LOVEBITESのデビューは、個人的にはLOUDNESSがデビューした時以来の衝撃だった。 オッサンのノスタルジアを込めて言えば、LOUDNESSとVOW WOWの良いとこ取りというか…。誤解を恐れずに言えば、曲の完成度は80年代のラウドネスを超えている。余談だが、Don't Bite The Dustのタイトルとラストのシャウトに浜田麻里のDon't Change Your Mindを感じたがったり、バンドロゴや醸し出す雰囲気、Battle In The EastのタイトルにLOUDNESSを感じたりしたがるのはおっさんの悪いクセですね。はい。
それにしてもLOVEBITESは本当に曲が良い。 作曲のベースにギターだけでなく(キーボードではなく)ピアノがあるということが本作ではより鮮明になってきたように思う。 捨て曲がない…ではなく、全曲キラーチューン。この感じは1stに近いが、全体的にレベルアップしながらバリエーションも豊かになった。②⑥⑨⑫は何度聴いても鳥肌が立つ。①はシングルのオーケストラVer.もなかなか良い。また、本作の曲は非常にライブ映えもする。コロナ渦の中、このアルバムのツアーをギリギリ作品として残すことが出来たのは幸いだった。ライブ作品『FIVE OF A KIND』も本作同様、超ド級の作品である。「SWAN SONG」1曲だけでも十二分に価値がある。
Live作品としてBattle in the East(18年)、Daughters of the Dawn(19年)、Invitation to the Theater(19年)、Five of a Kind(20年)と立て続けにリリースしているLOVEBITES。通して聴いて感じるのは、恐ろしい程の成長ぶりである。特にasami嬢のパフォーマーとしての成長は著しい。フロントマンとして会場を掌握する姿にはオーラが漂うようになった。
コロナ渦の中、傑作「ELECTRIC PENTAGRAM」を携えたツアーを、映像(&音源)作品として残すことが出来た事自体奇跡的なのだが、その内容もまた超ド級。特にHoly War , Swan Song , Edge Of The Worldの3曲は物凄い。 映像ありの方が勿論楽しめるが、CDだけでも十分に凄味は伝わる。それもまた女性バンドとして前代未聞だと思う。