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SCRIPTURES (2020年)
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SCRIPTURES
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解説 - SCRIPTURES
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1. kamiko! ★★★ (2020-12-31 00:17:13)

UK産オールドスクールデスメタル2020年作
90年代初頭のNuclear Blastのロークオリティ録音が放つポンコツB級デスメタルは、当時の一線級デスメタルとは到底肩を並べられるシロモノではない代わりに
その特有のローファイ感と底辺のデスメタルが持つ世界観が絶妙にマッチして唯一無二の独創性を放っていた。未だにBenedictionはゲットし続けているが
やはり初期3作品のインパクトには到底敵わない。流石に30年も経つと、録音状態も演奏技術も相当高くなり、未完成だからこそある不安定で無骨な味わいは損なわれた。
化石のようなB級デス路線を逸して、ラウドロック的な新境地が見え隠れした時期があり、その古典的魅力が危ぶまれたこともあるが、再びあるべき形に回帰した。
少なくとも、この12年ぶりの突然の新作は、昔ながらのバンドロゴと、ローブを纏った人物、十字架を持った人物や獣、骸骨、稲妻、背景の朽ちた建造物など
オールドスクールデスの鑑とも言えるレトロ感がふんだんに詰まったジャケが非常に美しい。長いブランクを挟み、この路線で新作を出してくれたことが嬉しい。
もはやこのバンドに過去のローファイ感やポンコツ感といったノスタルジーに浸れる作風を求めるのはナンセンス。不器用なB級デスメタル路線であればボクとしてはOKだ。
そういう視点で評価すると、この作品は100点満点だ。B級路線を脱出しようとする新境地を模索するようなサウンドであれば、このバンドは全く面白くない。
超絶なハイテクではない、適度なズトボコビートが突っ走る感じ、いかにもB級デスっぽい凄みを効かせるヴォーカル、トリッキーになり過ぎないギターワークなど
B級デスメタルが備えるべきクラシックスタイルのど真ん中の音楽性を堅持しているところが素晴らしい。こういうデスメタルは今の時代、なかなかお目にかかれない。
劇的に展開するようなことはなく、一本調子に同一コードで突っ走る感じが、このバンド特有の個性で、相変わらず展開下手スキルが発動しているなぁと嬉しくなる。
デスメタル黎明期を支えたB級路線のサウンドが、時間をかけて熟成され円熟した感のある作品。古学校死サウンドの教科書と言っても過言ではナイ。
デスメタルが多種多様に変化したからこそ、こういう頑固なクラシックデスメタルの存在感が際立つ。こういうアツい古学校死愛の濃いサウンドはひたすら追いかけたいね。



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