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Tamasaさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 101-200

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Tamasaさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 101-200
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LOUDNESS - HURRICANE EYES - Rock 'n Roll Gypsy ★★★ (2020-08-11 15:28:03)

LOUDNESS史上最もポップな名曲。
青空の下、広大な荒野の一本道を走るツアーバス…みたいな風景が浮かんでくる。
超ハイテクニカルなのに、ポップな曲で全く浮くことないソロも凄い。
当時の高崎はやはり神がかっていた。


LOUDNESS - HURRICANE EYES - S.D.I. ★★★ (2020-08-04 19:49:11)

当時、個人的にLOUDNESSに少し冷め気味だった。
まぁ、とりあえずニューアルバム聴いとくか…程度の軽いノリでくらった一撃が忘れられない。
生涯ベストの1曲。


LOUDNESS - ROCK SHOCK (2020-08-15 19:00:08)

ギターのチューニングを下げれば音が重くなるというものではない。

初期ラウドネスの魅力は、スピード感とテンション、バチッとショートするかのような弾けるギターで、そのために絶対必要なのはノーマルチューニングなのだ。このダルダルチューニングでは、魅力の一つであるピッキング・ハーモニクス気味に入って来るリフワークも全く生きてこない。ソロのフレーズの変化なんてそれに比べれば些細な事だ。
このチューニングに合うのは、それで書かれた当時の曲。これでは初期の曲の美点を全て放棄してしまっている様に感じる。一聴して当時は冗談かと思ったが、今でもその感想は変わらない。


LOUDNESS - SAMSARA FLIGHT ~輪廻飛翔~ ★★ (2020-08-15 19:32:23)

またセルフリメイクかよ!と思ったら、前回の悪夢から12年も経っていた。恐ろしい。
でも、ファンは買ってしまうのだ。DISILLUSIONなんて一体何バージョン買わされたか…。

これだよこれ。ちゃんと重い音出るじゃないですか!
前作辺りから元に戻っていたノーマル・チューニングで、かつ昔よりもずっと重い音。でもテンション感は高いまま。ソロもオリジナル+アップデートで良い感じ。二井原の声は太く、レンジも広くなっている。ライブでもノーマル・チューニングのままできちんと上まで出ているし、疑ってごめんなさいというところ。

ラウドネスって昔から(自分も含めて)全てを受け入れる信者に支えられているんだけど、ファンの想いにピタッと来る動きをしてくれたことが、実はほとんどない。どこかちょっとだけズレるのだ。だから目を離せなかったりするんですけど。

お願い。
もうチューニングだけは下げないで下さい。
お願いします。


LOUDNESS - SOLDIER OF FORTUNE ★★★ (2020-08-11 15:06:09)

技術的にも作曲能力的にもLOUDNESSというバンドのハイライト。
Hurricane ~ Soldierの時代のLOUDNESSは本当に素晴らしかった。

この作品をもってLOUDNESSは完成し、そして終わってしまった。
以後、過去の焼き直しの連発と、音楽性の迷宮に入っていく。
高崎晃という稀代の天才、最期の創作的な煌めきだったのかもしれない。

最高傑作。


LOUDNESS - SOLDIER OF FORTUNE - Soldier of Fortune ★★★ (2020-08-11 15:15:17)

最高傑作。

・リフ
・流麗なメロディーライン
・これ見よがしの(だが曲にマッチした)完璧に作曲されたスーパーテクのソロ
・攻撃性
・疾走感
LOUDNESS(高崎晃)の魅力が最も高い次元で表現された名曲。


LOUDNESS - THE BIRTHDAY EVE 〜誕生前夜〜 ★★★ (2020-08-15 03:55:37)

ほぼスタジオライブの様な生々しいデビューアルバム。

彼ら(というか、高崎と樋口)の初期衝動がそのまま日本のメタルの扉を開けた。
NWOBHM勃発とLazy時代の宇宙船地球号はほぼ同時。海外の同年代のアーティストと同じ時期に同じものを聴き、同じ様にロックを吸収してきた初めての世代である高崎達。日本のメタルはその誕生時、既に海外と比べて何ら劣るものではなかったと言える。特にテクニック面ではデビュー時から間違いなく世界のトップクラスであった。

炎の導火線 鋼鉄の処女 誕生前夜
並べて聴くとしっくり来るというのが一番凄い事だと思う。


LOUDNESS - THE BIRTHDAY EVE 〜誕生前夜〜 - Loudness ★★★ (2020-08-15 02:28:55)

日本のメタルは2弦15Fのチョーキングから始まった…
やっぱメタルの基本はEm。正しい始まり方をしてくれて嬉しい限りです。そういえばNWOBHMの幕開け、メイデンのProwlerもEmでしたね。偶然でも何でもなく当時当たり前ではあるんですけど。

全米進出の時、現地関係者にアメリカで絶対ウケるからアルバムに入れた方が良いと言われ続けていたのに、頑なに入れなかったのは何故なのでしょうね。まあ、同じく絶対大ヒットだと言われて入れたAres' Lament(So Lonely)は全然でしたからアテになりませんけど。


不思議なのはソロ。
アルバムでは最後の3小節が3連符で、その前の部分は明確に16+8分で弾いていますが、Live-Loud-Aliveの時点で少し怪しめの全て3連(っぽく)になり、現在はきれいに全て3連で弾かれています。何故でしょう。当然、弾けなかったという訳ではないのに不思議です。ラウドネスガーイズ!と同じく、16+8の方がしっくりくるのですが…


LOUDNESS - THE BIRTHDAY EVE 〜誕生前夜〜 - Sexy Woman ★★★ (2020-08-15 03:28:02)

1stのハイライト 特にソロ

後の完全構築された姿も凄いが、この曲では初期高崎の(あたかもシェンカー、ゲイリーの上位互換の様な)完成された姿を見ることが出来る。高崎の凄さは、勿論訓練によって磨き上げられたテクニックもそうなのだが、体に染み付いたロック感にもある。日本人にこれを感じたのは、高崎とChar、大橋隆志くらいだ。

音質は良くはないが、1発録り(実際、ほとんどそれに近かったそうだが)であるかのような生々しさが心地良い。スタジオライブを聴いている様だ。


LOUDNESS - THE LAW OF DEVIL'S LAND 〜魔界典章〜 - In The Mirror ★★★ (2020-08-04 19:44:28)

初期の代表曲
日本産メタル黎明期の傑作
当時は比較的珍しい3度を使ったリフがカッコいい


LOUDNESS - THUNDER IN THE EAST ★★★ (2020-08-11 17:29:17)

アトランティックとの契約からTHUNDERの制作開始、発売、全米ツアー…
それは多分、今の人には想像も付かない「事件」で、日本中のメタル・ファンは熱に浮かされていた。
LOUDNESSは夢であり誇りだった。

先行シングルを聴いて
ん?違… いやいやいや!
B面ん? このカッティングな… いや!ん?ひぐっつぁん?? いやいやいや!
これが正解なんだよ!これが!!!
…あの頃のLOUDNESSは宗教でもあったかもしれない。

心の奥底でほんの少しだけ違和感を抱きつつも口には出さず
アルバム1枚、あんなに興奮して聴いた記憶は後にも先にもない。
今聴いても完全に当時の世界レベルの音ではあるし、「本当に世界に並んだ」と感じたあの時の感想に間違いはないと思う。
とても良くまとまったアルバムで曲も良い。
今でもLOUDNESSが存在出来ている理由は、DISILLUSIONを作ったからではなく、間違いなくThunderの伝説の延長線上にある訳だし。


でも本当は…
高崎晃はとんでもないテクニック満載の弾きまくりで
樋口も全編オカズみたいな聞き取れない位のドラムで
世界中がひっくり返ってひれ伏して
ギターシーンが一変してビルボード1位で…
って願っていたんだよね。みんな。


追記
久しぶりに通して聴いていたら興奮が蘇って…
星2つでしたが、ダメだ!やっぱり3つ!!


LOUDNESS - THUNDER IN THE EAST - Crazy Nights ★★ (2020-08-11 17:45:46)

有名曲が名曲とは限らない。
当時は無理矢理納得していたけれど、少なくともラウドネスの魅力満載な曲ではない。
当時は、アメリカに負けた…とすら感じた。

アルバム全体、マックスノーマンにけちょんけちょんにやられて書き直しを命じられたと散々聞いていたので、リード曲のこれはさぞかし…と思っていたが、後に日本から持って行ったというデモを聴いたら全くそんなことはなかった。明確に違うのは、ソロの中の4小節位。それも、デモの普通の速弾きよりも完成品の弦飛びの方がテクニック的に上なほど。リフの変更はテクニック云々とは関係ない些細な部分。正直意外だった。
当時の高崎が考えた「アメリカで受けるロック」がCrazy Nightということなのだろう。


LOUDNESS - THUNDER IN THE EAST - Get Away ★★★ (2020-08-15 02:49:46)

アルバム随一の疾走ナンバー。
弾きまくりを抑えられたと言うのがウソに思える弾きまくりソロが最高。
これだけのスピードでも、流れるようなメロディ、フックのある構成は高崎晃の面目躍如。名演です。


LOUDNESS - THUNDER IN THE EAST - Heavy Chains ★★★ (2020-08-15 02:41:41)

展開が良い。
ソロにSexy Woman同様高崎の純粋なロックセンスが感じられて好み。


LOUDNESS - THUNDER IN THE EAST - Like Hell ★★★ (2020-08-15 03:06:35)

アルバムの中で一番好き。

全米進出用のCrazy Doctorが欲しかったのでしょう。作曲時にCrazyのバッキングが自然にハマったのでそのまま入れたとコメントしていましたね。元曲よりもあか抜けてパワーアップしています。
割と最近のライブで初めて演ったらしいのですが未聴です。ソロ前のかけ合いながら入って来る所が良いのですが、どう演ったのでしょう。

ソロはインパクトがありますが、実はそこまで難易度は高くありません。特にキメのボスハンドは見た目の割には覚えやすくて映えますので、興味のある方はぜひ。


LOVEBITES ★★★ (2020-08-04 19:31:50)

