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1. 失恋船長 ★★★ (2022-01-30 15:24:01)

知る人ぞ知る関西を拠点に活動していた国産スラッシャー、とは言っても一括りで紹介するのに躊躇するような多様性を抱えたバンドであり、スラッシーなリフワークもあるが、やはりDOOMのようにプログレからメタル、ジャズまで飲み込んだ懐の深さがバンドのウリであり、情念のある和のテイストも楽曲に散りばめ独自性を高めている。勿論、一気呵成に突っ込んでくる攻撃性と破壊力も、もち合わせているのでスラッシーなサウンドに身を任せたいマニアも存分に楽しめます。
攻撃的な音楽性の中に隠された知性、そして各パートが互いを睨み合いながら一触即発とも言うべき緊張感を持ちながらプレイしているのでスリルは満点、しかし破綻せぬようアイデアを共有、バンドとして強靱なアンサンブルを叩き出しています。
シンガーのRAN嬢のアジテーションヴォイスもバシッとハマり、場面場面に合わせストリーテラーの如く多彩な表情を見せフロントマンの重責を果たしています。90年代の前半から中頃の活動の為に、今となっては幻のバンド感も強く知名度も低いだろうが、彼らが世に出した楽曲が一つにまとめられたのはマニアに取ってはありがたいだろう。
ちなみにワタクシがこのバンド初体験は手弱女となんと読めるのか分からない曲でしたが、アグレッシブかつテクニカルな演奏に魅了されたのだが、サビで繰り返される『タオヤメ~タオヤメ、命短し恋せよ乙女』歌うパートがダメで脱落した。いまでも聴く度に恥ずかしいのだが、スピード渦巻く高速リフと強靱なリズムを叩き出すドラム、そしてブリブリと裏回しをするベース、これは三者が濃密に絡み合うインストパートに唸る。それだけに、細かい事が気にならなければ問題なしです。これは単にワタクシ個人の問題です。



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