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Come Pet the Foxx (失恋船長)


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Come Pet the Foxx

音楽ストリーミングサービスを利用していると、こういう出会いがあります。輸入盤市場などで高評価を得ているフィラデルフィア出身の5人組によるコンピ作。詳しいバイオはサッパリですが、今作のCDの裏面には1982年にプレシャスメタルというバンド名でスタートしたと紹介があります。
サウンドは類型的な部分が顔を出しており、オープニングナンバーなどDOKKENからの影響も強くメロディ重視のバンドなのだという事が理解出来ます。2曲目など日本のバンドにも通ずるようなワビサビを感じさせるメロディアスなロックを展開しており、丸ごとメインストリーム寄りのバンドサウンドという分けではなく、もっと硬派で本格的なスタイルを築いている。正直、輸入盤市場における絶賛を鵜呑みには出来ないが、デモ音源の寄せ集めと思われる今作は、お世辞にも音質がクリアーと言えず、シンガーの湿度のある抜け心地のどんよりとした歌声もあり、どこか曇り空なサウンドメイクとの相性も良く、煮え切らないアメリカンロックを展開。メジャーになるには洗練具合も必要だろうが、メロディアスになったKEELとか垢抜けないKING KOBRA、70点DOKKENと形容したくなる音楽性は、その筋のマニアには訴求効果は大きいでしょう。
個人的にはODINあたりを思い出しますが、シンガーがあそこまで癖がないので聴きやすいのは間違いないです。またもっと大衆性が強いのも武器でしょうね。没個性の為に、何を聴けば良いのかと質問されると困りますが、学食で並んで買った焼きそばパンみたいなもんだと言いたい。
大きな仕掛けはないのでジャンクな味付けで食欲を満たした、ノスタルジーな雰囲気を楽しむ一枚でしょう。
でもこのバンド、完成品はどうなっていたのだろうか?と期待をさせる場面も少なくない。チョイマイナーなメロディが流れるアメリカンロックの美しさを知っている身としては、ポテンシャルは低くないと言えるでしょうね。そういう意味では高い評価も頷ける一枚へと変わるから不思議です。

失恋船長 ★★★ (2021-11-02 13:13:26)