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Crystal Knight (失恋船長)


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Crystal Knight

海外のマニアックなレーベルは本当に熱い、歌モノなら『AOR HEAVEN』、だれが知っとるんじゃいと突っ込まずにはいられない、まさにカルトな作品を世に送り出している『Cult Metal Classics』。ベルギーの老舗『Mausoleum Classix』シリーズに散財させられました(涙)。スラッシュ/パワーメタル系やあのアーチンを世に復刻させた事でも知られカタカナ帯びタタキも眩しい『High Roller Records』。NWOBHMからアングラアメリカンメタルまでマニアックすぎる作品を世に送り出す『Skol Records』。激渋激熱なのはポーランドの 『Metal Mind Productions』。そして今作をリリースしたのが手書きナンバリングなどリイシューものや幻の一品を復刻する事に余念がない、いま最も輸入盤市場を席巻するインディペンデント系の雄ギリシャの『No Remorse Records』。デンマークのバンドらしく、やる気のないジャケットもなぜか惹きつけるモノがあり、レーベル対する信頼と安価も手伝いジャケ買いを敢行、これが渋い音を聞かせてくれました。オリジナルのリリースは1985年、その時代背景を考えると少々古臭い音ですが、NWOBHMにも根ざした攻撃性とモッサリとした音色は一時代を築いたあのスタイルを踏襲、ラフなパワーを内包しつつも、北欧独特のマイルドな感性と扇情的なメロディを持ち込み独特の艶やかな光を鈍色に輝かせています。疾走するビート、アグレッシブかつソリッドなリフワークなどヘヴィメタルを真っ向から叩きつけてきた姿など好感が持てますね。憂いを帯びた欧州型HM/HRの美点が詰まった一品としてマニア筋にはたまらんモノがあるでしょう。

失恋船長 ★★★ (2016-04-26 20:16:54)