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The Withering (kamiko!)


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The Withering

スペイン産ドゥーム寄り様式美HM2022作
NEGATION OF LIFE(2011年)から10年、結局この前作の愛聴度は高く10年間頻繁に聴いてきた。
展開下手だなぁと思いつつも、結局その完成された音響の魅力の虜になってしまったワケでして・・。
際立ったハイテクニックや曲展開ではなく、オーソドックスな造りから外れない。とはいえ聴けば一発でこのバンド固有の音だとわかる。
もはや生活の一部と化したこのサウンド、昨年新作が出て狂喜したんですが、デジタルDLは簡単にできても
CDを手に入れるのには相当苦労した。だいたいこのバンド名は検索に引っ掛かりにくく、売ってるショップを探すのが一苦労。
うまく検索したら売ってる場所が見つかるんでしょうが、全世界あらゆるショップを探して、日本に空輸してくれるお店は
カザフスタンのショップ1つだけしか発見できず。初めてカザフスタンのショップで買い物したよ。。。ケースなしで届いたけど。
さて、前作から何が変わった?と言われると、音像そのままに曲の構成がちょっと変わっただけ。芯がぶれないというか、ホント変わらない。
音響は既に完成の領域にあり、変に雰囲気が変わるような音作りをする必要もなく、これでいい。前作と何が違うん?とか思うかもしれないが
ボクとしては100点満点、変に新しい挑戦をせず、延長線上の音楽性でいい。このまま路線変更せず熟練の域に行ってくれればいいんです。
鈍重でジャリジャリの金属が擦れるような重低音、ゆったりとしたテンポ、冷たい湿った空気を漂わせる残響とSE。
聴きようによってはゴシックメタルにも聴こえるしドゥームにも聴こえる丁度中間点を突く適度な陰鬱さを備えてて
真性な根暗サウンドではないところがいい。そして、ゴシックメタルあるあるの仰々しさや女声といったコマーシャル的なものも皆無。
こういう硬派で真面目な、様式美に寄ったミドルテンポメタルは希少価値があるとボクは思うんだよね。ホント無いんだよこういう音。
超オススメですが、デジタルでしかもう発見できません。

kamiko! ★★★ (2023-08-12 00:15:41)


Negation of Life

スペイン産ドゥーム寄りHM2011年作
ジャケが微妙で、展開下手な側面が若干あり、卓越した演奏技術でもなく、速弾きのような際立ったギターソロも無いサウンドでありながら
ここ数年、通勤途中のマイカーで一番多く愛聴したのはきっとこの盤だと思う。
ゆったりしたテンポで聴かせるヘヴィメタルにデスヴォイスが乗っかるサウンドなんだけど、最大の魅力はザックリ感が心地よいギターの音である。
SEと空間系エフェクトが素晴らしく、冷たい張り詰めた空気、ヒリヒリした緊張感、そこに響き渡るギターのリフが、かなーりカッコいいのだ。
ザクザクリフと単音ギター、アコギが織りなすサウンドからは、哀愁がほんのり漂う感じで、デスヴォイスがブラッディな感触を思わせる、割と多彩な楽曲群なんだけど
いかんせんコード進行の巧みさがなく展開下手なのが残念。
将来ココが改善されればきっと凄いバンドになると思うんだけど、果たして今も活動してるのかどうか、無名バンドだけにわからないのだ。
ちょっとダメ出ししたが、この音はボクのストライクゾーンど真ん中で、きっとこれからもずっと愛聴するだろうと思う。

kamiko! ★★★ (2020-05-13 02:43:51)