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Still Burning (失恋船長)


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Still Burning
US産スラッシャーEnertiaのメンバーが母体となる別プロジェクトバンドなのだろうか?オープニングからインペリテリ風のパワフルなスピードナンバーで幕が開け、そのまま突っ走るのかと思ったら②は歯応えのあるリズミカルなパワーメタルナンバーと一括りに出来ない音楽性を披露。ザクザクと刻まれるエッジの立ったリフワークも耳を惹くが、③のようなメロディアスな叙情派ナンバーも聴かせたりと器用さも顔を出す多彩なバンドサウンドは、メタルらしい魅力に富んでおり、一枚で色んなスタイルを楽しめるのが面白い。
やや曲調を広げ過ぎている点も気にかかるが、それよりも軸足となる硬派なメタルスピリットを演出するへヴィなリズムとギターリフがあれば十分ではないだろうか?コーラスパートにも気を配した歌の重要性もバンドの肝、皆が主役となり盛り立てるバンドサウンドは、オーソドックスだからこそ逆に新鮮味があると思わせるのがポイントだ。ブレないスタンスこそメタルの強み。流行り廃りで基準が変わるのは世の常だが、メタルの世界くらいは、同じ価値観を共有できる仲間が多く集える場所であって欲しい。

このバンドのアルバムには、そんな懐かしきメタル愛が詰まっている。スラッシーさとパワフルに迫る迫力、そして憂いも感じられるダークテイストも強めのメロディは、US産とは思えない情緒もあり、武骨なメタルスタイルに現代的なエッセンスを加えた洗練度に熟練の技を感じますね。

失恋船長 ★★★ (2019-03-05 19:33:24)