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Octavarium / DREAM THEATER
若武者 ★★ (2005-06-25 01:46:00)
あー、やっぱり今回も評価が割れてるねえ。
今回は、今までのDTとなんだか違うね。今までのDTの作品は、職人たちの個性のぶつかり合いだったけど、今回ので初めて調和を求めたっていうか。この作品は、初めて一バンドとして作ったって感じがする。だから、歌主軸で楽器隊はそれを引き立てるために演奏してるみたいに聴こえてくるんだろう。
とはいえ、一曲一曲はすんげえいい。2は涙を誘うし、5は演奏は攻撃的でも歌メロは綺麗。1、3、6、7も前作の延長線上であるけど、さらに歌に特化した曲として仕上がってる。8もこんだけ長いのに全然だれないし、演奏もすごい。ラブリエの暴れっぷりがまたいい味だね。あと、評価が完全に真っ二つになっている4。キャッチーで凄い爽やか。俺は好きなんだけどなあ。ただ、この曲嫌いだって人の気持ちも判る気がする。DTにしては新しい風になってるけど、それをいまいち物にしてない感も漂ってるよね。
このアルバムは、ある意味今までの積み重ねてきた音作りが、ここで総体として開花したといえるかも。
ただ、皆様が気にしているとおり、いまいち煮込みとスパイスが足りなかったかな。一つのバンドとして作るのはいいとして、そこにやっぱり一人一人の職人気質がほしかった。2とか4は特にそう思う。凄いいい曲なんだから、それをもっと美味く調理しなきゃ。ジョンペトとジョーダンのソロパートがあってもよかった。いや、あったほうがよかった。
I&WとMP2が100点、TOTが90点だとすると、今作は、大体85点ぐらいかな。もっと一人一人の個性が出てたら、90点代後半か100点コースだっただろうに、その分残念さが残るね。