日本のメタル史に残る至宝。ある種のスーパーバンド。

圧倒的な力量のヴォーカルとドラム、国内では前例のない完璧なツインリード、極めて高い作曲、編曲能力。どれをとっても世界レベル。メタル好きの琴線に触れまくり、ツボを的確に突いてくるセンスが凄い。また、アルバムのMixも最初から世界基準になっているため、聴いていて邦楽感が全くない。

彼女たちが80年代メタルの模倣だけに終わっていないのは、これまでいそうでいなかったR&Bをルーツに持つ女性メタルボーカリストasamiと、クラシックピアノをルーツに持つコンポーザーmiyakoの存在。キーボードではなくピアノという所がポイント。弦だけで作曲するのとは違ったアプローチが取られているのと同時に、表面的ではないクラシックとの融合が根底に流れている点が、LOVEBITESの武器、個性になっている。

結成の経緯には間違いなく大人の知恵が入っているであろうものの、ここまでの化学変化が起こるとは思っていなかったのではないか。少なくとも、リズム隊の2人が前バンドを離れ、新バンドを結成しようと動き始めたのがスタートなのは事実なのだが、用意された外部ライターmaoを超える作曲・編曲能力を持つmiyakoと天才ボーカリストasamiを発掘できたことは奇跡だった。(ESP主席卒業というmidoriを見つけたのは何となく分かるし、シュレッド系ということならば他に選択肢がない事もなかったと思う。結果として外せないピースにはなった訳だが。)


LOVEBITESのデビューは、個人的にはLOUDNESSがデビューした時以来の衝撃だった。
オッサンのノスタルジアを込めて言えば、LOUDNESSとVOW WOWの良いとこ取りというか…。誤解を恐れずに言えば、曲の完成度は80年代のラウドネスを超えている。余談だが、Don't Bite The Dustのタイトルとラストのシャウトに浜田麻里のDon't Change Your Mindを感じたがったり、バンドロゴや醸し出す雰囲気、Battle In The EastのタイトルにLOUDNESSを感じたりしたがるのはおっさんの悪いクセですね。はい。

メタル村での「女性」という偏見、メタルに徹するが故のセールス問題と足かせは多いが、このまま突き抜けて欲しい。メタルの最終兵器であり、メタル界から一般リスナーへの最終兵器でもある。


LOVEBITES - Awakening From Abyss ★★★ (2020-08-03 21:11:46)

日本のメタルもついにここまで来たか…という程の恐ろしい完成度。
“日本”とか“女性”などという括りは不要な、正に世界基準のアルバム。
初めて聞いた時には、本当にこの娘たちが…??と、
それこそCDの中身間違えているんじゃないかと軽く取り乱した(笑)

Voのパワー、歌唱力、Gの技術、センス、どれも超一級。
Gに関しては、近年、これ程までにお互いの個性が明確で魅力的なツインは記憶にない。
そして何より、曲が素晴らしい。作曲能力のみならず、アレンジが極めて優秀。
本当に一瞬たりともダレる瞬間がなく、ある種“異常”とも言える完成度。

それでもこの時点では、この余りの完成度の高さゆえに
大人の手による「作り物」だろうと疑ってもいた。
長年メタルを聞き続けて来て、こんな突然変異は起こるもんじゃないよ…と。
しかし、その後の作品群、Liveを見るにつけ、本物だったのだと認めざるを得なくなった。
何重もの偏見、現在の音楽シーンのトレンド。
ハンデだらけの中に埋もれさせてしまうにはあまりにも惜しい
奇跡の様な「事件」だと思う。

もう、そのポジションのバンドが現れる事はないのだろうと諦めていた
LOUDNESS、VOW WOW に続く、本当の意味で世界を狙える純粋なメタルバンド。
メタルの格好良さの全てがここにある。
個人的にはサーペンスアルバスに匹敵する名盤。
デビューアルバムと考えると、それこそアペタイト~位しか思い当たらない。


LOVEBITES - Awakening From Abyss - Bravehearted (Awakened Version) ★★★ (2020-08-21 00:25:10)

ドラマーharuna作曲。複数のライターが存在することがバンドの武器でもある。
意外と言っては何だが、ツボを心得た なかな熱い展開を見せる良曲。EPにも収録されており、そちらは今の所唯一の日本語曲。とたんにジャパメタの香りが漂ってくるが、それはそれで悪くない。

harunaとmihoが在籍したDESTROSE時代の曲だというのでとりあえずアルバム1枚聴いてみたが、延長線上にLOVEBITESがあるとはとても思えないクォリティで驚いた。miyakoのDROP OF JOKERやmidoriの(これだけはYoutube確認)アイドルっぽいバンドもそうだが、何故ここまで変化できたのか本当に不思議。良く聴けば個々のメンバーはその環境の中で光るプレイをしていたのだが、よくぞ見つけ出してきたものだと思う。とはいえここまでのものに仕上がるとは誰も思っていなかったのではないか。作曲・編曲に関しては外部ライターのmaoと天才miyakoの能力ということは分かるが、maoが他のバンドに書いた曲を聴くとLOVEBITES各人の自己パートアレンジ力の高さは明白。ケミストリーという言葉を安易に使いたくはないが、まざまざと見せつけられている思いがする。


LOVEBITES - Awakening From Abyss - Burden Of Time ★★★ (2020-08-20 22:57:47)

突進力あるストレートナンバー。
サビのコーラスがキャッチーで爽やかだが、これ、ウドが歌って野太いコーラスならばAccept。
こんなストレートな曲でも、細かなフックとツボを突くフレーズで飽きさせないのが流石。ギターの良さがまず耳に来るが、ベースが密かに色々やっていて面白い。


LOVEBITES - Awakening From Abyss - Edge Of The World ★★★ (2020-08-04 04:00:43)

怒涛の展開を見せる7分弱の大作。ほぼ組曲。
asamiのソウル畑出身の魅力が爆発し、冒頭のバラードブロック中盤のロングブレスシャウトはライブで見せ場の一つとなっている。miyakoの音数を抑えたソロも胸に迫る。

miyakoのピアノに乗せたライブVer.の凄さは筆舌に尽くし難い。経緯にはビジネスが絡んでいるのであろうが、このヴォーカリストをメタルの世界に引き入れる事が出来たのは奇跡である。これだけの曲を、鳥肌モノの演奏力で聴かせきることの出来るバンドが今どれだけいるだろう。末恐ろしい。


LOVEBITES - Awakening From Abyss - Inspire ★★★ (2020-08-04 04:36:45)

Liar同様、エモーショナルでかつしっかりメタルな名曲。
この曲のデモを歌った事が、sasmi加入のきっかけになったという。冒頭、アウトロと彼女のソウル魂爆発、LOVEBITESの味の一つになっている。ヴォーカルか鍵の曲だが、驚くのはライブ。このただでさえ聴かせるスタジオ版を、更に軽々超えて来るのが恐ろしい。ついでにドラムにも毎度毎度驚かされる。

良く動くベースラインがモロスティーブ・ハリス。


LOVEBITES - Awakening From Abyss - Liar ★★★ (2020-08-04 04:24:11)

miyakoのピアノで始まる、泣けてかつキャッチーな名曲。
後半の、転調を含む計算されたアレンジが心地良い。アルバム内の置き所も良い。①から聴いて来て、突進力、80メタルの高度な解釈、ギターの魅力、そしてここでヴォーカリストasamiの実力を思い知る。関係者の評価も高いという。

原曲はmiyakoの前のバンドaDrop OF JOKER時代のものだというので
試しに聴いてみたら「彼女も苦労していたんだな…」と感じた(笑)


LOVEBITES - Awakening From Abyss - Scream For Me (Awakened Version) ★★★ (2020-08-20 20:55:17)

①から怒涛の展開で走って来てからの一転して重心低いミドルナンバー。デビューEPにも収録されている。
ベースからギターが1本ずつ加わって来るイントロが良いが、ライブではドラム~ベースと1ステップ増え、良いアクセントになっている。サビに向けて広がって行く展開も見事だが、曲のポイントはアウトロのギターバトル。EPではフェードアウトしていたが、こちらはきっちり最後まで戦い切る。曲中ソロ前のブリッジもかっこいい。女性バンドでここまでギタープレイを前面に出すバンドが現れるとは思ってもみなかった。
ライブでアウトロのフレーズはそのまま再現されているが、ドラゴンフォースへの飛び込みバトルを見ると、アドリブバトルが聴きたくなる。(そんな女性バンドこれまでいた????)


LOVEBITES - Awakening From Abyss - Shadowmaker ★★★ (2020-08-04 03:49:39)

全く媚びることのない、お手本のようなメタル曲。北欧系の香りも漂う。
作曲はmi-ya(miyako)。80年代メタルを解釈してアップデートしたかの様なカッコ良さに震える。Don't Bite The Dustの時には方向性に迷いが見えたMVも、本作からは演奏主体で格段に良くなった。
売れ線要素ゼロのこの曲がリードトラックであることに本気を感じる。

頭から「ホントかよ…」と半信半疑で聴いて来て、②、③からこのShadowmakerの流れで完全に持って行かれた。


LOVEBITES - Awakening From Abyss - The Apocalypse (Awakened Version) ★★★ (2020-08-20 23:21:03)

ライブのオープニングにも使われた”掴める”1曲。高速スラッシュにasamiのスクリームが光る。彼女の音域の広さにも注目。
midoriはこの曲調にも関わらずボトルネックまで持ち出し、ホント色々やるバンドだと感心する。緩急自在の構成も良く、アウトロのハモリもLOVEBITESらしい。

EPにも収録されていたが、こちらはイントロにasamiの超音波スクリームが足されている。


LOVEBITES - Awakening From Abyss - The Awakening ★★ (2020-08-22 01:29:24)

壮大に始まるメタルアルバムの公式に則ったオープニング曲であるが、気合が非常に入っている。
まず、この小曲1曲でmiyakoの音楽教育をきちんと受けた作曲能力の高さが分かる。次に、バンドイン後のリフがリード・トラックShadow Makerのソロ前のリフであったり、曲のモチーフが後のアルバムでこっそり使われていたりというちょっとした遊びから、ミュージシャンとしての本物感が漂う。凄いバンドが出て来たものだと驚かされた。


LOVEBITES - Awakening From Abyss - The Hammer Of Wrath ★★★ (2020-08-20 20:13:16)

