この曲を聴け! 

Live in Marseille 2000 (DVD) / MAYHEM
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2004-11-07 23:11:00)
MAYHEMのフランスでのライブの模様を収録した、2001年発表のDVD。
オール・リージョン対応なので日本にいながらMAYHEMのライブが見れちゃいます。

このバンド、音源を聴いているだけでも演奏能力に長けているのが分かりますが、こうして映像で見るともう…本当に見てる人を圧倒する凄まじさですね。正直言うと私はバンドサウンドが好きなだけで、「技術がどれだけ優れているか」に関しては興味の範疇外だったんですが、Hellhammerのまるで早送り映像を見せているかのようなドラミングや、Blasphemerの右手が痙攣しているようにしか見えない弾きっぷりを見ていると、バンドマンが早弾きなどの技術に憧れる理由が少し分かるような気がします。
メタルのDVDを買うのはこれが初めてですが、改めてメタルって凄いと思い知らされました。

Maniacのパフォーマンスは動きに関しては必要以上に動き回ったりせず、どちらかと言うとやや淡白な印象がありますが、あれだけの壮絶な咆哮(個人的に彼は今まで聴いたブラックのヴォーカリストの中で1・2を争うほど好きです)を繰り出していながら、アンコールまで全く声が衰えず、その喉の強さを見せ付けてくれます。Mediolanum…の時よりも声がより鋭くなったと思います。

また、マイクスタンドに有刺鉄線を巻きつけて、それを腕に食い込ませて血を流すパフォーマンスは見ているこっちが痛いです(笑)でも「CARNAGE」で有刺鉄線を食い込ませたままマイクスタンドを持ち上げたあと、何事も無かったように髪を掻きあげて後ろを振り向く仕草はクールでカッコイイと思ってしまった…

選曲は割とまんべんなくやっていて、他のライブ盤では聴けない「IN THE LIES WHERE UPON YOU LAY(これが一曲目って意外…でも語りがライブの始まりの宣言に思えるのでなかなか良いかも)」や「A TIME TO DIE」「CRYSTALLIZED PAIN IN DECONSTRUCTION(原曲より速くて凄い…何でEROPIAN LEGIONSに入れなかったんだろ)」が聴けたり、Maniacの歌う「BURIED BY TIME AND DUST」も聴けたりするのが嬉しいですね。

また「CARNAGE」のイントロ部分でドラムに合わせて悪魔サインを作った腕を振り上げたり、「VIEW FROM NIHIL」で「MAYHEM!MAYHEM!」とコールしたり、挙句の果てには「FREEZING MOON」でナイフを豚の頭に突き立てたり、ライブならではの演出も見所です。アングルの方もちゃんと拘っていて、Hellhammerのドラミングの様子やBlasphemerの手元、Maniacの腕に食い込む針金のアップまで見れます。
相対的に少しNecrobutcherのアップが少ない気がしますが、自分としてはかなり満足しました。

このDVDには特典映像で各メンバーのインタビューとバックステージの様子が見れますが、インタビューは当然英語です(笑)…やっぱりネイティブの英語は授業のリスニングとは全く違いますね…全然分かりません(涙)このバンドが何を言ってどういう考えを持っているのか、とても知りたいんですが…

バックステージの方は…ファンとおぼしき女性がManiacにナイフで腕に傷をつけてもらい、しかも喜んでいるという結構ショッキングな場面が…やっぱりクレイジーなバンドにはクレイジーなファンが付くんでしょうか(笑)最後に、このDVD、約3000円という日本のバンドのライブビデオの平均価格と比べると随分良心的な価格です(まあ通貨の違いもあるんでしょうが)。

この値段でMAYHEMのライブが見れるなんて、ほんとに嬉しい事ですね(笑)

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