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Springtime Depression (星をみるひと)


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Springtime Depression

2003年発表の2ndです。
どうもこのバンドは1stの評価が非常に高く近年の作品はあまり良い評判を見ない気がしますが(特に真っ当なブラックを好む方達からすると?)作風の変化があるとは言えこのバンドの楽曲から感じる閉鎖感というか根暗な部分は一貫して変わっていないように思います。
で、1stは鬱ブラックながら音質もクリアである種のインテリジェンスさえ感じさせる美しい反復メロディやギターソロにどこか寂しそうな絶叫ヴォーカルが乗りその全てが病んだ心の内面を綴ったかのような作風でした。
この2ndは前作で見られたような美しいメロディは殆ど見受けられずただただ陰鬱で物悲しいメロディが主体となっています。音質もかなりノイジーになりヴォーカルも感情剥き出しの狂気じみたがなり声に変化しています。曲によっては疾走したりもしますが基本はミドルテンポで非常に腰が据えていて全くブレが無い感じです。ジャケットのせいかスケールも大きく感じられてその音塊が覆い被さってくるかのようです。
個人的に鬱ブラックはあまり聴かないんですがこの作品は本当に大好きで気分が乗ったときに聴くと、とことん落とし込んでくれます。気が滅入りますが何故か癒されますし泣けます。
これは余談ですが近年Agonia Recordsからリマスターされた再発盤が出ましたがこれはお勧めできません。ノイジーさや音圧がかなり控え目になりやけに小奇麗な感じになってしまっています。Herr Morbid自身がリマスターに携ったみたいですがこれではオリジナルの良さが殺されてしまっています・・・オリジナル盤と再発盤では印象がだいぶ違いますので絶対にオリジナル盤をお勧めします。

星をみるひと ★★★ (2013-10-13 03:08:14)