メタルバンド・LOVEBITESの挨拶代わりの一撃。疾走感あふれるスラッシュ・ナンバー。
彼女たちの曲の中では比較的ストレートな構成ではあるが、アラビア音階を使ったイントロ&ソロや、ソロ後のギターレスになる構成、単調には終わらないメロディアスなサビなど、初っ端の曲からきっちり一ひねりを加えて来ている。最初は単純にドラムの手数足数にも驚いた。


LOVEBITES - Awakening From Abyss - Warning Shot ★★★ (2020-08-20 20:32:55)

シンプルなリフがカッコ良いストレートナンバー。
頭から聴いて来ると、②で圧倒された後、ん?このヴォーカル結構凄いかも…と気付き始める。midoriのソロはイングヴェイを意識したらしいが、完全にThunder In The East期の高崎。続くmiyakoのソロとの色合いの対比も彼女達らしい。一転して完全ハモリのアウトロも良い。


LOVEBITES - Battle Against Damnation ★★★ (2020-08-14 22:16:47)

耳を疑った衝撃の1stから7か月余りで届けられた4曲入りミニアルバム。
発売と時を同じくして、Metal Hammer Best New Band受賞、Wacken Open Air出演、Bloodstock出演、X-Ray Touring & Nuclea Blast契約、国内各種フェス出演、初の欧州ツアー…と、怒涛の快進撃が始まる。

個人的には1stの余りの出来に作られた感も感じていたが、このアルバムの①を聴いた瞬間にもう降参した。僅か4曲だが、その内容はフルアルバム並みに濃い。正にキラーチューン①は、罵声を浴びるのを覚悟で言えばAces Highよりカッコいい(確実にモチーフにはなっていると思うが、反映の仕方が上手い)。②はmihoの父への想いを綴ったファストナンバー。この歌詞は、2ndの⑦へと繋がることになる。双方とも哀しみの感情とは無縁な曲調なのはmihoらしさなのか。③④は、miyakoと外部ライターmaoの「ラクマリノフを共通テーマにした競作」という極めてマニアックな作品。しかし、そんな遊びが恐ろしい程見事にメタルへと昇華している。④は1stの⑧(EPの②)の歌詞と繋がっていたりもする。

この作品とその音楽的な拘り、遊びを見て、彼女たちが「作り物」ではなく、一流のミュージシャンであることが良く分かった。彼女たちを取り巻く偏見がなくなる事を祈らずにはいられない。この才能が潰されてしまうのは耐え難い。掛け値なしに日本のメタルの最終兵器である。(個人的には、世界的に見た正統派メタルの最終兵器だと思っている 笑)


この作品からちょうど半年後、オール新曲10曲入りの2ndフルアルバムがリリースされる。
このタイミングでミニアルバムが発売されたことは戦略的には正しかったとは思うが、”濃い”バンドだけに、やはりスパンが短かすぎただろう。この4曲を入れていたら、2ndの評価も大きく変わっていただろうと思う。


LOVEBITES - Battle Against Damnation - The Crusade ★★★ (2020-08-04 19:07:28)

文句なし LOVEBITES版Aces High
嘘みたいな完成度の1stの次に出たこの曲で
本物だったんだな…と改めて驚かされた
さりげないタッピングのバッキングにも感心した

彼女たちの凄さは、このレベルの曲を量産できてしまう事
普通のバンドならば代名詞にもなる位のキラーチューンだが
3rd時点で既に「カッコいい曲の一つ」なのが恐ろしい


LOVEBITES - Clockwork Immortality ★★★ (2020-08-14 20:27:18)

日本の至宝の2nd。出来過ぎの1st、歴史的傑作3rdに挟まれ、後の印象は地味なものになるかもしれない。前作が、1stの世界観をそのまま引き継ぎスケールアップしたようなミニアルバムBattle Against Damnationであっただけに、その印象は尚更。音を分離重視でカラッとしたものにして音像を広げてきたのも、線が細く感じられる一因かと思う。ただ、恐らく一般のリスナーには1stよりこちらの音の方が聴きやすいはず。

当時のLOVEBITESは、1stから半年少しでミニアルバムリリース、更にMetal Hammer Best New Band受賞、Wacken Open Air出演、Bloodstock出演、X-Ray Touring & Nuclea Blast契約、国内各種フェス出演、初の欧州ツアー…と、書いているだけでも疲れて来る快進撃中。そんな中、前作から半年で曲のダブリなしのフルアルバムリリースは、相当なハードワークであったであろうことが偲ばれる。ファンの期待もMaxであったために、リリース直後は厳しい意見も聞こえて来た。

時間的な余裕のなさは多少見て取れる。miyako曲は、彼女の持ち味である過剰なまでの凝りまくった構成があっさり気味だし、こちらも本来凝りすぎなharunaのドラムも手数少な目。また、asamiも中音域を前面に押し出したものが多く、ひれ伏すようなパワー感が控え目であることも、印象に輪をかける結果になっていると思われる。
しかし実際、曲は悪くない。ここに来て(軸をブラすことなく)バリエーションを増やすことにも成功している。②、⑧は普遍的なカッコ良さ、⑨は彼女たちらしい終始ツインギターが映える正統派のメロディックパワーメタル、③も中間部のピアノアレンジがドラマチックな佳曲。意外だったのはアルバムの中ではそう耳を惹かなかった④が、後にライブでのハイライトにまでなった事だった。2ndはライブ映えする曲だというバンドのコメントは、言い訳ではなかったのだ。
前作までが規格外の凄さだったために割を食いそうなアルバムだが、デビューしたばかりのバンドの作品だと考えると、これはこれでとんでもない出来ではある。次作で更なる高みに行く事にはなるのだが。


付属のDVDは、この時点でベストパフォーマンスだといわれたO-EASTの公演を丸々収めたもの。
未だ持ち曲16曲の時の全曲公演で、MCほぼなしで終始緊張感を保ち続けるというのも凄いが、CDを軽々超えて来るasamiの力には度肝を抜かれた。特に⑧inspire ⑪Liar ⑮Edge Of The Worldは圧巻。ライブバンドLOVEBITESの実力を思い知らされる。
カメラワークに多少の難はあるが、音も良いし、このDVDを手にするためだけに買っても後悔しないパフォーマンスだった。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - Addicted ★★ (2020-08-21 19:49:46)

12弦アコースティックで始まるメロパワ。ザ・オープニング曲。
ただし、LOVEBITESにしては構成の捻りなどの味は薄め。他のアルバム、ミニアルバムの1曲目にも、インパクトの面では一歩譲る。
…が、ライブではパワフルな印象に変化する。特にサビ終わりのasamiの歌いまわしはアルバムのパワー5割増し。

オープニングのアコースティックをバックにしたテーマがアルバム全体に流れ、この曲のアウトロ、⑩のアウトロに形を変えて顔を出す。輪廻というテーマに則ったものでもあるのだと思うが、この辺りのミュージシャンとしてのちょっとした遊びは流石だと思う。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - Edge of the World ★★★ (2020-08-05 16:00:16)

Live Battle in the EAST版
asami嬢のライブでの凄さが良く分かる これを聴くとスタジオ版が薄く感じられるほど
ギターの2人は、この頃に比べると現在は長足の進歩を遂げているのも分かる


LOVEBITES - Clockwork Immortality - Empty Daydream ★★ (2020-08-21 20:40:36)

歌謡ロックに近い、LOVEBITESの中では余りないタイプの曲。リフがマイケル・ジャクソンなのは置いておいて、ソロになった途端プログレになる構成も面白い。イントロが8小節×2の単純な繰り返しな点は、リフがシンプルなだけにもう一ひねり欲しかった気もする。

この曲もライブで化ける。特にDaughters of the Dawnのピアノから入るバージョンは鳥肌もの。コーラスもアルバムよりも立ってカッコ良い。この曲がライブのハイライトにまでなるとは思わなかった。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - Epilogue ★★★ (2020-08-22 02:07:56)

LOVEBITES初の完全なバラードかつ初のasami作。タイトル通り美しくアルバムを締めくくる。
asamiの上手さは言わずもがなで、ファーストソロのmiyakoもキャラ通りの泣きを聴かせるが、意外にもセカンドソロでmidoriがきっちり泣いて来ている。ライブでは曲の締めの彼女のアドリブが見所の一つにもなっている。

アルバム全体がアコギで始まり、アコギをフィーチャーした曲で終わる。アルバムオープニングで使われたテーマが最後の曲のアウトロにツインのハモリで出て来てまた頭に戻る。悠久の歯車(輪廻転生)というテーマがきっちり生かされた作品になっている。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - Journey to the Otherside ★★ (2020-08-22 01:28:09)

NWOBHM的な1曲。シンプルな構成だが、リフが2人で全く違う事を演っていたりして面白い。
特にサビの印象から明るい曲調に聞こえるが、歌詞を読むとmihoが亡き父に捧げた曲(闘病中の父に捧げたのが前作のBreak The Wall)で、アルバム全体のコンセプト輪廻転生に繋がる。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - M.D.O ★★ (2020-08-22 01:16:50)

The Hammer Of Wrath , Break The Wallの流れの高速スラッシュ。
サビのM.D.O.が声を出しやすくライブの定番曲となる。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - Mastermind 01 ★★ (2020-08-22 01:09:29)

リフがかっこいい。ザック的なピッキングハーモニクスの入れ方も良いアクセントになっている。
サビでパッと視界が広がるような展開が分かり易くキャッチーで、asamiが中低音域を中心に歌っていることもあり1st収録の曲とは印象がかなり違う。ソロは通常運転だが、midoriパート中盤で1フレーズだけハモっていて耳を引く。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - Pledge of the Saviour ★★ (2020-08-21 20:06:40)

ギャロップに乗せた疾走感あるバッキングが気持ちいい。ツインのハモリも良。転調を2回しながらドラマチックに展開していく。
LOVEBITESは転調を多用するが、彼女たちの転調する曲はハズレがない。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - Rising ★★★ (2020-08-04 18:43:12)

今作のリードトラック。美しく、飛翔感のあるメロディアスな名曲。中間部でピアノと歌、しかも3拍子にまでなる辺りが、必ず一ひねり加えて来るLOVEBITESらしい。また、それがとても成功している。ギターソロはツインハモ前の各ソロ部分が2往復し長いが、曲にマッチしており気持ち良く聴ける。

