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ヘヴィメタル/ハードロック
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Van Camp
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Too Wild to Tame
(失恋船長)
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Too Wild to Tame
詳しいバンドの経緯は分からないがジャケに一人ギターを弾く姿が映り込むのがベルギー産スピードメタルバンドKILLERのギタリストShorty、EX KILLERと書かれおまけにFeaturing Shortyと書かれているジャケット、ドラムもDouble Bear名義ではあるがKILLERのロバート・コーガン、ベース兼ボーカルに、もう一人のギター、ツインギターの4人編成と完全にKILLERと同じ体制、そしてバンド名のVAN CAMPはShortyの本名、ポール・ヴァン・キャンプから来ている、ソロアルバム的なものなのか?それとも新たなるバンドなのかと複雑な感情を抱ぎスタートすれば、出している音はKILLER譲りにスピードと欧州由来のメロディがメタリックに叩き上げ研磨されたスタイル、このメンバーに対する期待を見事に受け止め昇華している。相変わらずのツインボーカル体制だったのも良かった。
KILLERが1984年にアルバムを出した後、90年まで音源がリリースされなかったのは、Shortyの課外活動があったせいなのかと思ったが、KILLER自体が1987年に一度解散しており、このバンドは、その意思を引き継ぐ形だったと考えるのが普通でしょうね。
男臭い気骨溢れる暴走メタルサウンドの旨味、そこに整合性も高めた正統性の強いスタイルを持ち込み、理論整然としつつもKILLER時代のスピード狂ぶりを感じさせる音楽性は、その筋のマニアを歓喜させるには十分な破壊力を持ち合わせ、正統派HM/HR好きとスピード狂の両面から追いかけてきたファンを楽しませる仕様に仕上がっている。
⑤では、ババババーンでお馴染みの運命のフレーズや第九の歓喜の歌だったかな?パートなどクラシカルテイストを盛り込んだインストナンバーを持ち込んだりと(他にもクラシックからの転用がありそうですね)、主役たるShorty大爆発である。
単体でのCD化は知りませんが、ありがたいことに2019年にKILLERがリリースしたBOXセット『Vol 2: Only the Strong Survive 1988-2015』に晴れて収録。サブスクリプションでも楽しめるようになりました。
音楽性の幅を広げ、癖が強めのハイパーパワー/スピードメタル時代よりも、一般層にとっつきやすい仕様にしたのは大正解でしょう。久しぶりに聴きましたが、こういうの大好きですね。二本のギターが紡ぐ荒々しくも叙情味溢れるフレーズ、ドカドカ刻まれる無頼なリズム、KILLERファンの期待も完全に受け止めていますよ。
失恋船長
★★★
(2020-09-10 18:28:31)
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