この曲を聴け!
最近の発言
Providence of Darkness (Usher-to-the-ETHER)
SACRIFICE / Catastrophe (Usher-to-the-ETHER)
BLOODSTAINED MADONNA / Catastrophe (Usher-to-the-ETHER)
Catastrophe (Usher-to-the-ETHER)


MyPage

DARK INSANITY - 最近の発言
モバイル向きページ 
解説 - 最近の発言
新しいコメント・評価 (タイトルをクリックすると当該項目に移動します)


Providence of Darkness

2014年発表の2nd。
これ、今年のリリースの中でも激オススメです!

1stの時点では「和製CRADLE OF FILTH」と言われつつ、その実メロデスにかなり近いスタイルのメロブラを展開していましたが…今作はクオリティが鬼アップしただけでなく、作風がより確固たるものになったことで、前作以上に素晴らしい作品になっているように思います。国産ブラックの中でもかなり好きな音です。

まず耳を突くのがゴシック的耽美さの大増量っぷり。元からメロディにクラシカルな要素はありましたが、今作は泣き以上に美しさを最重要視しているような印象。小フーガをモチーフにしたと思しきトレモロリフなんか聴かされたら燃えない訳がありません。ピアノやオーケストレーションを大々的に取り入れたことも、耽美さを強めただけでなく曲のメリハリを際立て、より緊張感の増した展開を聴かせるようになったと思います。

また、前作でも個人的な評価の高かったメロディアス極まりないトレモロリフはそのままに、ギターの歪みを強くして得たノイジーさと、空間系のキーボードを合わせたアトモスフェリックブラック的なパートも取り入れるようになったり、ブルータルに攻めるパートでの攻撃性が強化されたりなど、ブラックメタルの要素も更に「濃く」なっている感じがします。

ヴォーカルも大分パワーアップした感じで、DARK FUNERALのCaligula氏を思わせるタメの利かせ方、腹筋を全力で使ってるような絶叫振りですが…Caligula氏が殺意100%だとすると、この作品のヴォーカルは欝や悲哀など色々な感情が入っている感じで、よりエモーショナル。単純な攻撃性ではCaligula氏に軍配が上がるかもしれませんが、この人の肺腑から様々な感情を搾り出すような悲痛さと、決してそれを滑稽に聴こえさせない太さのある歌い方は味があって本当に好き。

ゴシックにしろブラックにしろ、ジャンルを良く研究した上で作ったというのが伝わってくる作品。研究したという以上に、それを自分達の作品として見事に昇華してみせているのがほんと素晴らしいです。曲によってはBeneath the Howling StarsやBathory Ariaへのあからさまなオマージュも見受けられ、前作よりCOF愛がダイレクトに感じられるのもいいですね(笑)。邪悪さよりは耽美さや煌びやかさ、メロさを重視した作風なのでJUNO BLOODLUSTやHATRED ANGEL辺り好きな方にも大推薦。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-12-08 22:16:01)


SACRIFICE / Catastrophe
この曲はアルバムの中でもヘヴィさを出す事に成功している感じがします。この重い音作りが2曲目辺りでも出来ていれば、もっと良かったんだけど…。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2009-03-22 20:31:44)


BLOODSTAINED MADONNA / Catastrophe
メタル専門店などで配布された無料シングルにも入っていた曲。
メロウなメロディを疾走で切り裂いていくときの陶酔感は、確かにCOFの「鬼女の蘭」の疾走パートと共通するものがあるのかも…手法はほとんどメロデスですが。特に疾走部分の、早いテンポにマッチしたメロディが素晴らしく、COF抜きにしても超がつく名曲。…これで音が良ければ神曲なんだけど。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2009-03-22 20:30:07)


Catastrophe

2008年発表の1st。

某店では、「和製CRADLE OF FILTHをコンセプトに、未だ確立されていない日本のGothシーンを確立すべく活動する…」みたいなコピー(うろ覚え)でプッシュされていたこの作品ですが、実際に聴いてみるとトレモロとメロい刻みを多用したメロブラ的手法、美麗なツインリードでの泣きメロを多く取り入れたメロデス的音像、全体に漂う耽美で退廃的なゴシック的ムードなど、各ジャンルの美味しいとこどりをしたメロブラ/メロデスという感じ。

レーベル名がInner Circle Japanなので、「どんだけ初期ノルウェジアンかぶれの音なんだろう」と思わせますが、BURZUMやMAYHEM、THORNSなどのインナーサークル関連のバンドと共通するような部分はほとんどなく、むしろDARK TRANQUILITYやSERPENTなどメロデスに近い音。特にリフやリードに込められた甘美なメロディの良さは特筆に値し、北欧のバンドでも「これ以上やったら甘すぎになってしまう」と躊躇しそうなところをためらいなく踏み出すメロウさ加減は、同じく国産のSERPENTに匹敵すると思う。ヴォーカルも低音咆哮と高音絶叫を使い分けるタイプで、特に泣きの入った張り裂けるような絶叫がかっこいいし、総じて音のレベルは高いと思う。ただ、音質は第一線のバンドと比較するとまだ弱いし、歌詞も正直チープな感じがあるのがネック。

個人的には、和製COFというよりはメロブラ化したSERPENTという印象。向こうと違って、ギターヒーロー的な売り出し方をされていないため(むしろヴィジュアルの売り出し方はV系っぽい)未チェックの方も多いと思われますが、こっちも素晴らしい出来。新人バンドの30分足らずのアルバムに2000円出すのは結構勇気が要ると思うんですが、これはメロブラ/メロデスや国産ブラック好きなら買って損はないと思います。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2009-03-22 20:24:00)