今作が他に比べて線が細く感じられるのは、このリードトラックの柔らかいイメージも影響している。他アルバムのリードトラックShadowmaker,The Crusade,When Destinies Align(全てmiyako曲だ…)のねじ伏せる様な破壊力に比べると弱く感じられるかもしれない。

それにしても本当に歌の上手いヴォーカリストだ…


LOVEBITES - Clockwork Immortality - The Final Collision ★★★ (2020-08-22 01:39:51)

印象的なストリングスで始まる、疾走感あるエモーショナル・メロパワ。
サビよりも高音域を駆使するBメロが今までになくカッコいい。ソロ前のCメロも展開の良いアクセントになっている。miyakoのセカンドソロがそのままアウトロになっているのもなかなか。


LOVEBITES - Clockwork Immortality - We the United ★★★ (2020-08-04 18:35:54)

スケール感と疾走感 王道の様式美 正統派のメロディックパワーメタル
冒頭から終始ツインギター押しで、特にハモリで弾き切るソロが圧巻
個人的にアルバムのハイライト

それにしても20曲余りのライブのラストのこの曲を、モタることもなく笑顔で叩き切ってしまうharunaというドラマーは物凄い。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM ★★★ (2020-08-03 20:47:19)

ここまで来たらもう認めざるをえない、事前の期待を大きく超えた傑作アルバム。
まさか、あの1stを超えて来るとは思わなかった。彼女たちの曲には、メタル好きの琴線に触れる要素が全てある。よくぞこの時代に、ここまで純度の高いメタルに徹して来てくれたものだと思う。

ベースは80年代オールドスクールだが、理想的な形でアップデートされている。
曲のバリエーション、細部まで見事に行き届いたアレンジ、一回り大きくなった余裕と、音楽に対する遊び心、愛情も感じられる。しかも徹頭徹尾メタルメタルメタル。
ギターはよりスリリングに。また、ソロもきっちり作曲されているので飽きる事がない。理想的なヴォーカリストasamiは、前作で意識的に抑え気味だったハイトーンも全開で、ミドルとハイのバランスが良くなり、スタイルが完成した感がある。オリジナリティも感じられるようになってきた。

それにしてもLOVEBITESは本当に曲が良い。
作曲のベースにギターだけでなく(キーボードではなく)ピアノがあるということが本作ではより鮮明になってきたように思う。
捨て曲がない…ではなく、全曲キラーチューン。この感じは1stに近いが、全体的にレベルアップしながらバリエーションも豊かになった。②⑥⑨⑫は何度聴いても鳥肌が立つ。①はシングルのオーケストラVer.もなかなか良い。また、本作の曲は非常にライブ映えもする。コロナ渦の中、このアルバムのツアーをギリギリ作品として残すことが出来たのは幸いだった。ライブ作品『FIVE OF A KIND』も本作同様、超ド級の作品である。「SWAN SONG」1曲だけでも十二分に価値がある。


メタルの世界では「女」であるということ、「邦楽」であるということ。日本の音楽界では「メタル」であるということ。彼女たちはいくつものハンデを負って戦っている。
一般に言う成功への道は近くはないのかもしれないが、何とか踏ん張ってもらいたい。このバンドを素直に良いと言えない状況は不幸だし恥ずべきだとも思う。

このアルバムの出来は素晴らしい。
メタル史に残る1枚。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - A FROZEN SERENADE ★★★ (2020-08-22 22:49:31)

2ndのEPILOGUEに比べ、よりHR感が増したasami作バラード第2弾。後半に激しく盛り上がる王道ぶりが心地良い。

美しく聴きやすいミドルテンポのバラードだが、演奏面での聴きどころが多い。特にharunaのドラム。全編に渡って凝りまくったアレンジが施され、サビ裏に至ってはほとんど変態(最上級に褒めてます)。一体どんなノリで叩き切っているのか、1曲ずっと眺めさせてもらいたい。mihoのベースは隙間が空くのを恐れているかのようにオブリ入れまくり。miyakoのアコギソロに驚き、midoriのソロの入りに80年代の高崎を感じ、それで終わりだと思ったら 盛り上がるにことかいていつまで高速3連(6連)弾き続けてんのそこの2人!!…お腹いっぱいです。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - DANCING WITH THE DEVIL ★★ (2020-08-22 23:18:30)

3rdにしてついに来たmidori曲。これで5人全員がコンポーザーという事になる。曲は一聴してザ・80'sHR。ただし、バッキングは遥かに複雑なことを演っている。

基本的にはミドルテンポの8分で重いのだが、ノリは16分ベース。このグルーヴィーな感じはこれまでなかったので、やはりmidoriが作曲陣に加わったのは良かった(とはいってもアレンジはmao。編曲能力を持つのは外部のmaoとmiyakoの2人だけ)。asamiのフェイクを交えた歌いっぷりもこれまでにない肌触り。ギターの肝はBメロ裏。凝りまくりの細かさ。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - GOLDEN DESTINATION ★★ (2020-08-14 21:20:11)

ギャロップビートのメイデン色が強い1曲。デビュー曲Don't Bite The Dustに通じるものも感じる。
シングルカットされているが、モンスター級の曲が並ぶ3rdの中では地味目ではある。

リードトラック⑥When Destinies Align同様にバンドの事を歌ったもので、mihoにとっての③、miyako(+asami)にとっての⑥というところか。コンポーザーとしての能力はやはりmiyakoの方が上だった。MVがヨーロッパツアーのロードムービーで、この点も⑥と対照的なのが面白い。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - HOLY WAR ★★★ (2020-08-04 17:43:32)

壮大なスケール感のメタル・アンセムでアルバムハイライトの一つ。高速スラッシュに続くこのキラー・チューンでもう完全に持って行かれる。メンバー全員で手掛けたという歌詞もなかなかのメタルバカで素敵。
 
演奏面では、ギター、ベース3人がユニゾンタッピングを決める一瞬のオブリがカッコいい。midoriのソロは過去最高難度で、その勢いのままRacerXばりの物凄い高速ツインハモリを決めて来る。ヴォーカルはキーが高い上に非常にパワフルで、asami嬢はレコーディング時に本当に鼻血が出たとか。

心底熱くなる名曲。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - RAISE SOME HELL ★★★ (2020-08-22 20:14:43)

今アルバム最初のmiyako曲。ここまでの”王道のLOVEBITESらしさ”満載の流れから一転、新機軸のオールドスクール・パーティーロックを放り込んで来て驚かされる。そしてまたこれが激烈にカッコいい。

歌詞で各パートを紹介する構成になっているが、ここまでノー天気でストレートな歌詞もこれまでになかったもの。音に対する単語の乗りも良い。ギターはザックを超えたピッキングハーモニクス乱発。これがまたツボに入るタイミングで放り込まれる。しっかしこのスピードをオールダウンピッキングで刻み続けるのはさぞかしキツかろうと思う。
一度終わったかに見えて復活してくるアウトロも新機軸。ほんとに色々ブっ込んでくる人たちである。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - SET THE WORLD ON FIRE ★★ (2020-08-22 23:45:31)

miyakoがスラッシュを書くとmiho曲より過激になるのね…ということで、今の所LOVEBITESイチ凶悪な曲という事になる。ソロはDRAGONFORCEインスパイアとの事だが、確かにそんな感じ。

それにしても全てメタルという枠から出ていないとはいえ、これだけの幅広いバリエーションの曲を全て高いレベルでこなしていること一つをとっても、LOVEBITESというバンドの恐ろしさが分かる。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - SIGNS OF DELIVERANCE ★★★ (2020-08-04 19:00:11)

LOVEBITESらしさの詰まった曲。比較的ハードロック寄り。
ギター+ベースにギターが重なり、最期にドラムが入って来るという流れのイントロが面白い。特にドラムの入りがおしゃれでカッコ良い。前作のWe The United同様、全編ツインで弾き切るソロは、シンクロでボスハンドやスイープも繰り出され圧巻。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - SWAN SONG ★★★ (2020-08-04 18:54:51)

個人的にアルバムのハイライト。
シンフォニックかつクラシカルで、儚いメロディが胸を打つ。一瞬のブレイクもハッとするほど美しい。
ショパンの「革命のエチュード」をモチーフに、サビでドヴォルザークの「新世界より」をアレンジ替えして落とし込み…ということだが、そんなことはどうでも良くなるメタルとしての完成度の高さに悶絶する。比較しちゃいかんけど、Metal Heartよりはるかに高度にメタルとクラシックが融合している。

演奏面ではピアニストmiyakoの本領発揮。特にサビ裏は凄く、まんま「革命」。メタルでピアノに驚かされるとは思わなかった。恐らくメタル界最高難度。ライブではどうするのかと思ったら、アウトロでリアルに弾いて更にびっくり。曲前のソロタイムでは本当に「革命」弾いちゃってるし。タッピングを使ったリフも含めてmiyakoやりすぎ(笑) まあ、これだけ鍵盤が堪能ならば、タッピングはむしろフルピッキングより楽なのだろうが…。

この曲を一度はボツにしようと思ったというのだからホント勘弁してほしい(笑)
本当に恐ろしい才能を持ったバンドだと思う。
まじめな話、この曲を作り、形にし、ライブでCD以上の演奏が出来るなんてメタルバンドはLOVEBITESしか存在しない。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - THE UNBROKEN ★★★ (2020-08-23 00:00:28)

これasami以外に歌える人いないんじゃなかろうか。この高さを歌に出来るというのは凄い事だ。そもそもド頭の第一声から高い。ハイトーンで圧倒する所ではないだけに、これをカッコ良く決めるのはかなり難しいと思う。
そんなことは置いておいたとしても、シャッフルビートのこの曲は単純にカッコいい。一般リスナーが聴いた時に、アルバムの中で一番ウケが良いのではないかという気がする。歌メロをそのまま引き継ぐソロの入りも一般ウケしそうだ。

しっかし、凶悪な⑩の後がこのノリって振れ幅の大きさが凄くないですか?


