1995年4月5日、ポリドール・レコードよりリリースされた11thシングル。
バンドにとって、オリコンチャート上における初めてのトップ10ヒットとなり、現在にいたるまでにもっとも売れたシングルとなっている。
曲名は、作曲者の草野マサムネがタイを旅行した際に印象に残っていたというロビンソン百貨店から命名されたもので、制作時の仮タイトルだったものがそのまま正式名称に採用されたが、楽曲そのものとは関連性はなく、歌詞中にも「ロビンソン」というフレーズは一切登場しない。同年にリリースされた6枚目のオリジナル・アルバム『ハチミツ』に収められたほか、1999年の年末にポリドールからリリースされたベスト盤『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』、2006年にユニバーサルからリリースされたシングルA面曲の全集『CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection』にも収録されている。
"地味な曲だし売れないだろう"という制作者の予想に反して、「ロビンソン」は発売と同時に商業的な成果を成し遂げた。CDシングルはリリースの翌週に発表されたオリコン週間チャートにおいて9位に初登場し、バンドに初めてのトップ10ヒットをもたらした。その後数カ月にわたってトップ10の周辺にランクインし続け、週間チャート上では最高4位ながら、最終的な売り上げは160万枚を突破した。1995年5月以降3カ月連続で月間ランキングの10位以内にエントリーし、その翌月も20位以内に留まった結果、年度末のランキングでは9位をマークする同年の代表的なベストセラーとなっている。この曲の成功を契機にグループの存在は世間に広く認知され、以降ヒットを連発することになったが、現時点でなおこの曲は彼等にとってキャリア中最も多くのセールスを記録したシングルである。
「ロビンソン」は、シングルが発売された際にフジテレビ系『今田耕司のシブヤ系うらりんご』1995年3月 - 4月度のエンディングテーマに起用された。1996年にはフジテレビ系ドラマ『白線流し』の挿入歌として、2001年には キリンビバレッジ「午後の紅茶」CMソングとしてそれぞれ使用されている。
また、日本テレビ系で放送されたドラマ『君といた未来のために 〜I'll be back〜』(1999年)では、主人公が1995年にタイムスリップするたびに「ロビンソン」が流れていた。