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(旧形式-更新停止)
AENIMA / TOOL
前作UNDERTOWの精神を受け継ぎながらも、全く違う世界を構築しています。
もはや、HM/HRの域を超えています。今までの表現を使うなら「陰鬱で、掴み所の無いプログレッシブロック」という感じでしょうか。
聞き込むほどにドップリとはまってしまい抜け出せない。エロ、グロテスク、陰鬱。だけど美しい。
アルバムジャケット見ただけでも「買い」でしょう。
ラタララスのところで「一週間後にはアニマが僕の部屋にある」と書いたのがほんとになっちゃいました。
まず最初に思ったのが「アルバムタイトルかっちょいい〜〜〜」ってこと。良いですよねアニマって!も、もしや僕だけ?・・・だったりして。
次にわるあがきさんの書かれたとおりアルバムジャケットが最高!
沢山の目が・・・。
そんで音はですね、正直ラタララスよりもとっつきにくかったです。でも僕はこっちの方が好きかもしれません。
ラタララスは「表現の自由解放」こう思いました。
そしてアニマは「表現の内面を表に引っ張り出した」こう思います。
暗く陰湿で光のない音楽世界。青白い炎だけがゆらゆら揺れて、光を求めた沢山の人の「目」はそこに集まった(←僕的ジャケ解釈です)
聴くにはそうとうの勇気がいります(笑)
まるで歌と音を通して時代と社会を鋭く切り取っているようだ。
時代の危うさを暗示している。刃先の上で辛うじてバランスしている社会の状況を暗示している。
メンバーひとりひとりの主張を認めた個の部分と、逆にバンドとしてまとまった集合体という二つの音がある。
メンバー各自がTOOLという集合体を意識しながらも、いかに自己主張をするか、といったことが本作から表れていますな。
一歩間違えばバラバラに分解してしまうところを、ギリギリでつなぎ止めている緊張感が漂う。
その緊迫した状態に聴き手を引き込んでしまうところにこのバンドの凄さありますなぁ〜。
toolのアルバムの中で一番グロいな。でも、かなり中毒になってしまう。精神的に沈み込んでいく、この感じがいい。
Toolはこのアルバムしか知らない。
うねるような作風、とてもヘヴィで暗い。
比較的似た曲調になりやすく、最後まで聴くには少々パワーが必要であった。
グロいこの個性は強烈ッス。
しかし、疲れる作品ではある。
メイナードのVoとダークなうねりが最高にカッコ良い。多少疲れるが癖になるアルバムです
最初に聞いたのがこれでした。ええ・・・
それからどっぷりっす。
「スティンクフィスト」を聴いた時
懐かしいというか・・たおやかというか
何か「東洋」なものを感じました。
クリップをみて尚更確信しました。
TOOLは『LATERALUS』から入りましたが、どちらかと言うと『AENIMA』の方が好きですね。
このとっつきにくさがたまりませんわ。
しかし、これほどまでの作品の書き込みが僅か10件って・・・。
食わず嫌いせずに聴いて欲しい。
グロテスクだからこそ、体に染み入るのだ。
体に染み入るからこそ、グロテスクなのだ。
うわべのメロディに騙されるな。
俺は90年代でこれ以上のアルバムを知らない。
ダニーは芸が細かいしアダムのギターはソロもリフも変態。
メイナードに限っては歌唱・歌詞ともに狂っちゃってる。
せっかく良い歌詞なので聞いて終わりだけじゃなく
サイトとか行って見てみてください。
あとこのバンドの書き込みが少ないのは知名度が低いからでは?
