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Voidgaze

ベルギー産フューネラルドゥーム2019年作
2枚組ドローンドゥーム地獄。完成形に到達したと感じるWraith Crag(2021年作)があれば、敢えてゲットする必要はないかも知れないが
DESOLATE (2003年)の衝撃作品のチープノイズの残り香が仄かに感じられる分、完成形への過程と感じられるところは魅力的である。
Stijn van Cauterの作品は、近作になるにつれて、打楽器をどんどん排除している。もはや、彼がイメージする音世界にビートは不要という
ことなのだろう。更にこのプロジェクトは旋律を奏でるということさえ否定するかのような一本調子なサウンドだ。むしろそんな苦行だからこそ
ハーモニーに特化した魅力がストレートに伝わってくる。この盤は2枚組で結構お腹一杯になるが、2枚のうち1枚目の方に特にハマった。

kamiko! ★★★ (2021-09-06 00:29:12)


Desolate

ベルギー産フューネラルドゥーム2003年作
人に貸したままになって15年以上経つが、少なくともコレを借りたいと言ってきた友人はある意味天才だ。このチープさに潜む魅力を理解するには
彼の作品をゲットし続けないと全く意味がわからないだろう。コレをゲットした当時は、再生した瞬間に聴こえてくるチープなノイズにショックを受け
窓から円盤のように投げようかと思ったものだ。こんなシロモノに散財した自分が情けなくなり、こんな作品に対して少しでも興味を持った自分はバカだと
自己嫌悪したものだ。いろんな作品を蒐集していると、驚くようなポンコツ作品に出会ってしまうことがある。この作品はそんなポンコツ作品群の中でも
特に際立ったポンコツ感があった。しかし、何故だろう。Stijn van Cauterの作品をゲットし続けてもはや十数年、購入当時に全く理解できなかったが
この作品は彼の作品の中でも特に素晴らしいと気付かされる。果たして需要があるのかどうかわからないが、最近はStijn van Cauterの作品のリマスター盤が
次々と発表されている。この盤のリマスター盤が出れば即買いである。
彼の作品では珍しく、霧が立ち込める大海原に船が描かれるという、惹き込まれるジャケデザインである。耳に障る甲高く尖ったノイズは、聴き易く加工されず
チープさを醸し出しながら響き渡る。しかしその音は、喧しさとは裏腹に、まるで凪を感じさせる静けさを伴う。そこに鈍重なフューネラル感を纏ったギターが
絡んでくる。ジャケイメージに見事に合致した音楽性と、大胆な音響に絶大な魅力がある。
まあ、さっき新作の記事でも書いたが、万人にオススメできるシロモノではなく、ポンコツ感とレジェンド級が紙一重で折り合った衝撃作品である。

kamiko! ★★★ (2021-06-07 02:04:28)


Wraith Crag

ベルギー産フューネラルドゥーム2021年作
UNTIL DEATH OVERTAKES MEをメインプロジェクトとする一方で、多くのソロプロジェクトを抱えるStijn van Cauterによるドローンドゥーム。
新型コロナウイルスのせいで、昨年は空輸できない期間があったが、やっと彼の運営するレーベルショップからの空輸が解禁となりゲットすることができた。
受注したらその都度CDrを焼くのだろう。届いた盤からは印刷したてのインクのニオイが漂い、盤の印刷も光沢がある。いかにもPCで個人で加工した感のある
ジャケとバンドロゴは、長年彼のポンコツ作品にひたすら散財した者としては、残念感など皆無、逆に妙な高揚感がこみ上げてくる。
普段あまりCDr作品は買わないのだがStijn van Cauterの作品はデジタル作品かCDrしか見かけないから仕方がない。チープなジャケとインクのニオイから
伝わってくる手作り感がたまらなく素敵だ。サウンドは購入前に大体想像がつく。また単調な垂れ流しなんだろう。それでも彼の作品の魅力は絶大だ。
サウンドはUNTIL DEATH OVERTAKES MEの、ギターストロークに合わせてドラムを叩くお家芸スタイルとはまた異なる演奏である。それでもやっぱり垂れ流しだ。
歪んだギターを超長めに垂れ流し、アトモスフェアなシンセが絡むサウンドだ。収録される3曲はそれぞれ19分、17分、19分という大作主義の苦行だ。
これじゃいつもの作品と同じじゃん!と思いつつ、変わらないこの底辺アンビエントドローンスタイルに安堵し、没頭してしまう。素晴らしいの一言。
とりあえず万人にオススメできるシロモノではない。聴く人によってはポンコツサウンドだ。このポンコツ感とレジェンド級が紙一重で折り合っているんだよ。

kamiko! ★★★ (2021-06-07 01:31:51)