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On the Rocks (失恋船長)


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On the Rocks

言わずと知れたHEEP黄金期を支えた稀代の名シンガー、デヴィッド・バイロン率いるバンドのフルアルバム。相棒はロビン・ジョージ、他にはクリムゾンのメル・コリンにバット・フィンガーのボブ・ジャクソンらも従え、移り変わる1981年というロックシーンに切れ込んできました。
HEEP脱退後、バイロンと言えばな音楽性を披露してこなかっただけに、期待値も高まっていた中でバイロンが選んだ選択肢は売れる事だった。英国的ではあるが、アメリカン志向とも取れる楽曲を用意、そういう姿勢が日本の批評家の反感をかったのか、リリース時の評価はかなり低いものでした。ハード系マニアからもロビン・ジョージが気に入らないのか、ケチョンケチョンで今もって、誰からも褒められない駄作のレッテルを張られている印象の強いアルバム。

では、令和の時代に突入した今、このアルバムを果たして、通り一辺倒の批判を丸呑みしてよいのかと思います。バラエティ豊かな楽曲を自分流儀に持ち込むバイロンの魅力。ある意味、その器用さは、彼の正体を無くしているかもしれませんが、ロックでもポップスでもブルースでもオシャレな奴でもバラードでも、なんでもこいの守備範囲の広さに舌を巻きます。ラストに収められている⑧なんて、このバンドの方向性をドンズバで表していると思いますよ。
全8曲、お好みでチョイスして頂ければ、バイロンの上手さを存分に味わってもらえるでしょう。

泥臭さのない洗練されたロック、芯のある歌は頼もしい限り、シンプルだからこそ引き立つバイロンの存在感。どこかで聴いたことのあるフレーズも味方につけ、バラエティ豊かな曲調なのに、一本芯が通っていると思わせるのがバイロンの魅力なんだろう。でも、やはりバイロンと言えばな音楽性は最後まで見えなかったのは残念だった。

失恋船長 ★★ (2021-01-30 14:38:41)