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - THUNDER VENGEANCE ★★★ (2020-08-22 19:32:43)

現段階で最速のスラッシュを頭に持って来る辺り、2ndとは違う原点回帰の気合を感じる。しかも変拍子リフ。構成的には一度テンポダウンからの再突進がスレイヤーっぽい。アウトロのmiyakoソロの暴れ方が新鮮で、一聴してこのアルバムは凄いことになりそうな空気が漂う。

アルバムオープニングとしてはコッチが良いが、単体で聴く時にはシングルに収録されているオーケストラヴァージョンの方が好き。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - TODAY IS THE DAY ★★ (2020-08-22 21:11:12)

ダークに始まり、サビで明るく抜ける辺りがmiyakoらしい。
ソロは珍しくmiyakoとmidoriの色合いが似ており、作曲感が強い。


LOVEBITES - ELECTRIC PENTAGRAM - WHEN DESTINIES ALIGN ★★★ (2020-08-04 18:17:53)

シングルカットはGolden Destinationだが、実質アルバムのリードトラック。作曲時、miyakoが付けていた仮タイトルは「lovebites」であったという。

ドラマ性、疾走感、楽器隊の技術、全てが理想的なスピードメタル。切り結ぶかのようなギターバトルも、別曲のように作曲されており聴き応え十分。ソロ頭のmidoriのチョーキング1発にやられた。イントロからからいきなり、更にソロの中でもと度重なる転調もカッコ良い。asamiがバンドへの想いを込めた歌詞も熱い。
正にキラー・チューン!


PVもカッコ良いが、最初、鎧武者姿が単なる海外受け狙いでなんだかなーと思っていた。しかし「前世で戦友だった5人が現世でも集って共に戦う」という、歌詞を深く読み取ったものだったと知り…何かごめんなさい。


LOVEBITES - Five of a Kind ★★★ (2020-11-27 23:12:24)

Live作品としてBattle in the East(18年)、Daughters of the Dawn(19年)、Invitation to the Theater(19年)、Five of a Kind(20年)と立て続けにリリースしているLOVEBITES。通して聴いて感じるのは、恐ろしい程の成長ぶりである。特にasami嬢のパフォーマーとしての成長は著しい。フロントマンとして会場を掌握する姿にはオーラが漂うようになった。

コロナ渦の中、傑作「ELECTRIC PENTAGRAM」を携えたツアーを、映像(&音源)作品として残すことが出来た事自体奇跡的なのだが、その内容もまた超ド級。特にHoly War , Swan Song , Edge Of The Worldの3曲は物凄い。
映像ありの方が勿論楽しめるが、CDだけでも十分に凄味は伝わる。それもまた女性バンドとして前代未聞だと思う。


LOVEBITES - Five of a Kind - Edge of the World ★★★ (2020-11-27 22:28:18)

asamiのソウル畑出身の魅力が爆発。
冒頭のバラードブロック中盤のロングブレスシャウトには鳥肌が立つ。スタジオ版を遥かに超えており、しかもこれが20曲弱歌い終わった後なのだから恐れ入る。
ほぼ組曲ともいえるこれだけの大作を、演奏力だけで聴かせきることの出来るバンドが今どれだけいるだろう。


LOVEBITES - Five of a Kind - Holy War ★★★ (2020-11-27 22:35:04)

この曲をライブで演ることが出来る時点で恐ろしい話なのだが、スタジオ版を超えるテンションで完璧に走り切るのだから言葉もない。ライブバンドLOVEBITESの面目躍如。


LOVEBITES - Five of a Kind - Swan Song ★★★ (2020-11-27 22:49:00)

クラシックとメタルの高度な融合具合において、世界的に見ても恐らくLOVEBITES(miyako)にしか書けない超絶曲。
それをライブで完ぺきにこなしてしまうのだから開いた口が塞がらない。

演奏面ではピアニストmiyakoの本領発揮。メタル界最高難度のピアノによるバッキングを、アウトロでは実際に弾いて見せる。(曲前のソロタイムではリアルに「革命」弾いているし…)タッピングを使ったリフも含めてmiyakoやり過ぎ。
それにしてもロックバンドのライブでここまでやる…??


LOVEBITES - Five of a Kind - We the United ★★★ (2020-11-27 23:22:14)

曲の良さはさておき…
濃過ぎる曲を20曲も休みなく演り切った後、最後のこの曲で全く衰えを見せないasamiの喉と、笑顔で2バスを踏み続け叩き切るharunaというドラマーはいったいどうなっているのか…。


LOVEBITES - Judgement Day ★★★ (2023-03-09 23:17:22)

国内最強メタルバンドが強力な新人を従えて戻ってきた。
アルバムの完成度は極上。全編疾走メタル感マシマシ。LOVEBITESカラーも特濃となっている。毎度のことながら、この時代によくぞここまでメタルに徹してくれたものだと思う。「Mihoの脱退により、音楽性が変わるのでは?」「売れ線に日和るのでは?」といった声もメンバーに届いていた様だが、それに対してのこの回答には、「気ぃ強ぇなー(笑)」と頼もしさを感じる。本当にここまで有言実行のバンドが過去にあっただろうか。

演奏能力という面では特A級でメンバーのレベルが揃い、ある種異常ともいえるバカテク集団へと進化した。これまでも、ライブでは再現不可能だと思われた楽曲を、軽々とCD越えるクォリティで演奏して見せてきた彼らだけに、今回のアルバムを携えたライブが本当に楽しみだ。⑩は是非haruna固定カメラで観たい(笑)

前述の様に、各曲のクォリティは極上。構成も一見ストレートに見えて凝りまくりで、最もキャッチーな⑦ですら、オープニングのリズムは超難しい。何でここまで凝る?といった、アルバムを通しての変拍子の導入と、その自然さは過去イチかもしれない。特に楽器を演る者にとっては、おいしくておいしくて、そして口あんぐりの曲がこれでもかと並ぶ。最高だ。

ただし、全て手放しで喜べる訳ではなかった。
メタルは、格好よくしよう、メタルっぽくしようと突き詰めていくほど、BPMは速く、音数は多く、ハイトーンも多く、となりがちな音楽だ。活動休止期間によって、楽曲を作る、いじる時間がこれまでより遥かにあった本作は、この時間があまりプラスに働かなかった様にも見える。気合い入れすぎ…とも言えるだろうか。1曲1曲は最高のメタルチューン。でも、A面1曲目ばかりを集めたアルバムは、単調になりがちでもある。誤解がないように言うと、今作は「同じような楽曲」が並んでいる訳では決してない。しかし、消化するのには少々時間がかかるアルバムだと思う。

また、ツインギターも少し気になった。単純にmiyakoの音数が増えて“しまった”点だ。元々、miyakoとmidoriは、史上稀にみるテクニシャンコンビだ。二人ともメチャクチャ上手い。そして、このツインリードが最高なのは、二人の個性が全く違う所。その上で、全く違う2人が、ハモリパートではニュアンスまで合わせた一糸乱れぬシンクロを見せる所だ。今作の2人は、高速フレーズでは、確かに使っているスケール、フレージングにはっきりとした違いはある。しかし、ギターを演っていない大多数の人たちにはどこまで伝わるか…。私自身も、今回初めて「あれ?どっちだ?」と思う瞬間が何度かあった。バトルは色合いが違えば違うほどスリリングだ。Racer Xよりも、Racer X並みにテクニカルなNight Rangerになってほしいと思う。
それにしてもここまで来てmiyakoにまだ伸びしろがあったとは…。近々、もう一皮剥けてとんでもないギタリストに化ける気がして恐ろしい。

今作は、2作分のアルバムのアイディアを詰め込んで高密度になった結果、一言さんお断り的な敷居の高さも生んでしまったのではないかと思う。メタルファンとしてはうれしい限りではあるのだが、少しでも長く続けてもらいたいだけに、少々心配にもなる。

メタルという”芯をぶらさずに曲の幅を広げる”という意味で、前作は見事だった。その歴史的傑作「ELECTRIC PENTAGRAM」を超えるアルバムを作ることが出来るのは、LOVEBITES本人達しかいない。こんなにも堂々とメタルを名乗れるバンドがメジャーシーンに出てくることは、恐らく二度とない。また、このレベルの演奏力を持ったメタルバンドも、男女問わず恐らく出てくることはない。本当に、最後の砦なのだ。
どうも、バイツ休止中に出てきた女性メタル(もどき)バンド群を盛り上げようという機運もある様だが、中を見ると実力はお寒いばかり。音だけで勝負できるバンドは皆無だ。もう日本にメタルの未来を語れるバンドは、LOVEBITESしかいない。


LOVEBITES - The Lovebites EP - Don't Bite the Dust ★★ (2020-08-04 04:12:58)

最初のMVでもあるし、この曲でLOVEBITESを知った人も多いかと思いますが、彼女たちの曲の中では平均以下かと…。この曲だけで知った気になってしまうのは余りにも惜しい。(とはいえ、かかると キタキター!って感じにはなるんですけどね 笑)
メイデン感が強いものの、LOVEBITESの曲の中では例外的にジャパメタ臭も。

ラストのasamiのシャウトは、浜田麻里のDon't Change Your Mindのラストシャウトと同ピッチ。タイトルも似た感じ…なのは全く気のせいだと思いますが(笑)、バンド名の文字面、ロゴの雰囲気、後の「Battle In The East」というタイトル等にLOUDNESSを感じるのも気のせい?こちら側の願望で見えるだけ?


