この曲を聴け! 

Imaginations Through the Looking Glass / BLIND GUARDIAN
DT ★★ (2004-10-24 20:06:00)
はぁーーーっ…。書きたくないけど書かずにはいられない。上の方達のレビューを見て、物凄いDVDなんだろうなと思って車をぶっ飛ばして買いに行ってきたぞ。おっ、パッケージもいいぞ!5.1chでワイドスクリーン、ますますよさそうだぞ!DVDプレーヤーをセットしました。再生!……。
結果から言うともの凄くがっかり。なんじゃこれは!不満だらけのDVD。みなさん、ごめんなさい。でも本当なんだよ。1曲目、2曲目と見ていくうちに最後まで見る気がなくなり途中で見るのをやめてしまいました。ブラガのライブは何回か見たことあるけど、このDVDの演奏はいいよ。普段よりうまいと思う。選曲もいいし、なにより「Somewhere Far Beyond」が入っているのにはホントにうれしかった。DVDの画質も音質もいいし。じゃあ何が不満かというと…、カメラワークとポストプロダクション。特に編集(カット割)は最悪。俺が思うにこのプロダクションカンパニーはブラガのことをよく知らないんじゃないかなぁ。というかHM/HR全般を。ブラガに限らずHM/HRって必ず見せ場というのがあるはずなんだけど、この編集はそれを完全に無視してるよ。例えばリフとかギターソロなんかはそれを弾いてるプレーヤーがクローズアップされるべきなのに、それを無視して関係ないプレーヤーのカットに次から次へと移る。これはHM/HRのライブ映像としては最悪だと思う。MTVじゃないんだから、そんなに目まぐるしく画面が変わるとイライラしてくるんだよね。HM/HRファンって他の人達よりも少なからず歌だけじゃなく楽器の演奏にも興味がある人が多いと思うんだよね。ブラガはドリームシアターみたいにそんなにテクニカルなバンドじゃないけど、それでもさすがにかっこいいリフを弾いている時はマーカス、ギターソロの時はアンドレ、ドラムのかっこいいタム回しをしてる時はトーメンを見たいってもんだよ。このDVDはこの場面ではこの人が見たいっていう俺の希望をことごとく裏切ってくれた歯がゆい作品だと思う。これほど俺の欲求とプロダクションカンパニー(エディター)の意図が噛み合わないライブ映像は初めてだよ。
さらに、このエディターは素人なのかと思うくらい編集が下手クソなんだよね。ただつなげりゃいいってもんじゃねえよ。スローな曲もファストな曲も全て同じつなぎ方だしね。スローな曲の時はオーバーラップを使うとか、もっといろいろあるだろう!例えば「The Bard's Song(In the Forest)」なんかスローで美しい曲なのにファストな曲と同じように次のカットへぱっと変わる。もっとオーバーラップなんかを使ってゆっくりと次のカットへ行ってほしいのにね。雰囲気ブチ壊しだよ。それから曲のリズムとかメロディのキメの部分に合わせてカットをポンポン変えやがって。あれはここぞという時に使うから効果がでるんだよ。使いすぎで見ててイライラしてくるんだよ。とにかくもう少し落ち着いてくれ!。画面がポンポン変わりすぎなんだよ!!!
カメラワークについてもちょっと言いたいんだけど、見習いカメラマンじゃないんだから、ただそのプレーヤーを撮ればいいってもんじゃないんだよ。この曲のこの場面では、このプレーヤーのどこを撮ればいいのか、顔の表情なのか、楽器の手さばきなのか、体全体なのか、要はどこにファーカスをあてればいいのかが全然わかってないよ。アンドレのギターソロの時なんか、ほとんど手のアップはなし。しかもようやくなんとか見えそうだと思ったら必ずギターを弾いてる手の部分がマイクスタンドに隠れて見えないんだよね。それと構図もね。画面のどこにプレーヤーを配置するかっていうのにも全然気を使ってないしね。ほんとイライラするよ。
それからここにコメントしている方達には申し訳ないけど、そんなに照明もいいとは思わなかった。これは悪いと言ってるわけじゃなく、むしろすばらしいと思うんだけど、それはただブラガのいつものライブよりいいというだけで、他のどのバンドのライブの照明よりもいいというわけではないということ。まあまあいいなとは思ったけど、惚れ惚れするほどのものじゃないです。
このコメントを見て気を悪くする人もいるかもしれないけど、これがこのDVDを見た正直な感想なんだよね。俺はブラガが大好きなバンドの一つだからこそ他のどうでもいいバンドのDVDよりも、よりいいものを求めてるんだよ。だから期待してたものよりも遥かにしょぼい映像を見たときのショックは大きかったんだよね。これは映画じゃないんだから、カメラワークとか編集の出来、不出来は大目にみろよという人もいるかもしれないけど、それが上手くいったライブ映像っていうのはそのバンドの魅力を2倍にも3倍にも引き出してくれるわけだから、安易に無視すべき要素じゃないと思うんだよね、俺は。このDVDと時を同じくしてリリースされたドリームシアターの「Live at Budokan」は俺が理想とするライブ映像にかなり近く仕上がってると思う。完璧じゃないけどね。でもこのDVDを見てもらえればカメラワークとか編集がいかにライブの雰囲気を視聴者によりいい状態で伝える手助けをしているかっていうことが分かってもらえると思う。別に俺なんかにそんなこと言われたくねーよと思ってる人もいるかもしれないけど…(笑)。
要するに俺がいいたいのは、このDVDは選曲やライブパフォマンスがいいだけに非常に惜しいということなんだよ。ブラガが悪いわけじゃない、周りのサポートする人達がブラガの良さをスポイルしてるんだよ。
それから…、これはプロダクションとは関係ないんだけど、ハンズィちゃんのことね。せっかくボーカルに専念することになったんだから、もうちょっとボーカルパフォーマンスを勉強してもいいんじゃないかなぁ(笑)。マイクの持ち方とか立ち方とか、バンドのフロントマンとしてのステージングみたいなもんがね。なんかこう…、カリスマ性というかオーラみたいなものがないんだよねぇ。これは持って生まれた才能みたいなものにもよるからあんまり言えないんだけど、もっとなんかこう…。ま、いっか(笑)。でも黒の長袖Tシャツに黒のジーパンはどうかと思うよ。他のプレーヤーだったらいいけど、フロントマンはね…。まあブラガにファッションを求めるのは酷というものだが…。
文句ばっか言ったけど、最後に一言。Disc2はなかなかよかったよ!←無理矢理いいようにまとめようとしてる(爆)
→同意