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All Hail to Thee / Kick 'em When They're Down / ZNOWHITE
火薬バカ一代 ★★ (2007-08-18 21:41:00)
'82年、イリノイ州シカゴにて、イアン(G)、スパークス(Ds)、ニッキー(B)のタフォーヤ3兄弟によって結成され、
そこにイアンの高校時代のクラスメイトで、バンドのマネージャーだったニコル・リーがVoとして加わる事でラインナップが完成。
バンド名をSNOWHITEからZNOWHITEに改めた後、ENIGMA RECORDSとの契約を得て、'84年に発表したデビュー作がこれ。
彼らの最高傑作、2nd『ACT OF GOD』('88年)と聴き比べると、明らかに二コル・リー嬢の声が幼い!
ドスの効いた迫力という点では物足りなく感じられるかもしれないけど、聴いていると思わず
ホクホク顔になってしまう溌剌とした歌唱は、これはこれで非常に魅力的なので良し。
また、楽曲の方もまだスラッシュ・メタル色は薄く、展開もヘッタクレもないまま、シンプル且つストレートに疾走しまくる様は、
スラッシュ・メタルと言うよりも、NWOBHMから影響を受けた、スピーディでコアなヘヴィ・メタルといった趣きで、
後の諸作品においてスラッシャーの涙腺を決壊させまくったイアン必殺の「泣き」のGも
ここでは余り披露される事はなく、より荒々しく、へヴィ・メタリックなプレイに専念しているとの印象が強い。
それでも、④を筆頭にリフのカッコ良さは既に半端ないし、二コル嬢が歌う憂いとフックに富んだ歌メロも
(『ACT~』ほどではないにしろ)かなり良いしで、この作品全体のクオリティの高さは流石だ。
じっくりとドラマチックに盛り上がっていく⑥のような、後の作品への布石とも言えるような楽曲もちゃんと収録されているしね。
最近、'85年発表のEP『KICK EM WHEN THEY'RE DOWN』と、ライブEP『LIVE SUCIDE』との
お得なカップリング仕様のデジタル・リマスター盤が再発された。

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