ﾊﾞﾗｴﾃｨな楽曲達を、ｺﾝｾﾌﾟﾄ分けし、うまく1枚にまとめた名盤。

ｼﾝｸﾞﾙ曲も多数収録。

初回盤のNaNaNa ｳｨﾝﾀｰｶﾞｰﾙの大瀧詠一っぷりも聴いておきたい。

Tama脱退直後の前作でも十分頑張っていたが、まだまだ新たなポルノの開拓真っ只中という感じだった。
彼らならもう少しバラエティな楽曲でファンを楽しめることができるはずなので少し残念だった。

その後、再び久々のヒットを記録し彼らの代表作にもなった「ハネウマライダー」を引っ提げリリースした本作。
いわゆる「キャビネットのしきり」で全くベクトルの違う楽曲たちを分けてきているのが非常に面白い試みだと思う。

当時ハネウマライダーの大ヒットは嬉しかったが、前半の流れがあまりにも爽やかすぎてあまり好きでなく自分は中盤の「架空の人物シリーズ」以降が好きです。
まず、月明かりのシルビアとMr. ジェロニモは十分ハードロックですね。
Mr. ジェロニモでの岡野さんのシャウトには驚いた(笑)
本来のルーツを感じます。
これをはじめから前面に押し出して売り出していたら絶対売れなかったであろう・・・(笑)
これからもこっそりとこういうマニアックな曲を作っていってほしいです。
その後の横浜リリーはもろオリエンタルで非常に哀愁漂う大人なナンバーで女性目線な歌詞が印象的。
これは名曲ですね。

そして終盤の２曲。
今までありそうでなかった２曲ですね。
特にラインはポルノにしては珍しく正統派ロックバラード。ギターソロは珍しくHR的アプローチでそれでかつ彼ららしいさわやかさも合わさっていて素晴らしい。
２番サビが特に好きです。どこか悲しげで懐かしさも感じます。
普通にシングルカットしてもおかしくない完成度ですね。

２人組になってからはこの作品と後の「PANORAMA PORNO」がバラエティに富んでいるので、遊び心のある楽曲やボリューム感を求めるリスナーにはお勧めできます。