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1. 火薬バカ一代 ★★★ (2024-04-03 23:37:51)

JUNKO名義2作目であり、三原じゅん子の歌手活動の取りあえずの一区切りとなった’86年発表の11thアルバム。
《ぶっ飛んで下さい。ロック遊女。》という帯惹句と、ジャケットを飾る和服を着崩したJUNKOの艶姿を見ると早くも迷走の気配がビンビンですが、10th『SO DEEP』に引き続いてB’z結成前の松本孝弘(G)が全面参加。鳴瀬喜博(B)、そうる透(Ds)、大平勉(Key)らがバックを固め、作曲陣にもハワード・キリー(河井拓実の変名)やAROUGEの福田純&橘高文彦(マネージメントが同じだった関係でツアーにも帯同していた模様)が名を連ねる等、基本的には前作で披露されたHR/HM路線を踏襲した仕上がりとなっています。
但し“WIRE ROCK”のようなゴリゴリのHMナンバーが姿を消し、煌びやかなシンセのフィーチュア度が格段に高まったサウンドは、80年代らしくよりゴージャスなメロディアスHR化が進行。JUNKOも『SO~』に比べると肩の力を抜いて伸びやかな歌唱を披露していて、本当、政治家としてのこの人に感心したことはビタいちないのですが、シンガーとしての実力には感心させられますよ。特に哀愁のメロハー“CAN’T STOP MY JEALUSY”や“TOKIO BLUE”、洗練されたバラード“LAY ME DOWN”辺りは、「三原順子でしょ?」と半笑いで聴き始めたら、クオリティの高さに思わず真顔になってしまう出来栄え。松本孝弘のGが暴れ回る疾走ナンバー“DEAD OR ALIVE”も本編をグッと引き締めてくれています。このタイプの楽曲がもう1曲ぐらいあればなぁと思わなくもないですが。
HR/HM路線であと2、3枚聴いてみたかった…と惜しまずにはいられませんね。



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