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...And the Earth Shall Crumble

デンマークが生んだ幻の正統派HM/HRバンドが1985年にリリースしたEPにデモ音源やシングル盤の曲を追加、2002年にドイツのKarthago Recordsがコンピ作として復刻した一枚。16曲入りのフルボリュームとなりました。
このバンド、1985年にリリースしたEPですが、最初は5曲入りで世に出たが、英国流通の再に3曲ほど追加してのリリースとなる。この追加した3曲が興味深い。①②⑥⑦⑧は元で中盤が追加されたものなのだが、これが前5曲とは毛色の違うものであり、オープニングから炸裂された後期レインボー路線に憧れた曲から一転、ヘヴィでダークなサウンドを披露。このバンドの本質はどこにあるのかと困惑させる仕様、でもその流れは後半以降も続き、このバンドは心の太いヘヴィなグルーブを生かした古典スタイルを基調としているのが分かる、オープニングで騙されそうになったが、中盤以降のヘヴィネス路線は実に興味深いものに映る。
シングル盤の2曲などはNWOBHMスタイルにキーボードを参加させたようなリフ強めのサウンド展開と、オープニングナンバーの出し方、完全に間違っているぞと思うのですが、何故か騙された感はなく許せるのが個人的には最大のお楽しみポイントです。
ある意味、①②もそうではあるのだが、インパクトがあっただけに、それ以外は類型的なスタイルを踏襲、王道中の王道である。その先人達からの影響を加味させたスタイルは、あまりのも実直な為に、全曲途中で飽きてくると言う最大の欠点がある、これは個人差があるだろうが、この手のスタイルに精通しているマニアならば厳しい評価に繋がるでしょう。

マニア御用達のサウンドである、そういうマイナーメタルに飢えた耳には安らぎと癒しを与えるスタイルだ。ある意味、猛者限定の作風ではあるが、懐かしき80年代のヘヴィメタルの裏街道を知りたい方にはススメたい一枚ではある。

失恋船長 ★★★ (2021-08-13 13:07:06)