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Ship to Nowhere
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解説 - Ship to Nowhere
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1. 失恋船長 ★★★ (2022-11-20 14:45:00)

コンスタントにソロアルバムをリリースする主役のデヴィッドさん。PUSH UKのメンバーもサポートに回り、ソロ名義ではあるのだが、バンド感も強いのがポイント。彼の熱量はあるがクリアーな歌声、その塩梅が暑苦しさを緩和しており、ロニー・ロメロから灰汁を抜いたようなパフォーマンスは唄モノマニアにとってはありがたい存在だろう。
少々回りくどい楽曲もあるのだが、それでも唄がメインである事に変わりは無く、ワンパターンに陥らない楽曲構成とベタさを味方につけ、冷静と情熱の間だなパフォーマンスで魅了してくる。
これほどのクオリティながらマニア向けの域を出ないのは、Aor Blvd Recordsの流通に問題があると言われている。余りにも少ないプレス枚数が招く悲劇が原因なのか、欲しくても手にすることが出来ないという事象も多く、サブスクも弱い。オマケに本人は他界してしまった。これじゃねぇ、今となっては惜しい人を亡くしましたです。
それだけに、今更再発に手を上げるメジャーレーベルもないだろうが、上手い唄と、熱の籠もったメロディックメタルの持つ情念とロックな熱波、そして大人が聴いても恥ずかしくないスタイリッシュに染め上げたハードサウンド、この絶妙なバランス感覚で勝負をすることで退屈なAOR調の唄モノハードサウンドに陥らないですんでいます。
イントロを聴き、オッと身を乗り出させるナンバーも多く、その一曲の完成度は目を見張るものがあるでしょう。甘いだけじゃないハードさがポイントでしょうね。



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