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Rebel Extravaganza / SATYRICON
mokusatu ★★ (2006-04-14 03:50:00)
大手Nuclear Blastに移籍しての4th。ジャケットの容貌は、「ブラックメタル的こけおどし」から「現実の異常犯罪者っぽいこけおどし」に変わってつまり、嫌悪感が一般的になったと。
だが音楽性は、前作の分かり易いメロディック・ブラック路線を放棄、曲の全体像が恐ろしいほど掴めないドラマの展開、つまりそれは1st、2ndの頃に戻り、さらにメロディは消し尽くされた。初聴時は意味不明でつまらなかったのだけど、「このひねくれモン加減こそこのアルバムの美点」と理解すると途端に面白くなる。「似た音源がない」という点でウルトラマニアックなアルバムだ。
これは推測だが、中心人物のSatyrは、当時スタイルが模倣されてブラックメタルがトレンド化した空気から離脱、ブラックメタルの精神性の回帰を試みたのではないか。その精神とはつまり、「生温い空気の中で馴れ合ってる貴様らの姿は心底吐き気がするわ」と唾吐きかける反逆性。つまりこのアルバムはRebel ExtravaganceであってPrime Evil Renaissanceである。
ジャケットや音質と同時に、精神をも向上させたこのアルバムの立ち振る舞いに敬意を表したい。

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