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Mellow / 清春
dave rodgers ★★ (2005-06-28 10:37:00)
前作「poetry」をリリースする際、清春は「次のアルバムに照準を合わせている」と言い切った。sadsからソロに転じた清春に期待は集まった。へヴィなバンド・サウンドから、彼はどこに行こうとしているのか。その答えは“歌"にあった。
新作「MELLOW」は“歌ものアルバム"と言っていい。清春にしか作れない独特のメロディに、これまでとは異なるタッチの詞が乗せられている。そして、それらを歌うボーカリゼーションが格段に深みを増している。もちろんこれまで以上にライブジェニックなハード・ナンバーもあるが、「MELLOW」を聴いてドスンと心に残るのは、ボーカルとリリックだ。
たとえば「ALSTROMERIA」という曲では♪君の傍らに咲いた~僕が描いた音楽♪と歌う。
また「影絵」では♪君からは逃げ出さない 忘れてくいくつかの過去♪。さらに3拍子の美しい曲「蝶」では♪君が笑う顔を見たよ♪と。今までの清春は、ほとんど自分のことしか歌わなかった。しかしニュー・アルバムでは明らかに自分以外の対象が登場する。それはファンなのかもしれない。もっと広く、音楽を愛する人々かもしれない。あるいは自分を取り巻く人達かも。何より、その言葉に含まれる優しさは、清春の人間としての変化と成長を物語っている。
「LAST SONG -最後の詞」「HORIZON」とたて続けに2枚のシングルをリリースして清春は力強さと切なさをアピールした。そして「MELLOW」で浮かび上がるのは、ロックヒーローであり憂鬱なボーイである男が走り始めた姿だ。孤高の影はそのままに、相手を抱きしめようとする。そこに生まれる光が、アルバムから聴こえてくる。(引用)
前作よりポップかつメロディアスになったサウンドと胸に響くリリックに酔いしれる最高の一枚!

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