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NUCLEUS (2019年)
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解説 - NUCLEUS
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1. 失恋船長 ★★★ (2019-03-29 21:43:43)

過去の作品も海外でリリースされていた実績はあるのだが、今回のような海外主導の形でリリースされるのが初めてとなる、アンセムの本格的な海外戦略第一弾アルバム。内容はリメイク作となるのだが、全編英詩に変更した事で印象がガラリと変わった。
ただの英詩ではなく外国人に通用する英詩と言うのが重要なのである。収まるべくして復帰した森川が、坂本英三時代の曲を中心に再結成以降の楽曲を手掛けたのも斬新なアイデアであり、個人的にはグラハム・ボネットと作ったアルバムと一曲も被っていないのが嬉しい。

オープニングナンバーから印象が変わった感が強いのだが、その印象は②で一気に加速、森川もライブで歌い込んだ曲を新たに英詩で歌いなおすと言うのは、かなりの難業だったと推察出来る。それでなくとも坂本英三による渾身の歌入れを取り直すのだ。ましてや、森川の得意なキーで無いものもあったはずである、そんな中でも円熟味を帯びたストロングヴォイスは、源曲のイメージを損なうことなく新たなる解釈を加え、口の肥えたファンの不満を力ずくで抑え込む事に成功しているだろう。
やはり印象に残るのは自分の歌入れのリメイクだ。これに関しては、英詩になっても十分に対応しており、流石は森川と言いたくなるパフォーマンスで見事、期待に応えてくれている。

演奏に関しては概ね元曲に忠実に演奏されており、大きな違いを感じる部分は少ない。勿論ギターソロやフレージングなどライブで叩き上げた部分を反映しているだろうし、リズムプレイも本間から田丸へ変更しているだけに、グルーブの違いと言うのはある。特に⑥など、本間の叩きだすグルーブを掴むのは困難だったろう。スローナンバーだが、⑦も本間独特のタイム感があり、意外と再現するのが難しい。若いドラマーが自分の流儀を持ち込み、オリジナルの味を損なわずプレイすると言うのは難業だったに違いあるまい。
テクニックはあるが、イマイチ華のないギタリスト、清水もプロフェッサーぶりを今作で遺憾なく発揮。独特のスケールの運用や、難解なフレージングを構築するセンス、それでいて癖のないメロディセンスで酔わせるのだから圧巻だ。もっと我儘に振る舞うことも出来るはずなのに、バンドの一部となり柴田直人の求めるギタリスト像を遂行する姿は、職人であり天才と呼んでもオーバーに聴こえないのが清水の魅力であり、アンセムサウンドを支える逸材である事を強く印象付けている。

強烈な挨拶代わりのリメイクベスト、今作が海外でどのような評価を受けるか興味は尽きない。④のような青春歌謡ロックは新鮮に聴こえるのか?②で聴けるメロセンスは日本人ならではのセンスだと思うが、海外ではどのように受け止められるのか?海外のダイハードなメタルマニアの反響が楽しみだ。

残念ながら多くの大御所達は過去の財産にすがり、アイデアをコスリ倒し食い潰す末期症状に陥っているバンドが多い。そんな中で今だ、現役感を誇示するアンセム、その確固たる信念こそが世界に通ずる魅力なんだと思う。それだけに次の新作がどのような展開をするか楽しみである。また外国人に通じない英語と日本語を交えた歌で勝負するのか、ここは本格的な英詩に取り込み、思い出作りではない本気の勝負を掛けるのか、次の一手に期待が膨らみますね。



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