この曲を聴け!
最近の発言
Throne of Damnation (失恋船長)
Heathen Cross (失恋船長)
Time Assassin (失恋船長)
Age of Steel (失恋船長)
Eye of the Sun (失恋船長)
A Sultan's Ransom (失恋船長)
Cloven Hoof (失恋船長)


MyPage

CLOVEN HOOF - 最近の発言
モバイル向きページ 
解説 - 最近の発言
新しいコメント・評価 (タイトルをクリックすると当該項目に移動します)


Throne of Damnation

2008年にリメイクベストをリリースした彼ら、今回は新曲3+リメイク2曲の5曲入EPをリリース。限定500枚というリリースだったので、今や入手困難な一枚なのだが2018年リリースのThe Definitive Part Twoという企画アルバムに丸々収録されることで容易に視聴できることとなりました。ありがたい話ですよ。サブスク生活の方ならば簡単にチェックです。

ラス・ノースとリメイクアルバムを作るも、結局、マット・モートンが戻る歌入れを敢行。彼のマイルドで伸びやかな歌声はバンドサウンドにフィット、特に1stに収録されたNight Stalkerのリメイクなど、オリジナルを意識した歌い殻をしており、その器用さに舌を巻く。FMのシンガーだったクリス・オーバーランドを想起させる声質は、バンドに新鮮な風を送り、新曲が思いのほかメイデン風味が強いので、余計に際立って鮮度を高めている。

良質な作品をリリースしながら何故か、成功を掴めなかった、個人的にはその代表格の一つに挙げたくなるバンドである。
曲数も少ないしキャッチーな曲が多いので聴きやすいです。メロディアスだし適度にハード、初期の曲の持つダークテイストと、5曲入だが、挨拶代わりには丁度良いだろう。
NWOBHMに興味のある若い人には、取っつきやすい古典ロックです。まさか令和の時代に5ちゃんねるに入り浸る時代錯誤な爺さんや、NWOBHM四天王なんて、大嘘もいいカビの生えた情報を発信する猛者でもない限り、大いに楽しめるでしょう。

失恋船長 ★★★ (2024-07-13 07:12:18)


Heathen Cross

80年代に素晴らしいアルバムをリリースしたのですがチャンスを掴めなかった典型的なバンド。運も実力のうちと言うが、このバンドはその言葉を呪われているほどに体現している。

怪しげなSEからパワフルかつメロディックなメタルソングで幕開け、このバンドのイメージに則したものであり完璧に掴みはOKである。そしてそのサタニカルなサウンドは②以降も続き、この屈強なNWOBHM仕込みのパワフルサウンドに、耳を惹く印象的なメロディを放り込むギターを軸に、タイラントことハリー・コンクリンは漆黒の闇に包まれた悪の毒された呪詛の咆哮を轟かす。
いい人選だ、キング・ダイアモンドほどシアトリカルではないが、彼には、このサタニカルなサウンドを司るパフォーマンスを期待できる。リフ、一つとっても不気味、キーボードの使い方も絶妙、奥行きを与え毒性を中和した。

HIGH ROLLER RECORDSが絡んでいるのだから外すわけがないのだが、ここまでドンピシャの音を作り上げるとは驚きだ。ある意味、もっとも1stの世界観に近いアルバムを作り上げたのかも知れない。そのクオリティの高さは全時代を総括するものであり、メロディありパワーあり、疾走ありとメタルを愛するものにはとっては必要不可欠な要素を端的に盛り込んだ作風は、とても親しみやすいものとなるだろう。今年はクラシックメタルの世界にとっては豊作だ。

有名無名にかかわらず良質な作品がリリースされている。全盛期を越えた作風を築いた今作もまた、歴史に刻まれる名盤であろう。
過去をなぞるだけではない英国的様式美スタイルとUSパワーメタルの融合、闇を切り裂く雷鳴の如きサウンドは、新時代のクラシックメタルのあり方を魅せてくれた。重厚だがキャッチーさを忘れていないアイデア、ブリティッシュメタルの真骨頂を体感させて貰った。

失恋船長 ★★★ (2024-06-25 20:19:28)