MARINO (2020-08-25 04:03:54)

当時はデビュー前のバンドの音を聴くなんてことは簡単には出来ない時代。レコードは子供の小遣いでは友人と分担買いして貸し合わなきゃいけなかった(田舎のレンタルレコード店には新人メタルバンドなんて置いてありません)。それだけに買うLPは事前情報を集めて厳選。外せないのだ。MARINOの事前の期待はMax。なんて言ったって、あの44MUGNUM、EARTHSHAKERと並んで関西3大メタルバンドと呼ばれ、その上一番玄人好みだというのだ。

泣きそうになりましたよね。あんな思いをしたのはMARINOと横関敦のBRONX位。ショックが大きかっただけに、未だに平常心では聴けません。良く聴けばそんなに悪くない(特にRAVEN)のかもしれないけれど、刷り込みは恐ろしい。


褒めている人もいるし、勿論一部で人気はあったのだろうが、正直に言って結果が全てを物語っている。
3大バンドの中で唯一1年遅れの84年メジャーデビュー。翌85年末に早くも契約解除。その85年にはANTHEM、FLATBACKER、聖飢魔Ⅱたちがデビューし、第一世代のLOUDNESS、VOWWOW、44、EARTHSHAKERらに続く彼らが新たなファンを呼び、日本のメタルシーンが正にピークに差し掛かろうという(=メタルが最も商売になっていた)時期に、レーベルからの契約解除の意味は大きい。野音で開かれたフェスの記録に、「(前述の85年組達)の後に登場したMARINOで客の熱が引いて行った。観客は、新しい血(ANTHEM達)を求めているのだ。」といった内容の記述があるが、客の大半にとってはMARINOも1年前にデビューしたばかりの新しいバンド。ベテラン感なんて関西の人間と雑誌が持っていただけのもの。要は、実力差がありすぎたのだ。ヴォーカリストの。もう一つ言えば、見た目に重きを置かないメタル界にしてもルックスが悪すぎた。

先天性フラット症のLEOを、何故あれだけの名手RAVENは良しとしていたのか。LEOがバンドの創設者だから?フラットするだけでなく、もう歌いまわし自体が…。曲は良い。オケは悪くないのだ。なのに何故…。IMPACT,BREAK,SINGERをちゃんとしたメロディーラインで聴いてみたい。良い曲なのだ。


MASTERMIND ★★★ (2020-08-05 18:20:51)

15年ぶり(笑)の発言ですが 日本のマス玉に1票。

日本でメタルが最も白い目で見られていた時代、
それでも本当に「かっこ良い」HMを頑なに守り続けてくれた頭の下がるバンドです。
どの曲にもメタル愛が溢れているし、もし彼らがあのメタル全盛の時代に世に出ていたら
シーンのど真ん中に出て暴れられるだけの力があったと思います。

後にHELLHOUNDでヴァッケンにまで行くことにはなりますが
やっぱり僕はマス玉が好きです。ノリヲさん。


MASTERMIND - The Way I Go - Never Say Never ★★★ (2020-08-05 18:09:49)

メタルの魅力が見事にパッケージされている名曲です
中毒気味に何度リピートし続けたか。
80年代にデビューしていたら確実にメジャーシーンど真ん中だったはずのバンドです

ノリヲさんは学生時代から物凄かった…
人見元基を歌わせたらこの人の右に出る者はいなかったし
LOUDNESSに至っちゃ本物より良かった(笑)
HELLHOUNDも良いけど、やっぱりマス玉が良いです ノリヲさん


MICHAEL SCHENKER GROUP - Assault Attack ★★★ (2020-08-20 00:21:34)

重い様式美溢れるメタルと極端にポップな曲が同居する、M.S.G.版Down To Earth(Rainbow)という感じ。グラハムの活かし方として、リッチーとマイケルが(もしくはPが)同じ判断を下したのが面白い。
グラハムは流石のパワー。マイケルのアルバムの中で、ヴォーカルがギターと対等に戦えているのはこのアルバムだけ。マイケルのギターには、ディオタイプのこねる暑さよりも、グラハムのストレートに突き抜ける熱いタイプの方がより対比が利いてマッチする。思えばディオのフォロワーの多さに比べてグラハムフォロワーって余りいないね。

このアルバムの成立は良く知られているが、本当に一瞬の偶然、隙間みたいなもの。
ゲイリー・ムーア・バンドの空中分解で流れて来たコージー・パウエルは、ゲイリー・バーデンの実力不足を不満に思い、デヴィカヴァを引き入れようとするも失敗。そこで、Rainbow時代の親友グラハムを引き入れることに成功するも、今度は自分がデヴィカヴァに引き抜かれることに。理由はイアン・ペイスがゲイリー・ムーア・バンドに行っちゃったから。何このPulple Rainbow Gary MSG近親相姦的ドロドロぶり。
人誘っておいてレコーディング前に何で抜ける!?と、厄介なギタリストの面倒を押し付けられたグラハムはこの時点でほとんどやる気なし。何とかレコーディングは終えたものの、お披露目ギグで(わざと?)下半身を晒して逃亡。そのままクビに…と、もう何が何やら(笑) まあ、ポップスの歌メロしか作れないグラハムと、歌メロ他人任せのマイケルが続く訳もなかったのだが。それでも、数年前に中野サンプラザでお披露目ギグ以来の和解競演を観ることが出来た時には、何故か涙が流れましたが(笑)


HR/HMの世界は、他のジャンルに比べて職人集団の色合いが強い。
腕一本で稼ぐことの出来る彼らだからこそ、頻繁にメンバーチェンジを繰り返しながら、時に夢の組み合わせを実現して名作を残してくれる。Assault Attackもそんな1枚。これをもし当初の目論見通りデイヴィッド・カヴァデールが歌い、コージーが叩いていたら…と想像して楽しめるのもHRならでは。


MICHAEL SCHENKER GROUP - Built to Destroy ★★★ (2020-08-20 01:49:46)

1st~3rdまで長々書かせて頂きましたが…実はこれが一番好きです!(笑)この年はAlcatrazzの1st、RainbowのBent Out Of Shapeと限りなき戦いばっかりとっかえひっかえ聴いていました。中でも限りなき戦いのジャケットが好きすぎて。

マイケル本人も”最も弱い作品”なんてことを言っていますが、全くそんなことはありません。下手だからという身も蓋もない理由でクビにされながらも気持ちよく戻って来たゲイリー・バーデンのおかげで、ある種”M.S.G.らしい”歌メロも復活。キャッチーさとマイケルらしさのバランスが非常に良く、気持ち良く一気に聴き通せます。

このアルバムを語る時に必ず言われるMix違いですが、個人的にはどっちもOKです。US版が悪いとも思いません。最初に聴いた印象の強さでもありますが、Rock My Nights Away(名曲!)は、イントロがないと寂しいですし、Captain Nemo(名曲!)はフェードアウトしちゃダメでしょ。オリジナルの太くて生々しいMixも確かに良いので、2度楽しめると考えればお得なアルバムです。


マイケルはこのアルバムをもって再度本格的に全米進出を目指しますが、またしても精神的に雲行きが怪しくなります。日本武道館では「ジャップ!金やるから出てけ!」とキレるは、ライター頭に当たって怒って帰っちゃうは、精神的に不安定極まりない状態になり、ツアー中にゲイリーに「スターぶってんじゃねぇよ!」といちゃもんを付けクビに。この時点で既にM.S.G.は事実上崩壊。極めつけは、伝説の84'スーパー・ロック・イン・ジャパンでの逆伝説ライブ。アンヴィルの人生のターニングポイントにもなったこのライブの参加バンドはMSG、ホワイトスネイク、スコーピオンズ、ボン・ジョヴィ、アンヴィル。MSGはホワイトスネイクとテレコでヘッドライナー。こんな、日本中のメタル・ファンとライバル、兄ちゃんの前で、史上最低のライブを披露してしまいます。ゲイリーの呪いか、歌えないは、歌詞覚えていないは、格好はインディアンだは踊るはのレイ・ケネディは、そりゃもう凄かった…。で、マイケル精神的にジ・エンド。

その後、色々、色々、色々あったり、韓国の酒みたいな人と組んで何故か凄テクギタリスト入れたり、老後のバンド活動楽しく始めたりしますが、結果的に見て、このアルバムは、マイケル・シェンカーがその魅力を最大限に発揮した最後のアルバムではないかと思います。


MICHAEL SCHENKER GROUP - Built to Destroy - Captain Nemo ★★★ (2020-08-20 02:21:04)

Into The Arenaと双璧をなすザ・マイケルな1曲。難易度と展開のドラマチックさはInto The Arenaを凌ぐ。LiveでのCaptain NemoからRock My Nights Awayへの流れは激熱。

メインリフはごまかしの利かない音使いに開放がらみとスキッピングもありかなり難しい。しかも、昔のTABでそれっぽく弾けて満足していたら、マイケルが明かした正解の運指が結構変態で、皆「えー!そっちー!?」ってなったいわく付き。後半の正にマイケルなソロは開放感も相まって快感。

この曲に関しては、エンディングがフェードアウトするオリジナルより、断然きちんと終わるUS。


MICHAEL SCHENKER GROUP - Built to Destroy - Rock My Nights Away ★★★ (2020-08-20 02:02:50)

明るくキャッチーな曲調とフックのある歌メロ。声以上に歌うギター。
評価が低いのが不思議なM.S.G.らしさ満載の名曲。個人的には初期4作のオープニングナンバーの中で1番です。いかにも80年代なオリジナルMixのキーボードの音も捨てがたいものがありますが、不評のUS Mixのエレピのほうがあか抜けていて好きです。特にイントロありが正しい姿だと思うので、やはりUS。とはいえオリジナルも良いので、2度楽しめるという事で。


MICHAEL SCHENKER GROUP - MSG ★★★ (2020-08-19 23:16:57)

1st同様、ゲイリー・バーデンの歌メロが肝の傑作2nd。勿論、主役マイケルもまずまず好調。音はドライブを抑えて生々しいものになっている(多分、マイケルが出している音自体は前作と変わらないと思う)。マイケルがいやいや臨んだ前作の英・全米ツアーが好評で、精神的に落ち着いた状態でレコーディングに入れたのではないか。ただし、今作でも多少感じるが、マイケルの場合、精神的安定が作品に概ねプラスに働かないのが痛し痒し。
前作に比べアメリカナイズされた音は、プロデューサーのロン・ネヴィソンによるものだが、ドラムの軽い音にコージーが不満を持ったのも事実。加えてゲイリーの実力不足へのいら立ちが、後のコージー脱退へと繋がることになる。
個人的には⑦、③などの名曲はあるものの、全体として小さくまとまった印象。


MICHAEL SCHENKER GROUP - The Michael Schenker Group ★★★ (2020-08-19 22:08:01)

マイケルは歌メロを作らない(作れない?)。ギタリストのオケに合わせて主にヴォーカリストが歌メロをアドリブで乗せていく作曲法は、ロックの世界では別段珍しい事ではないが、マイケルは結構そこが徹底されている。美旋律が売りの彼だけに、意外に思える人もいるかもしない。
だから、マイケルには相棒が必ず必要なのだ。しかし、マイケルはこの人間関係が大の苦手。というか、この時期は正に狂人一歩手前の最悪の時期。その点、結果論だがゲイリー・バーデンは最適であった。このアルバムが名盤たりえたのは、彼のメロディ作りのセンス(と、多分人の良さ)に負う所が非常に大きい。

