70万枚近いヒットを果たした「1/3の純情な感情」で見せたポップセンスと彼らが元から持ち合わせていたハード&テクニカルな一面を見事に融合させた名作。 ファンに捧げたメロディアスな「Dear…」から歌詞での言葉遊びが面白いエロ路線のロック「Money is king?」までの流れが秀逸すぎて毎度のことながら驚く。彼ら初のインストナンバーである「Virtuoso」も必聴。
久しぶりに暖かみのある音像になっている。 ケルトっぽさのあるシリアスなピアノバラード「Taking The Central Course」、亡くなった友人への思いを歌った「Hey…」と真面目な面の曲もあるが、全体を通してメロディーが非常に印象に残るし、前述のように暖かみもあるのでそこまで心配しなくても良い。 個人的にはマッキーの2000年代リリースのアルバムでは最も好みである。
アン・ルイスさんという方への提供曲のセルフカバー。達郎さんのパワフルな歌唱に合わせて、演奏もより迫力を増している気がする。歌いながらここまでギターをカッチングできるのは本当に凄い。ベースとダブルギターのバトルのようになっているところが熱い。後半の「カモーネン!カモーニャ!」というような叫びを達郎さんが連発しているところは、真似したくなるようなカッコよさだ。魂を感じる。ちなみに、前曲の「ゲット・バック・イン・ラブ」から、「RIDE ON TIME」までは繋がっているかのような編集が施されている。これもまた聴き手の高揚感を煽る一つのポイントだと思う。
黒夢らしいダークな部分は出しつつも、いかにもV系っぽい仕上がりとなった一作。まあまあな出来の曲もそれなりにあるが、「for dear」、「aimed blade at you」、「autism」、「romancia」はかなり出来がいいので、これらの曲に着目して聞いて欲しい。特に、「aimed blade at you」と「romancia」は普段の黒夢からは想像できないような美しい曲に仕上がっているため、にわかのリスナーの方々は驚くだろう。