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The Black Book / HELLION
火薬バカ一代 ★★ (2008-08-31 22:37:00)
かつてはWARLOCKのドロ・ペッシュ、CHASTAINのレザー・レオーネ、TERRA ROSAの赤尾和重らと共に、女ロニー・ディオ四天王と畏れられ(?)、
また、スラッシュ/パワー・メタル・ファンには、ポンコツZ級レーベルNEW RENAISSANCE RECORDSのオーナーとして
お馴染みのアン・ボレイン(Vo)率いるHMバンドHELLIONが'91年に発表した、彼らの最高傑作と名高い2ndアルバム。(邦題は『暗黒の書』)
近頃、再結成を果たしたと噂のLAのスラッシュ・メタル・バンドDETENTEに、アン・ボレインが加入したというニュースに
驚かされて以来、また頻繁に聴くようになった本作だが、これがアン姐さんの男勝りのパワフルVoと、
ランディ・ローズ門下生として知られるチェット・トンプソンを筆頭とした、4人のギタリスト達の構築美溢れるメロディアスなGプレイ、
そして、タイトでソリッドなリズム隊がガッチリとスクラムを組んだ、ドラマティックな様式美パワー/へヴィ・メタル・サウンドが
全編に渡って炸裂する好盤に仕上がっていて、改めて「良いバンドだったなぁ」と、認識を新たにした次第。
アン・ボレインが小説としての発表も考えていたという、怪奇と幻想が交錯する、ミステリアスなストーリーをフィーチュアした
コンセプト・アルバムということで、曲間に配された小曲やSEが、作品全体のドラマ性を効果的に高めている事も特筆すべき点なれど、
やはり本作の肝は、JUDAS PRIESTの名曲“THE HELLION"を彷彿とさせる劇的な導入部を持つアルバム表題曲②に始まり、
本編のラストを締め括る、LED ZEPPELINの代表曲“移民の歌"のパワフルなカヴァー⑭に至る、収録楽曲のクオリティの高さ。
特に、起承転結を備えたドラマティックな曲展開が、本編のハイライトを飾るに相応しい⑬なんかは、様式美HMファンなら必聴の名曲かと。
これを聴いていると、DETENTEの新作への期待も高まりますなぁ。(彼女が曲作りに参加してるといいのだけど・・・)

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