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ANTHROPOPHAGY (2020年)
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ANTHROPOPHAGY
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解説 - ANTHROPOPHAGY
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1. kamiko! ★★★ (2021-03-10 00:03:59)

フィンランド産デスメタル2020年作
CoffincraftのNiklas Heiskanen、BloodscapeのJusa Janhonenという地元フィンランドでの知名度すらアヤシそうなマイナーバンド出身の2人を中心として
結成されたデスメタルバンドのフルレングスアルバムなんですが、相当クオリティの高い、一線級王道デスメタルスタイルが魅力のデスメタルファン必聴盤だ。
一般人から見れば、エグい血みどろローセンスな落書きジャケと悪趣味な緑色のバンドロゴに嫌悪感を抱くだろうが、この底辺のジャケを見るとボクは血が沸き立つ。
一見チープなジャケからデモテープレベルのポンコツサウンドを想像してしまいがちだが、騙されてはいけない。最適な録音でデスメタルの醍醐味が詰め込まれた盤だ。
ハードコアルーツの激しさを持ちつつも、スウェディッシュデスっぽくはなく、むしろMorbid Angel初期作品がTerrorizer寄りにシフトした感じが仄かにある。
ミドルの気持ち悪いリフと突発的なブラストをうまく織り交ぜた楽曲に、食あたりになりそうな気持ち悪い滅茶苦茶なギターソロが絡む。
フィンランド産は濃いサウンドが多いが、確かに濃さは最高潮に達しているものの、北欧的なサウンドというよりは、80~90年代の米国デスメタル風味が漂う。
先に引用したレジェンド級の2バンドの演奏様式に非常に近いが、表現しているのは魔性やテロリズムではなく、ゴアリーなカニバリズムであるところが面白い。
Morbid Angelの魔性を帯びたリフ・エフェクトに似ているが、そこにハードコアテイストの爆発的な緩急と、ハイボルテージに弾きまくるギターが加わった途端
不思議とゴアリーな感触が生まれるからスゴイ。決して初期Carcass的なグシャっとした液状化したサウンドではない。Autopsy的な低音ゴリゴリ感でもないから面白い。
ヴォーカルスタイルも多彩で、唸るようなデスヴォイスに留まらず、絶叫したりゲロリバースに近いゲロヴォイスを披露するなど、カニバリズムにピッタリな感じだ。
悪い細菌を撒き散らし、狂犬病になりそうな感覚を、オールドスタイル且つその時代の一線級バンドスタイルで聴かせる。ちょっと格の違いを感じる作品だ。
ちなみに、ゴアテイストは、前作のカセットテープリリースの作品の方が濃い。この盤でややゴアが薄まったものの飛躍的に完成度が上がっている。
2~3分の楽曲が多く、収録曲は10曲で、トータルの時間は結構短いが、短い尺の中にデスメタルの醍醐味が詰まっている。勢いのみの短絡的で短い曲を詰め込んだ
ハードコア作品あるあるのような、安易さは全く無い。デスメタルフリークは騙されたと思って試聴してみたらいいよ。相当ハイレベルだからね。超オススメ!



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