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Maniac / ACID
火薬バカ一代 ★★ (2007-05-10 21:11:00)
'83年1月にセルフ・タイトル・アルバムでデビューを飾ったACIDが、同年の11月に早くも発表した2ndアルバム。
RAINBOWの名曲“SPOTLIGHT KIDS"を思わせる疾走チューン①で幕を開ける本作は、荒削りだったデビュー作に比べて
サウンド・プロダクションが格段に充実。リフやメロディも一層練り込まれた事で、全体的に
かなり洗練された、聴き易いヘヴィ・メタル・アルバムに仕上がっている。
黎明期のスラッシュ・メタル的な、破天荒な勢いが薄れてしまったのは残念だが、①④⑥⑧と
本編の半数を占めるスピード・チューンは健在だし、バラ付きなく良い曲が揃っている分、
トータルの完成度では前作を上回るんじゃなかろうか。そして何より、それらの楽曲を歌うバンドの
紅一点ケイト(Vo)の、メタル・クイーン時代の浜田麻里を彷彿とさせる歌唱が素晴しいったらありゃしない。
また、MAXIM METAL RECORDから発売されたリイシュー盤には、'83年12月発表のシングル音源3曲が
ボーナス・トラックとして追加収録されているのだが、本編に比べてこちらはかなりパワー/スラッシュ・メタル色が
濃厚なので、スラッシャーにはこちら(再発盤)がお薦め。特に、MANOWARばりの大仰な曲展開が魅力の⑪は、
とてもオマケ収録とは思えぬ存在感を放つドラマチックな名曲だ。
尚、バンドはこの後、更にポップ方向に舵を切った3rd『ENGINE BEAST』(未聴)を発表して解散してしまった。

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