ルドルフ兄ちゃん達に助けられて何とか社会復帰にこぎつけたマイケル。ソロアルバムのプリプロは凄腕ビリー・シーンまで参加して順調に進んでいるかに見えたが、またしてもマイケルの酒と精神安定剤乱用による錯乱で空中分解。一時、ソロプロジェクトは暗礁に乗り上げる。(因みに、この時ビリー・シーンがそのまま参加していたら面白いことになっていたでしょうね。後のミッチ・ペリー参加はこの時のつながりでしょうか…。まかり間違ったら、マイケル、ビリー・シーン、コージーのオケで歌うゲイリー・バーデンというバランスが超悪いバンドが見られた可能性も…)
ここでマイケルがついていたのは、兄ちゃんの紹介でピーター・メンチという凄腕マネージャーがついていたこと。かれの腕でスタジオミュージシャンとツアー用ミュージシャンをかき集め、半分人間やめていたマイケルを何とかコントロールして、この歴史的アルバムは完成する。ロジャー・グローバーをプロデューサーに起用してもらえたのも、精神的な安定に大きく貢献しただろう。この辺り、同時期のゲイリー・ムーアが環境に恵まれず足踏みさせられていた(後にコージーまでマイケルに取られちゃうし、先に死んじゃうし)のと対照的。人望の厚い兄ちゃんは持っておくべきだ。 

内容については言わずもがな。
①はロックギター入門としてSmoke On The Waterを弾けるようになった人の次の必須科目。⑥はマイケルの代名詞。ラストの⑨に至るまで、クライベイビー半踏みの独特のトーンと共に、これぞマイケルという名演の嵐。正にロック・ギターの教科書。


それにしてもこの1980年という年。
M.S.G.が出て、オジーでランディ・ローズがデビュー、ゲイリーがG-Forceリリース…と、ギターが本当に歌っていた時代だったんだなと胸が熱くなる。


MICHAEL SCHENKER GROUP - The Michael Schenker Group - Armed and Ready ★★★ (2020-08-19 22:26:54)

Smoke On The Waterに次ぐ、ロックギター必須習得曲。
6弦開放にパワーコードを刻むリフは、メタルギターの基本。
フレーズと展開で魅せるソロも正にマイケル。
ソロ1発目に叩きつける名刺として、タイトル含めて完璧。


NIGHT RANGER - Dawn Patrol ★★★ (2020-08-13 20:06:00)

オジーのとこのブラッド・ギルスの新バンドかっちょいー!
という訳で、デビュー当時のギターキッズにとってNight Rangerの名は特別の響きを持つ。
2ndもいいけど、やっぱり緊急指令N.R.なのだ。Dawn Patrolじゃなくて邦題で。

①が有名ではあるが、②、⑤、⑧、⑩と聴きどころは多い。
メタル・ピックを使った、カラっとエッジの立った音も新鮮だった。
日本ではいきなり人気が爆発したが、それでもジェフ・ワトソンの凄さに本当に気付くのは2ndが出てから。当時はツインギターこそあれツイン・リードにはあまり慣れていなかったので、少々ピンと来ていなかったかもしれない。


NIGHT RANGER - Midnight Madness ★★★ (2020-08-13 20:23:16)

名作1stを全体的に一回り大きくした2nd。
Rock in America , Rumours in the Air , Sister Christian , When You Close Your Eyesと並べば、ちょっとしたベスト盤みたいなものですね。Rock in Americaの陰に隠れているものの、Why Does Love Have To Changeもなかなかの名曲。

フロイド・ローズという新しいアイテムを初めて使いこなしたブラッド・ギルス。本作で初披露した8フィンガーという飛び道具を持ち、速いパッセージを売りにしたジェフ・ワトソン。当時の時流から、当然ギター・ヒーローバンドとして脚光を浴びた訳だが、実はこの2人、あくまでも曲を最優先とした大人のギタリストだった。


NIGHT RANGER - Midnight Madness - (You Can Still) Rock in America ★★★ (2020-08-13 20:42:39)

アルバム発売直前。先行公開されたPVを見て、ほんとにやるヤツキター!と度肝を抜かれた8フィンガー。
F1でタイレルフォードが6輪になったみたいに、右手の指が増えると凄い!みたいな。
この後ギターは ライトあんよ奏法(知ってる?右足使うの)まで行きましたからねー(笑)

でも個人的によりインパクトがあったのは、ブラッドの方だった。
前作のDon't Tell Me You Love Meで不思議なビブラートを披露した(後にクリケットビブラートと呼ばれる、フローティングさせたフロイドローズのアームをはじいて出すビブラート)ブラッドだったが、今作ではボディを殴る事で細かいビブラートを出すに至っていた。機材写真でおかしな所に打痕がたくさん付いていたのはこれだったのか!と、妙に感心した思い出がある。

当時のイメージとは違い、実際はひけらかすことなく曲に寄り添ったギターを弾く大人の2人であったが、この曲は別。
曲頭からブラッド=アーミングで入り、ソロは”これが俺!”なアーミングから新技ぶん殴りクリケット。ジェフは大人しくソロを引き取ったと思った所で新技8フィンガー初披露。当時の自分たちの最新技を見せるためだけに組み立てられたソロだった。


NIGHTWISH - Once - Wish I Had an Angel ★★★ (2020-08-13 21:02:03)

Dark Chest Of Wondersからの流れが素晴らしい。
クワイアから頭打ちで突進してくる楽器隊に鳥肌が立つ。
ツインボーカルの対比も最高。


NIRVANA - Nevermind (2020-08-13 21:29:06)

こういうのがこれから売れるのか。うーん…と
発売直後から頑張って聞いてきましたが、申し訳ない。分かりませんでした。
当時は、自分の感性が鈍ってもうダメなんだな…と落ち込みましたが、結局どうだったのかな。
”音楽”として歴史に残るとか、あの時にこの空気感にシンクロした世代以降の今の子がカッコいいと思えるかは疑問。
背景を勉強せずに音だけ聴いたら頭の中クエスチョンですよね?
あと、ここの評価も皆さんほめまくりの割にほとんどの方が星2つというのも不思議。3つじゃないかっこ良さ…みたいな感じなのでしょうか?

とはいいながらBreedは結構好きです。


NOCTURNAL RITES - Grand Illusion - Still Alive ★★★ (2020-08-05 17:56:57)

名曲! 熱い!!
メタルのかっこ良さってこういうことでしょ?
サビの盛り上げのお手本の様な曲ですね


NOZOMU WAKAI'S DESTINIA ★★★ (2020-08-25 05:56:39)

久々に本物感のあるギタリストが出て来た。血液に80年代を取り込み、まがい物を混ぜることなくそのままアップデートしてくれた様な…こういう曲が聴きたかったのだとガッツポーズを決められるような。この令和の世に、若井望とLOVEBITESがいてくれることが本当にありがたい。

まず、シャープネルの末裔系ではない所が国内では目新しい。フェイバリットにBLIZARDの松川(実際そっくりだが)を挙げているだけあって、そのギタープレイは古き良き時代のHRに根差しており、極上のリフでぐいぐい引っ張っていくスタイルは嫌が応にも熱くなる。ハーモニックマイナーを聞き飽きた耳にはソロもガツンと響く。勿論テクニシャンではあるのだが、曲芸より先にちゃんと曲が来る…そう、KUNIがデビューした時に似たものを感じた。
プレイヤーとして以上に、コンポーザーとしての能力も(むしろこっち)非常に高い。楽曲の提供やアルバム参加先はとんでもないビッグネームばかり。そして、どんな環境であっても、確実に惹きつける実力を持っている。

一つ気になるのは、DISTINIAがソロプロジェクトのままなこと。早くパーマネントなバンドを組んで化学変化を起こして欲しいものだと思う。


OZZY OSBOURNE - Bark at the Moon ★★★ (2020-08-13 00:20:41)

ランディ亡き後どうなるかと思っていた所に、歴史に残る名リフBark At The Moonで全てが吹き飛んだ。Centre of Eternityも名曲。
ランディ時代に比べ、確かに当時流行り始めたLAメタル寄りではあるが、根底に流れるイギリスの湿り気は他のLAメタルとは一線を画す。コンポーザーである歴代ギタリストが皆アメリカ人なのに不思議ではある。で、オジーもまたきちんとミュージシャンで、世界観を音にすることの出来る人なのだ、という当たり前のことに気付いて少々驚くのだ。(何かオジーって周囲がみんな決めてくれている所で歌っているだけ…みたいなイメージありません? 笑)

ジェイクの凄さは色々あるが、一番驚いたのはバッキング。異常に細かいんだよね。そんなとこ誰も気付かないよ…みたいな小技がこれでもかと詰め込まれている。だから30年以上経っても新しい発見があって面白い。


OZZY OSBOURNE - Blizzard of Ozz ★★★ (2020-08-12 23:57:45)

当時、ヴォーカリスト・オジーにはまっっっったく興味はなかった。
友人が勧めるものだから渋々聴いてみると、何と、あのオジーのソロがまさか「美しい」とは。
ほぼ同時に聴いたIRON MAIDENの1stに比べて、ギターの煌めきが際立っていた。
ギターソロに聴き入ったのは、あれが始めての体験だったように思う。

1stのランディの音は、VanHalenの1st以上に、長らく自分の中で理想のオーバードライブサウンドだった。あの湿り気は、こちらも名作と言われるDiary of a Madmanでは失われてしまった。あの頃は「今っぽくて新しい音になったなー」と喜んでいたけれど、今聴くとやはりランディに付きまとう哀しみには1stの音が似合う。

今更良し悪しを言葉にするのも恥ずかしい、名盤中の名盤。


OZZY OSBOURNE - No Rest for the Wicked ★★ (2020-08-13 00:55:19)

最初にザックを写真で見た時には「こりゃ随分ランディ似の美青年連れて来たもんだな。レスポールだし。まぁ、Tributeの後だしな…やっぱランディ忘れられないのね」と思っていた。しかし、音を聞いてそのランディと対極の男臭さに驚いた。オジーが求めたのは、ルックスではなく、音の方だったようだ。そういやレスポール、随分低く構えてはいたなと後から気付いたものの、まさか後に容姿が音の男臭さを追い抜くことになろうとは夢にも思わなかった(笑)。

びっくりしたという点では、ザックの音はかなりのものだった。中でもピッキングハーモニクス。ありふれた技ではあるが、特にCrazy Babiesではこのタイミングで入れるか!??と目から鱗だった。ソロもハーモニックマイナーだらけの時代にペンタ一発!個性で言えば歴代No.1。それでも、ライブの時にはランディ、ジェイクのソロを忠実に再現していて好感が持てた。

ということで、当時はオジーのニューアルバムというより、ザックという個性の塊のデビューアルバムという印象が強かった。


PRIMAL FEAR - Devil's Ground - Metal Is Forever ★★★ (2020-08-09 18:14:13)

メタル好きで良かった!