ラタララス出してだいぶ知名度が上がったみたいですから
もうすぐ出るという次作で知名度が一気に上がってくれることでしょう。
妙にエスニックな部分に親近感が湧くなぁ。
俺はとにかく「EULOGY」と「AENIMA」が好きです。癒されます。
本当は別のコーナーに書き込んだものなんですが、ここに書いておきたかったので、ほとんど同じ内容で書き込みます。
これは名作又は駄作というよりも「怪作」。いや個人的には「有害作」でした。私にとってこれは音楽ではなく、「音毒」です。耳から摂取する劇物といってよいでしょう。本当に健康被害を受けた唯一のアルバムです。
ジャケットからして何か嫌な感じがしましたが、始めの一音で「とてつもなく悪い予感」がし、「聞くな、聞くな、大変なことになるぞ」と何かが(たぶん私の守護天使でしょう)の警告が頭をよぎりましたが、すでに後の祭り。
最初の一曲が終わらぬうちに、何か得体の知れないドス黒い感覚が胃の辺りに込み挙げてくるのを感じはじめました。聴き進むに連れ、身体のあちこちに異変が現われ、吐き気・頭痛・悪寒が襲ってきました。たまらず途中でギヴアップ。
どんなにつまらぬ作品でも二度、三度は、時間を置いて聴いたりするものですが、これだけは別。もう二度とこのアルバム、いや彼らの音楽を聴くことはないでしょう。
金をやるからといわれても、私は絶対拒否します。命があぶないです、これは。
彼らの音には何か副交感神経とかに直接打撃を与えるような有害周波数が入っていたんじゃないかと疑いたくなります。
とりあえずこういうケースが実際にあった、ということを知っておいてください。
しかし音楽っていうのはこわいものですね。
TOOLはこのアルバムを最初に聴いたのですが、最初は絶望的な暗黒サウンドを期待して聴いたので、「なんだ、こんなものか」と少し落胆してしまいました。
でも繰り返し聴くうちにジワジワはまってきて、独特の無機質な雰囲気や少々耽美的ですらある歌声を楽しめるようになりました。慣れてくるとかえって怖さも感じられます。
聴いてて気分が明るくなったり昂揚したりはしないので、聴くときの精神状態は選びますね。そういう意味ではこれを聴いて具合が悪くなってしまう人がいるのも分かります。4枚の作品中、最もエグい印象だし。
これがアメリカじゃ良く売れていてメジャーなバンドなんだから、面白いな〜。
曲では(3)「H.」、(9)「JIMMY」あたりがお気に入りです。
ジャケもかっこいいんですが、ケースが割れたりすると替えが効かないのが玉に瑕。
暗黒の90年代を象徴する1枚、最強。
4ピースで2ndアルバムでこれだもんなあ、恐ろしすぎる。
よくその他のラウドロック系バンドと同列に語られることがあるけど、別次元、ベクトルとかそういうのが違いすぎる。
90年代が生み出した恐るべきヴォーカルに今までのロックの集大成のようなリフに神ドラミングにそれを支えるベース。
とりあえず「Stinkfist」、「Hooker With A Penis」、「Aenima」、「Third Eye」あたりを聴けば好み云々は別として凄いことがわかるでしょう。
頭3曲にやられました。
「なんだこのキャッチーさは!?」と。
このバンド、曲構成は複雑なんだけど歌メロは半端なくキャッチーなんですよ。
複雑なわかりやすさとでも言おうか。僕はプログレのこととかあんまよくわかんないんだけど、とにかくこれはいいです!レビューとか見て敬遠するまえに聴いてみるべきです。聴かないとわかりません。
HARDCORE/THRASH→DOOM/STONER→TOOL
↑左からこれまでの音楽趣向を時系列で書いたが最後に行きついたのは
TOOLだった。(もちろん気分によって聴く音楽は疎ら。。)
TOOLとの出会いはこのAENIMAから。聴いた時は「怖い」と
思った、それは歌詞、音、そこからひろがる情景・・・。
見た目だけの薄っぺらい怖さではなく、内から来る怖さ。
個人的にはTOOLはこのアルバムから入る方が良いと思う。
鋼鉄ジーグ 2006年5月19日(金)21時40分
卓越したカリスマ性、独自の精神世界、
それにもかかわらず時代性も並行したモンスターアルバム。
一体前作から何が起こったのか。ベース一人チェンジしただけで
これだけも印象が変わるバンドがいるだろうか。
いや、変化の原因はメンバーチェンジなどではないだろう。
単純に言えば、表現の切り口が変わったという印象である。
漠然と存在を意識させてきた暗黒面が今作ははっきりと体感できる。
前作で感じた曲の中の贅肉をそぎ落としてしなやかにした感じ。
ぼわーんっとしてた前作の曲の核に明確なヴィジョンが備わったと言うべきか。
それは「UNDERTOW」のブックレットに掲載されていたデブ中年から
今作のそれに掲載されたヨガに勤しむ人間に切り替わった感じと言っても良い。
肉体のグロさ、そんなものが紡ぎ出される長尺な曲には一切感じられない。
それはメイナードの無感情なボーカルが一因かもね。
とにかく無感情。冷たい。安心も無く、冷たい。
怒りと取って良いのかもわからない荒だたしい情景も垣間見れる。
しかし疲労感のあとに爽快とも不完全燃焼とも取れる印象が続く。
もしかして彼らは表現のネタがありすぎて戸惑っているのかも。
