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Mariner Two (火薬バカ一代)
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George Murasaki and Mariner - 最近の発言
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Mariner Two
‘80年のリリース以来、正式にCD化されることなく長らく幻の逸品と化していた、ジョージ紫&MRINERの2ndアルバムがようやくリイシュー。しかも1st『MARINER ONE』(’79年)との2枚組仕様での再発という太っ腹ぶり。まぁ数年後には紙ジャケット化され、別々に再リリースされたものを改めて買い直す羽目になっている自分の姿が、別に占い師でなくともありありと想像できますが、それはともかくまずはこの快挙を心の底から寿ぐべきでしょう。感謝。
前作と同じ布陣でロサンゼルスにてレコーディングされていることもあり、基本的にはこれまでの作風を踏襲しつつ、プログレ・ハード色は若干の薄まりをみせていて、その分⑤のような明るく開放的なノリの楽曲を収録する等、曲作りのバラエティは更なる広がりを感じさせる仕上がり。
そのため初聴時のインパクトに関してはデビュー作に一歩譲る印象は否めないものの、アルバムの幕開けをタイトに飾るHRナンバー①、そこはかとなく沖縄っぽさ薫るバラード④、哀愁のメロディをフィーチュアしてパワフルに盛り上がる⑦、そして「やっぱ最後はこんな感じで〆ないと!」とばかりにドラマティックに展開していく大作⑧…といった具合に、収録楽曲の個々のクオリティでは決して引けを取るものではありません。
メンバーのビザの問題により活動が軌道に乗らず、本作を最後にあっさり解散してしまったことが残念至極。紫にあまりピンと来なかったという方も、諦める前にジョージ紫&MARINERを是非お試し頂ければ幸いです。

火薬バカ一代 ★★★ (2022-09-05 23:51:43)


When the Morning Comes / Mariner One
邦題は“朝が来るとき”
バラード風の導入を経て、泣きとエモーションを昂らせながら
テンポアップする中盤の盛り上がりに実にグッとくる
アルバム屈指の名曲です。

火薬バカ一代 ★★★ (2022-08-31 00:56:44)


Mariner One
姉さん、事件です(古い)。遂に、遂にジョージ紫&MARINERのカタログ2枚が再発ですよ。SABBRABELLS、DOOM、SACRIFICEといったバンドの1stアルバムが次々CD化された昨今、もしかしたら彼らも…と一縷の希望は抱き続けていましたけど、嘗てオムニバス盤『OKINAWAN HARD ROCK LEGENDRY』に提供されていた2曲を繰り返し聴いて満足していた時期を想うと「まさかこの日が来ようとは」と感慨に浸らずにはいられませんて。
音楽的方向性の違いから紫がアルバム2枚を残して解散した後、ジョージ紫が新たなメンバー(全員アメリカ人)と共に結成したバンドで、本作はニューヨークにてレコーディングが行われ’79年に発表された1stアルバム。多彩に楽曲を色付けるKeyを中心に据えた音楽性は紫時代を継承しつつ、インプロヴィゼーションは控えめに、曲展開からコーラス・ワークまでアレンジをしっかりと作り込み、歌を主役によりメロディアスで整合性を高めた仕上がりとなっているのが特色です。
勿論⑤みたいなGとKeyがスリリングに絡み合いながら疾走するDEEP PURPLEスタイルのHMナンバーも収録されていますが、個人的にそれ以上に印象に残るのは、スペーシーなイントロに導かれてスタートする①であり、ピアノの美旋律をアクセントに、泣きを湛えてエモーショナルに盛り上がっていく④や、哀愁のバラードの小曲⑦から繋がり本編を壮大且つドラマティックに締め括る⑧といった、プログレ・ハード風味が薫る楽曲の方。
長き入手困難な時期を通じて高まりまくっていたこちらの期待を裏切らないどころか、想定していたハードルを軽々と飛び越えていく名盤。再発に心からの感謝を。

火薬バカ一代 ★★★ (2022-08-29 23:32:37)


Mariner One
日本のDEEP PURPLEと呼ばれた沖縄のロックバンド、紫を率いていたジョージ紫が新たに結成したバンドの1st。ジョージの鍵盤プレイを主軸に楽曲はドラマティックに展開荒々しさの中に繊細さを加味させた古典ロックの旨味に唸ります。

随所に存在感を発揮するリズムプレイ、ハーモニーやフィーリングを大切にするエモーショナルなギター、そしてJJのソウルフルな歌声、演者が一体となり生み出される音は、既存のアイデアを踏襲しつつも、アレンジセンスの妙味も光り輝き、新たなる息吹を与えている。
あらゆる音楽に精通したプロ集団が生み出す無限のエネルギー、多様性に富みながらもエネルギーの放出を一つにまとめることでインパクトを強めているのも印象的です。
ロックあり、バラードあり、プログレテイストありと、なんでも歌いこなせるJJは、本当に逸材だった。
時代が1979年のリリースである、それだけに古さは否めないが、偽りのない音楽性だけに、今聴いても十分なほど鮮烈なインパクトを放っている。抜群のリズム感に富んだアンサンブル、半分が外国人だからだけが理由ではないはず。沖縄の血は日本とはチョイと違うんだな。
紫直系でありパープル同様、小気味いリズムは跳ね上がり、ギターとハモンドが暴れるロックが好きな人ならマストでしょう。
全ての曲がいちいちカッコイイ。アレンジも様になっている。無駄もない。完成度の高さに舌を巻きますね。何故、再発されないのだろうか?権利の関係なら乗り越えて欲しいなぁ。

失恋船長 ★★★ (2021-04-03 17:34:54)


Mariner Two
沖縄のロックシーンを代表する紫の創始者、ジョージ紫が新たに動き出したバンドの2枚目。シンガーはJJが務め、バックはアメリカ人と言う事らしいのだが、元々、返還前の沖縄の血で育まれた本物のロックを体感してきた彼等、JJもある意味、外国人だし、このバンドから日本的なバタ臭さは全く感じない。
むしろ、英国でも米国でもない無国籍なサウンドを奏でており、ジョージのキーボードを生かしたドラマティックなサウンドを展開。JJのソウルを感じさせる歌声は、正にロックシンガーとしての魅力を搭載、そこにプログレタッチの本格的なロックサウンドが絡んでいくのだからたまりません。プログレ系と言ってもコマーシャル性は完備。ASIAほどのスケールの大きさはありませんが、完成度の高さでは、このバンドも負けていません。むしろ、どこかアジアを感じさせる個性的なメロディを有しており、一度聴いたら忘れないようなフレーズもあったりと、質の高さは折り紙付きです。技巧と親しみやすさを調和させた絶妙なさじ加減が、何とも言えない空気を生み出しています。

これだけ、本格的な音を出していたのにバンドは2枚のアルバムを残し解散。おまけに、いまだにCD化も見送られている幻の一品。デジタル配信でいいので、確実に復活して欲しいバンド。久しぶりに聴きましたが、かっこエエわ。

失恋船長 ★★★ (2021-04-02 20:20:09)