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MISE AUX POINGS (1987年)
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MISE AUX POINGS
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解説 - MISE AUX POINGS
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1. 失恋船長 ★★★ (2021-02-06 18:33:22)

3年連続でアルバムをリリースしていた勝負作となる3枚目。メンバーも去り、仕切り直しと本当に勝負となっているのだが、これが素晴らしい。欧州風味のダークなテイストを感じさせる硬派なサウンドはヘヴィメタルと呼ぶに相応しいサウンドを披露。整合性も高まりかつてのような破天荒な暴走ロックスタイルはなりを潜めたが、全てにおいてパワーアップした音楽性にスキは見当たらず、構築美溢れるスピードメタルは局地的なヒーローでは終わらない普遍性を身に着けている。

その分、個性はなくなったと見る向きもあるが、快活なリズムとダイナミックに攻める二本のギター、良好な関係性から生み出される一体感のあるバンドサウンドは、余計な装飾がないからこそダイレクトに聴き手に迫ってきます。
そのリアルなスタイルは、格段に進歩を遂げており、このクールにひりつく欧州メタルのカッコよさに唸ります。1987年と言う時代背景を考えても、もっと認知されて欲しいクールなスピードメタルを堪能できますよ。
とにかくスピード狂には楽しんでもらいたい。速さだけではない場面展開を設けた豊かなドラマ性、シンプルなミックス故に炙り出される剥き出しの感性。
どこか中途半端だった前作のイメージを払拭するには十分すぎるインパクトを誇っています。

このバンドがイマイチ知名度を上げられないのは、脆弱なレーベルから音源が出ているために、流通が絶望的な状況にあること。今のご時世、ダウンロード盤はおろか、サブスクがないのは致命傷と言える。
嘘くさいCD-Rによるコレクターズアイテムには手が出んよ。



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