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PINK CREAM 69
H・W ★★ (2002-07-25 00:04:00)
僕は、正統派HR野郎が変質していく過程で生み出される音楽に興味を持っている。
コテコテのHRから卒業しようとする、ミュージシャンとしての成長とあがき。
時流に乗り遅れてしまった、ださい奴になりきれないという焦り。
プロとしての生活、アルバムの売上げ。
そんな苦悩の中、彼らが「これが最良に違いない」と発表する作品には、安易に作ったコテコテアルバムよりもずっと強いミュージシャンシップを感じる事が多かったりする。
自身のルーツを「芯」に残しながら、様々な要素がまとわりつくのが面白いのだ。
そんなわけで最近、PC69の「CHANGE」を買ってみた。
驚いた。そこには全く「芯」がなかったのである。これほど原形をとどめず変質する事が出来るものなのか。ここまで行くとインキュバスやフー・バスタンクに近い。
メロディーがないと言うわけではない。その質が根本的に違うのだ。
ギタリストのプレイも、完全に感触が変わっていて、本当に同一人物か疑いたくなる。
はっきり言って、「芯に残る正統派要素」がないこの作品を好きにはなれないが、彼らが度肝を抜くほど器用であることは事実だ。
聞けば、この「CHANGE」以降、彼らはもう一度メロディック路線に戻ったのだと言う。そこでこの「CHANGE」で学んだ要素をうまく調理する事が出来ているなら、かなり面白い作品になるのではないか。未聴だが、かなり興味がある。今度買ってみよう。
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