それを第三の眼として「無理やりこじ開けて」しまったのかもしれない。
それはアメンボさんが言う「表現の内面を表に引っ張り出した」とも近い印象なのだ。
まぁ空論に近い主観的な意見ですけれどもね。
僕はこのアルバムに
東洋的なエスニックさを取り入れたところに妙な心地よさをどうも感じる。
かき鳴らされる音は不安とも怒りとも爽快とも取れない。
聞き続けてもそれは見えてこない気がする。
このアルバムは無理やりTOOLの精神世界を第三の眼から覗かせてくれた、
ほんの一部のようだ。
カリスマ、それがそこには確かにある。
この作品後の二作を聴いた後追いからすると、本作のメイナードの歌声は
女性のようで官能的に聴こえた。
実験を試みたような小曲を挟みながら、77分。聴く前から眩暈がしそうだが、
聴いてしまえば案外いける。
このメロディ、展開は聴いたことある、とかキャッチーな歌メロなど。
「ああ、TOOLだな〜」という安心感によるものだけど。
これを聴いて気分が悪くなる、なにか不穏になる、という言葉こそ的を得ていると思う。
彼等の表現したい世界への賛美として・・・実際そういう体験をしてみたい、羨ましい
と思えるから。
個人的にはやっぱり癒しアルバム。ストレスの多い現代人は酔っ払ってこれを聴いて
気持ち良く違う世界に行けばいい。激烈サウンドでもないし、酔いが醒めることもなし、
気持ちいいサウンドですよ。深く考えなくてもいいんです。(・・・って自分がなんか
TOOLって難しそう、と思ったからなんですが)
ぜひ体感してみて下さい。
歌詞が若干ややこしい風情なのは置くとして。
時たまガナったりヨレたりすることはあっても、基本はメロディを
ちゃんと歌ってくれる高音vo.。
カツカツした音ながらしっかり刻むDr.。
ソロは無いし、vo.の入らない繰り返し部やノイズになる部分はたまに
退屈に感じられるものの、単音リフによるメロディで常に耳を引くg.。
……と書くと、ダークめではあれど上質なヘヴィロック、で落ち着きそう
なものなのですが。
後ろに引いた感じというか篭もり気味な音質のせいなのか、どうも聴くと
胃袋を下から搾られるような感覚が味わえます。
TOOLの味はこの横隔膜に悪そうな感覚なのでしょうね。普通に高品質な
メロ持ちのミニマル的構成の作品なのに、どうしてこんなのが最大の特徴
なのやら(笑)
undertowは楽しめなかったが、
このアルバムは良かった。傑作と言える。
ジャケットにまずビックリ。聴いてビックリ。なんじゃこら。
歌詞を見てビックリ。わけわかめ。和訳を見てビックリ。深いな。
PV見てビックリ。なアルバム、楽曲群。
ラタララスよりはのりやすいかも。
人まねでない独自の音世界を展開。
こんなにも暗くにごった泥のような音なのに、連想させられるのは「生」。
底の無い泥沼にずぶずぶと沈んでいくような、朝の来ない夜をひたすらさまようような。
個人的に、「ユーロジー」(賛辞、死者への称徳文の意)の歌詞や、「スティンクフィスト」のPVのラストに部屋が光で満たされる場面などが非常に印象的でした。
圧倒的にアニマが好きです。
この心臓をえぐられる感覚。
メタルのほとんどは外的な破壊というか、外への発散なのに対し、彼らのアルバム特にこのアニマは人間の内面の暗く柔らかい部分を掴んでくるんです。
メタルに全く新しい境地を開いたといっても過言じゃないと思います。
一番アニマでしょ!陰鬱さ、重さ、ジャケとかどれとってもアニマ!
でもToolは全部はいい!最高
TSUTAYAがこのアルバムをイチオシにしていたのを見た時は「正気か?」と思ってしまった。
私が知る限り、一番侵食性の強いHR/HMはToolです。正確にはHR/HMという域を超越してますが。細胞の一つ一つに音がじわじわと染み込んで、気が付いたら彼らの世界に体内からどっぷり浸かっています。
この侵食性はPVにも顕著に表れています。人によっては生理的嫌悪感を呼び起こしそうなものなのに、いつの間にか異形のクリーチャー達に愛着すら抱きます。
難解というイメージの強いToolですが、一旦門戸を開けばリスナーを一気に引きずり込む力があります。特に本作においてはM1「Stinkfist」が複雑怪奇な雰囲気を生み出していながら時にキャッチーですらあり、自分がいとも簡単にダークで不可解な世界に踏み込んでいることに驚くでしょう。
アニマ即ち(女性的な)内心自我。ということで、今作のメイナードは妖艶ともいえる歌唱を見せています。
歌詞が(ともすれば安直な)シニスムに傾倒しているのはビル・ヒックスの影響でしょうか。エログロナンセンスな詩世界から露骨な偶像否定、さらにはドイツ語でナチス風にクッキーのレシピを読み上げる、といった荒唐無稽ユーモアまで混淆とした様相です。メイナードの雑感集といった趣ですね。
ラタララス以降と比べるとギター・ベース共に控え目で、ボーカルを尊重した曲作りになっていますが歌謡曲っぽさは微塵もなく、ひどく茫漠としたプログレメタルmeetsインダストリアルといった感じ。この辺りの不安定さが17歳の情緒不安定とも通じ、怯懦で淫蕩な90年代の陰鬱さを見事に反映しているだとかそういう些事はともかくいいアルバムです