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IZAH
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Sistere
オランダ産ポストロック2015年作
ジャケに描かれる林、ジャケ裏の密林、空や小路が板の木目のような画風、多分ボクが所持してるのはスウェーデン盤だが
硬めの材質の紙を使用した紙ジャケが、紙ではなく薄い板のように感じられ、異様に木の質感を前面に出したデザインが優秀だ。
歌詞カードがないので曲のタイトルが意図するところは判らないが、少なくとも一般的なドゥームやメタルの世界観とは明らかに異なり
知的で、内向的で、印象的なテーマがあるのだろう、と思わせる。10分超の3曲の後、アルバムタイトル曲が30分超という大作主義だ。
ブラックメタル、ドゥーム、スラッジ、シューゲイザーなどの演奏様式を組み合わせ、時に激しく、時に静寂を感じさせ、時に叙情的に、
いろいろな感覚を呼び起こさせる起伏に富んだ楽曲、細部にまでこだわっているアレンジは、かなりレベルが高い。
チリチリしたブラック的ギターは多くの倍音を含み、深めの残響音がエモーショナルな感覚を引き起こす。また、激しい時には
まるでハードコアサウンドのように激しい。一口では言い表せない様々な表現方法で、ドラマチックに聴かせる一大叙事詩だ。
3曲目まででも結構な大作で、相当テンションが上がるが、それがラストのタイトル曲への伏線となり、30分超のクライマックスに感動する。
就寝の時によくコレを聴きながら眠りに着くんだけど、のめり込んでしまって1時間超眠れずラストまで聴いてしまうことがよくある。
ジャンル分けが難しいから「ポストロック」としたが、ブラックメタル的要素はあるものの、ブラックメタルファンには向かないし
濃厚なドゥーマーにも向かない、ちょっとターゲットが判らない音楽性だが、ボクはかなりのお気に入りだ。
kamiko!
★★★
(2020-05-25 00:12:42)
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