この曲を聴け! 

Living Loud / LIVING LOUD
One Of Metal Fan ★★ (2005-02-04 04:20:00)
収録曲の半数がOzzyのカバー、なんと「Mr. Crowley」まで入ってる、ということで、
リリース前の下馬評では、たとえKansasやDeep Purpleを建て直したSteve Morseが参加していても、
ただの企画モノであろう、そして高確率で駄作であろう、という予感を漂わせたアルバムです。
しかし、実際発売されて、輸入盤を購入して、聴いてみたら・・・
疑ってごめんなさい!かなり素晴らしいじゃないですか!
ヴォーカルJimmy Barnesのややハスキーで渋い歌声は、オリジナル曲にも、カバー曲にも、
この上ないくらいにマッチしています。きっと、もともとすごく表現力のある人なんでしょう。
そしてバックの演奏陣も聴きモノです。
Steve Morseは「やっぱあんた最高だよ!」と膝を叩きたくなるようなギタープレイを
時に渋く、時に激しく、時に泣き泣きに、聴かせてくれますし、
Don Aireyのオルガンの味付けも流石というほかないレベルです。
曲の方も、Ozzyのカバーは、オリジナルの独特の味が薄れた代わりに、
しっかりした演奏によって新しい味付けがなされています。
いつも濃くて美味しいしょうゆラーメンばっかり食べてる店で、
あっさり塩ラーメンを頼んだら、これもまた非常に美味しかった、そんな感覚です。
「Mr.Crowley」のアレンジの意外性&完成度には本気でビビること間違いなし。
そして、このLiving Loudのために用意された新曲も素晴らしい。
あくまでブルーズベースの、Jimmy Barnesの声にあわせたハードロックなんですが、
各メンバーが出るとこ引くとこ完璧にわきまえた演奏を聴かせてくれており、
とても味わい深い仕上がりになっています。
・・・と、まだサウンドがイメージしづらいあなたは、
Deep Purple「Purpendicular」を、Def LeppardのJoe Eliottをヴォーカルに迎えて、
歌メロだけ全てキャッチーに入れ替えて、再リリースした感じをイメージしてください。
・・・余計わかんなくなったらごめんなさい・・・。
とにもかくにも、意外なところから飛び出した傑作アルバムです。
「このメンバーで、次は全曲オリジナル曲で・・・。」
聴き終わったあとにはこんな期待を抱かせてくれます。
やっぱりSteve MorseとDon Aireyはニクイねぇ。
→同意