今やFRONTIERS RECORDS関連の作品には欠かせない存在となった感のあるマルチ・アーティスト、アレッサンドロ・デル・ヴェッキオの名前を初めて意識する切っ掛けとなったプロジェクト、EDGE OF FOREVERが'04年に発表した1stアルバム。 シンガーは現AXEのボブ・ハリスで、プロデューサー兼ソングライターとして故マルセル・ヤコブが全面バックアップ。ジェフ・スコット・ソートも一部楽曲にゲスト参加していることで注目を集めた作品…というか、当時は確かマルセルのネーム・バリューに釣られて本作を購入したんだっけなぁと。この頃はアレッサンドロは「誰それ?」状態でしたから…。 そうした制作環境が関係しているのかどうか、本作にはアレッサンドロ印のメロハー・チューンの合間に、マルセル在籍時代のイングヴェイや初期TALISMANを彷彿とさせる北欧風様式美HMナンバーも収録。ジェフ・スコット・ソートとボブ・ハリスの熱を帯びた歌合戦と、冷え冷えとした曲調の対比が効果的な③、“I AM A VIKING”を思わす重厚且つ劇的な⑤、そこから間髪入れずに疾走を開始する⑥、Keyがミステリアスな雰囲気を盛り上げる⑨等は、プロデューサーがボビー・バース(AXE)に交代する次作以降とはやや趣きを異する、本作ならではの名曲と言えるのではないかと。勿論ポップ&キャッチー、且つフックも効きまくった②や、メロディの色彩豊かなバラード⑦のような、アレッサンドロのソングライティング・センスが早くも眩い輝きを放つ名曲も忘れ難いのですが。 この内容の充実っぷりで中古盤価格が3桁台ってのは、お買い得にも程があるんじゃあないでしょうか?見かけたら是非。