PRIMAL FEAR - Nuclear Fire - Angel in Black ★★ (2020-08-09 18:17:52)

純度100%のメタル
鎧を着たJudasですね


PRIMAL FEAR - Nuclear Fire - Nuclear Fire ★★★ (2020-08-09 18:21:21)

Primal Fearならばこの曲
ジャーマンメタルの魅力凝縮のオケにロブ直系の声が乗る快感!


RAINBOW ★★★ (2020-08-05 17:02:04)

3人のヴォーカリストの時代〃でまるっきり別のバンドの様な音楽性なのに
何故かRainbowはRainbow。そしてどれも最高なのが不思議。
自分の中では理想のバンド筆頭です。


RAINBOW - Down to Earth - Lost in Hollywood ★★★ (2020-08-05 17:13:39)

熱い!最高!!
脱退を控えたコージーの、親友グラハムへ向けた男気ドラムが炸裂。
コージーvsグラハムveリッチーのバトル感が素晴らしい。
後に一気にポップ化する直前(まあ、このアルバムから始まってはいるんだが)
Rainbow最後の火花散る名曲。


RAINBOW - Long Live Rock 'n' Roll - Kill the King ★★★ (2020-08-05 17:23:07)

今更口にするのも恥ずかしい程の超名曲。マイルストーン。
正統派と呼ばれるメタルの源流というか
後のカッコいい疾走系の曲は、全てこの曲の派生だと言っても過言ではない!

星の数ほどカバーされまくっているが、どれを聴いてもロニーの凄さを思い知らされるばかり。
個人的にも、ギター始めた目的がこのリフ弾く事だったな…


RAVEN - All for One - Born to Be Wild ★★★ (2020-08-03 19:42:34)

聴けば全てどうでも良くなり自然と笑顔に。
This is Wild !! 熱くて暑くて最っ高です(笑)


STRYPER ★★ (2020-08-14 18:26:08)

当時はネタバンドだと思っていたのでまともに聴いていなかった。
W.A.S.P.の逆張りみたいなもんでしょ?と(W.A.S.P.は大好きでしたが)
それが解散期はあるにせよ、今に至るまで活動出来ている訳だから本物だったんですね。申し訳ない。

改めて聴きなおしてみると、極上のハードポップぶりにちゃんと追っておけば良かったと後悔。LAメタル一の美しさでした。
やっぱり食わず嫌いはいかんね。


THIN LIZZY - Black Rose ★★★ (2020-08-16 21:48:11)

フィル・ライノット、ゲイリー・ムーアの魂、アイルランドの蜂起の歴史を綴ったアルバム。
フィルのドラッグ問題から、ゲイリーはこのアルバムをもって脱退。後に和解し、2人は名作「Out in The fields」を発表。直後にヘロインによりフィルが死去。翌年、ゲイリーは「BLACK ROSE」に呼応するかの様な同テーマのアルバム「Wild Frontier」を発表することになる…と、どうしても一連のドラマをもって聞きたくなる。

全編ドラマチックだが、①、④、⑨は特に名曲。
ここに登録されている曲数、変に多いのは何でしょうか?


THIN LIZZY - Thunder and Lightning - Cold Sweat ★★★ (2020-08-16 22:08:34)

このアルバムで唯一のジョン・サイクス曲。
それだけに、一番メタルしています。

Cole Sweatの音を聴くと、オープニングナンバーThunder And Lightningは、言われているのと違いほとんどスコット・ゴーハムが弾いている気がするんですけどね。


THIN LIZZY - Thunder and Lightning - Thunder and Lightning ★★★ (2020-08-16 22:04:05)

THIN LIZZYとしては突然変異的な曲で、最後に決めたやけくその一発と見えない事もない。
ジョン・サイクス加入で大幅に変わってハードになったと言われていますが、これ、ジョンが貢献してるのって、セカンドソロだけな気がするんだけど…。リフとファーストソロはスコット・ゴーハムなのではないでしょうか。

ま、そんなことはどうでも良くなるカッコ良さです。


TWILIGHTNING - Delirium Veil - Gone to the Wall ★★★ (2020-08-03 20:05:07)

こんなに疾走感のある単音リフは聴いたことがありません。
簡単に弾けるかと思いきや結構てこずりますし。
構成も秀逸。とてもデビュー作とは思えない安定感と完成度で
正にキラーチューンです。


TWISTED SISTER ★★ (2020-08-09 16:36:29)

当時はギター・ヒーローにしか目が行っていなかったので見ないふりしていましたが…。
やっぱりいいですよねー。 ロックアンセム。


VAN HALEN ★★★ (2020-10-14 17:59:23)

R.I.P. Eddie...


VAN HALEN - A Different Kind of Truth ★★★ (2020-10-14 18:15:33)

VanHalenⅢがラストアルバムにならずに本当に良かった。
最後の最後に、あの1stの衝撃の香りを残してくれたことが本当に嬉しい。
4,6、7,10辺りはVanHalenで久しぶりに鳥肌が立った。
衰えたとはいえ、やはりデイブがしっくりくる。

恐ろしいことにあれからもう8年も経っていた。
R.I.P. Eddie…


VAN HALEN - Van Halen ★★★ (2020-08-15 04:12:53)

ロックギターの全てがこの1枚で根底から変化してしまった。

ライトハンドだけではない。自作ギター、フラットな指板、無塗装ネック、1PU1ボリューム、ストラト系ボディにハムバッカー、ピックアップボディに直付け、半音下げ、茹でる弦、オールドPAFの復権、改造マーシャルから繰り出される理想のサウンド・ブラウントーン、(直後にはフロイド・ローズ)…全てここから始まったものだ。左チャンネルに振り分けられた生々しい1発録りも衝撃的だった(だろう。デビュー時はギリ未だ聴けていなかったもので)。

純粋に曲も素晴らしい。正にロックのお手本が並ぶ。
セールスは1984に次ぐらしいが、重要度は比較にならないほど高い。
まずは聴いておかないと話にならない1枚。


VAN HALEN - Van Halen - Eruption ★★★ (2020-08-15 17:02:47)

テッド・テンプルマンがエディの練習曲を聴いてひっくり返って収録することにした小曲。
2曲目に突っ込んだ辺りからも気合が伝わって来る。そして世界もひっくり返った。

あれから40年。この神業が、初心者ギタリストの練習曲になる時代になるとは誰も想像していなかっただろう。実はこの曲、後半のライトハンドよりも前半の方がはるかに難しい。今となってはライトハンド(タッピング)の練習としてERUPTIONのフレーズは最もベーシックなものだし、ピックでギターを弾けない初心者がいきなりこっちから練習しても意外とすぐにイケてしまうものだったりするのだ。
JET TO JETの有名な高速3連フレーズ。イングヴェイのピッキングをコピーするのはとんでもなく大変だが、同じフレーズをタッピングで弾くのは超簡単。ライブでやろうものなら、初来日時のスティーブ・ヴァイの様に、ごまかし呼ばわりされてしまう。開放を絡めないERUPTIONの3連フレーズは、今ではチョーキングと並ぶような基本技術の一つに過ぎないのだ。

80年代のメタルブームは、一方でギター奏法のオリンピック的側面があった。それもここから始まった。
ERUPTIONでライトハンドが生まれ、右手、左手の指がどんどん増え、左手が指板の上から出てピアノ化し、音階は超複雑化。果ては左右のダブルネックで弾く者まで出る始末。(ライトあんよなんてお笑いもありました。)
一方でイングェイがハーモニックマイナーの速弾きにブロークンコード(スイープ)を用いたところから、スピード競争、指板駆け巡り競争も行く所まで行きついた。


東京オリンピックでの体操最高難度はウルトラC。現在の最高難度は上がるに上がってJ。しかし相対的に難易度が下がったからと言って、当時の金メダルの価値が下がる訳ではない。0から1を産むのは1から3を生み出す事の何百倍も評価されることなのだ。

そして音楽は、技術が進化すれば音楽的に進化するというものではない。
当時の衝撃もさることながら、未だにERUPTIONを超えるカッコ良さのソロはない。エディもイングヴェイも出て来た瞬間に完成していて、いかに模倣されようとも誰にも超えられることはなかった。


VANDENBERG ★★ (2020-08-15 18:12:06)

新世代のマイケル・シェンカーって呼ばれていましたね。
言われるほど似ているとは思いませんでしたが、お互いに意識したコメントも当時残していました。
新世代のゲイリー・ムーアと呼ばれていたジョン・サイクスと前後してWhitesnakeに入ったのも、個人的にはちょっと面白かったです。

極上のメロディライン、フレージンング・センス共に最高のギタリストでしたが、当時の派手派手ギターヒーロー時代では地味な印象が拭えず、実力の割にはイマイチぱっとしませんでした。ピンでヤング・ギターの表紙になる程度には人気があったんですけどね。Whitesnakeに入ってからも、不運が重ったこともあってスターにはなりきれなかったのは残念でした。

1stのBurning Heart 、2ndのThis is Warは名曲。Friday Nightは後の明るいアメリカン・メタルのお手本になるような名リフでした。Panamaよりこちらの方が先ですしね。ただ、持ち味であったヨーロッパの哀愁漂う美旋律のイメージと、Friday Nightのアメリカンなイメージにギャップがあり、エイドリアンというギタリストを定義しにくかった辺りが、浸透しにくかった一因だったのではないかと思います。

とりあえず復活作、メンツも良いので聴いてみましょう。