Time Assassin

素晴らしいアルバムをリリースするも、今回は国内盤は見送られたようですね。残念ですが、このバンドは傑作と呼ばれる作品が正当に評価されていないからどうすることも出来ない。前作同様、今回もオーソドックスなヘヴィメタルサウンドに真っ向から勝負する。曲によっては、ジョージ・コールがリッパー・オーウェンズ並の咆哮を聴かせてくれるんで、KKプリーストあたりとの類似性すら気になるほど、アグレッシブかつパワフルな正統派メタルをやり切っている。
音楽性の幅を広げるキーボードの使い方も上手い。何よりリー・ペインのもと、各自が持てる力を発揮してメロディアスなメタルにハイエナジーを注ぎ込む念入りな作業を行い、前作にも負けないインパクトを残してくれた。

ある意味、やり過ぎ感は拭えないのだが、NWOBHM戦士としてのプライドと正当に発展させた音楽性。今の若い人にも訴求するだけの魅力はあるのだがオールドスクールなサウンドであることは間違いない。しかし古さに埋没するだけではないフレッシュな現役感もあり、王道路線を脇見もせずに、威風堂々を闊歩する姿は頼もしい限りだろう。

なんだかんだ定期的にアルバムをリリースできる環境はあるようだ。不遇を味わった80年代。艱難辛苦を乗り越えたリー・ペインの想像力と継続する精神性があれば、バンドは続くのだろう。ジョージ・コールの新しい可能性を導き出した今作。ドラマティックなタイトルトラックなど、圧巻だろう。⑨ではTokyo Knightsという日本人的には意味の伝わらないタイトルに、ちょっと引くのだが(侍の事なのか?)哀愁のメロディたっぷりの⑨から、⑩へと流れは見事だ。クロージングソングとしては強烈なインパクトを誇り、また頭から聴きたいという猛烈な渇望感を視聴者に与える。

どの曲にも拘りのメロディがある。それは前作も同様だった。間違いなく3枚目のアルバムから続くドラマを継承している。
NWOBHMファンというよりは真っ当なヘヴィメタルを愛するものにとってはアンパイであろう。

失恋船長 ★★★ (2024-06-17 17:21:13)


Age of Steel

リー・ペインがいればバンドは続く、メンバーチェンジも行われたが、その音楽性に陰りは見えない。とは言えメイデンみたいな②を前向きに捉えるのか、少々やり過ぎだよで興ざめするかで評価も分かれるだろう。なんたって国内盤もリリースされているくらいだから、クオリティは保証できるが、個人的には3枚目みたいなアルバムが聴きたい。ちょっとやり過ぎだ。ドラマティックなオープニングナンバーが素晴らしかったので気にはなるが、些細な事を受け流せれば、その後もテンションの高いサウンドが続く。

ここにきて、往年の空気を纏いつつも強靱なメタルサウンドを披露。80年代に素晴らしいアルバムをリリースするも何故か黙殺された運のないバンド。まぁSATANとかも同じ運命だったような気がしますが、古典的なスタンスを愛するマニアにとっては、今作は強烈なインパクトを残すでしょうね。
シンガーのジョージ・コールも2作目という事もありバンドに馴染んできた、キーボードの使い方も効果的、NWOBHMと近代的メタルのハイブリッドサウンドに貢献している。新機軸に挑んでいるが、それがオールドスクールな流儀の中での出来事だから、古典ファンにとっては余計な心配はいらない。このストレスフリーな環境は望ましいのだが、耳の肥えたファンにとっては気になる点がないと言えば嘘になるだろう。

そこが大きく評価を分ける。これは②以外でも目に付く事が多々あるが、アグレッシブかつパワフルな古典サウンドが全ての疑念を打ち砕くだけのパワーは内包している。厄介なことをやりやがったなリー・ペインである。

メタル初心者には、こういうのがクラシカルなメタルなんだよと教えたい。

失恋船長 ★★★ (2024-06-17 16:58:31)


Eye of the Sun

1989年に素晴らしいアルバムをリリースしたのだが、彼らの歴史は続かず解散へと向かう。諸処の法的問題をクリアーして、遂に再始動したバンド。ベースのリー・ペイン以外は顔ぶれは変更となったが、音楽性に大きな変化はなく謹製英国サウンドを継承。
今作は今までにないブルージーさも若干加味、メロディアス度も強まり懐の深いサウンドへと変換している。
新シンガー、マット・モートンの持つ壮快感のある歌声、そういうのも過去にない新鮮さをもたらし③のような新機軸とフィット。このアルバムがNWOBHMの残り香を漂わせる昔の名前で出ていますではない現役感を意識してる証だろう。

