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1. 失恋船長 ★★★ (2021-10-26 13:41:21)

こちらはブルース・ベイリーがいた英国のバンドではありません。あっちはWOLFSですからね。こちらは幻のNWOBHMバンドになります。どうやらデモ音源のみで消えたバンドらしく、その実態は不明。昔、Bandcampで見つけたのだが、なんと愛するSpotifyでも聴けますのでNWOBHMマニアならば是非ともトライしてください。でも日本的なNWOBHMを支持する方にはハードルは高いかもです。なんたって四天王にワイルドホーシズが入ると解釈された国ですからね。ガールにデフ・レパードだもの。
暗く湿った英国サウンドは暴力的な響きを伴いズンズンと突き進み、その垢抜けないサウンドはデモで終わったのが残念と言えるほど、作り込まれており9分超えの大作ナンバーも面白くないと言わせない腕を持っていた。ラフな音像と対比するような細部への拘り、しかしデモだけに荒削りではある。もしこれが正式な形で世に出ていたら、NWOBHM史に名前を刻めたのではないだろうか?
キメのフレーズも様になっているし、十分迫力のある演奏も様になっている。ドゥームロックとまでは言わないが、彼らのリフは重く荒々しい物であり血なまぐさい不気味さも漂う、そのマイナー臭は単館公演のB級オカルト映画の如き妖しい光を放つのだが、70年代的重苦しいロックを鳴らしているのは、今の時代逆に刺さる可能性はあるでしょう。サバス的な方法論は80年代、古くさいと言われていましたのでね。
結局、このバンド名義で音源は残せませんでしたが、ギター兼ヴォーカルのグラミー・ディーとベースのデール・リーの二人は、後にスピードメタルバンド、BLOOD MONEYに参加してEbonyレーベルからデビューを果たしています。



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