基本はオールドスクールなサウンドなのだが、その耳馴染みの良い歌メロが意味合いを変えてきている。
Escape Musicからのリリースというのもあり、メロディックメタル感が強まっているのもレーベルの意向なのかも知れないが、メンバーチェンジがもたらした功罪があるのは間違いない。

失恋船長 ★★★ (2024-06-12 22:09:25)


A Sultan's Ransom

前作の流れを踏襲。英国的様式美スタイルとNWOBHM的攻撃性を研磨。正直、オープニングのキーボードには引っかかったが、そんな危惧は一瞬にして期待に変換、視聴後はオープニングのキーボードにニヤリとさせられます。
洗練度を上げているが、けして大衆性にすり寄らないメタルの中のメタルなサウンドを構築、だからといってマイナーな地下室には籠もっていないメジャー感を補完、世界中がメタルバブルに浮かれている異常さを尻目に、このバンドは器用に立ち回っています。
残念ながら商業誌からは無視、前作の評価も良くなかったから当然の結果なのかも知れないが、これほどの音楽性を1989年にやっていたという気概に胸打たれる。
死に絶えた英国のメタルシーン、その中で、このバンドは自らのアイデンティティを崩さずに多感な時代を生き抜こうと苦心している。

初期にあった邪悪なダークネスワールド、それとは手を切っているが神秘性は無くなっていない。歌詞の内容が分からないのでなんとも言えないが、陳腐なラブソングを歌うバンドには思えないので、このキーボードみたいに細いギターサウンドも懐かしい、テクニカルなプレイをビシバシとキメている。またキーボードでゲスト参加したポール・ハドソンのプレイも、この神秘性のあるサウンドに貢献、力強い歌声も相まって、独自性を極めている。

これほどの名作が今なおマイナーな存在なのは残念で仕方が無い。アイアンメイデンの最新作は、心底つまらないと思った。ワタクシは生涯、名前で音楽の善し悪しをキメたことは一度もない。このバンドが世間からどう思われようが、歴史的にもっと評価される価値があると本気で思いますね。

でもなぁいまだにいるのよね。NWOBHMってのは事象で音楽性じゃ無いって輩がね。そこまで言うならば、個人的にはメタリカがブラックアルバム出した時点でスラッシュメタルは死にました。それと同じなんですけどね。NWOBHMは事象にあらず、音楽性そのもの。
この音を聴いてNWOBHMが香りますよ。なによりメタルに対する高潔な精神性を強く感じますね。

どの曲もキラーです。捨て曲などありません。⑧などは3分を切るのでラジオ向けなんでしょうが、全然軽やかじゃない。このバンドの流儀に則っている。クラシックなメタルに興味のある若者には是非とも勧めたい強力な一枚。
年に5枚もCDを買わないワタクシでも2021年にDVD付きの再発盤には手が出ましたね。

無駄な構成を廃しているが、中身の濃さに圧倒されるでしょう。繰り返されるドラマ。その濃密な世界観に圧倒されます。何故、これが当時話題にならなかったのか今もって不思議です。当時のメイデンやJPと比較しても遜色梨なんですけどね。

少々青筋を立て大風呂敷を広げすぎたかも知れませんが、正統派メタルを愛するものとしてはマストな一枚ですね。断言ですよ。

失恋船長 ★★★ (2024-06-11 17:53:53)


Cloven Hoof

今年に入り最新作がリリースされたので登録したら、このバンドのコメントも無くなっている。おそらく100や200ではきかんな。相当数消えていますね。

悪名高きNEATから待望のフルアルバムをリリース。時期的にNWOBHMは完全に下火となっているため、遅れてきたNWOBHMという形になるのだろうが、この湿り気のある英国的リフワークと、魔術的な響きを放つ暗黒系サウンドは、まさにオカルトNWOBHMと呼ぶに相応しい音楽性を披露。タイトルや歌詞かも漂う反キリスト、悪魔崇拝的な世界観を、ヘタウマヴォーカルのデイブ・ポッターが咆哮。その癖の強い歌声のおかげでキャラクターを確立、いい意味での嘘くさいサウンドを構築しており、禍々しくも美しい独自の世界観を打ち出している。

諸先輩からの影響も巧みに飲み込みNWOBHMの歴史にその名を刻む名盤を世に送り出しました。完成度という点においては2枚目以降に譲るが、インパクトでは今作に軍配。我らがLOUDNESSなどにも通ずる悪魔に魂を売った男達による魔界メタルの凄みを味わってください。

失恋船長 ★★★ (2024-06-06 18:20:10)