この曲を聴け! 

臥龍點睛 / 陰陽座
Usher-to-the-ETHER ★★ (2005-08-07 18:27:00)
やっぱり賛否両論出ているみたいですね。
私にとっては好きなところと嫌いな所がはっきり分かれてしまうアルバムでした。
好きなところ…
・まずは楽曲の充実振り。
陰陽座の王道としてある「メロディアスでスピードのある力強い曲」というカテゴリでは
最高峰に位置しそうな「蛟龍の巫女」を始めとして、淡く揺らめくような印象を残す
名曲「不知火」、熱いサビを持った「龍の雲を得るが如し」、激しい「鬼ころし」など、
アルバムを構成するピースは今までの作品に負けず良いと思います。
・コンセプチュアルな世界観。
義経三部作だけでもお腹一杯になりそうなのに、その他でも「靂」で雷が落ち、「龍の~」で
龍が目覚め、「蛟龍」でストーリーが展開していく…というコンセプトまで
盛り込まれているから、もう腹12分目の大満足です(笑)
・ヴォーカル。
瞬火さんは相変わらず…というより、前よりセクシーになってるし、黒猫さんは「蛟龍」で
非常に力強い声を聴かせてくれるし…私はこういう歌メロ重視の音楽を気に入るかどうかは
ヴォーカルの声質でかなり左右されてしまいますが、陰陽座はやっぱり良いですね。
次こそ瞬火さんが低音で歌い上げる「星の宿り」「夢虫」系のバラードが聴きたいです。
嫌いなところ…
・音質。
なんか前より軽くなってる気がします。「不知火」「月花」のような繊細な曲には完璧に
フィットしていると思いますが、「靂」「鬼ころし」「蛟龍」のような力強さが
要求される曲までこういう音質にしているのはかなり疑問。インタビューで最高傑作を
標榜するからには曲によって音質を大幅に変えるくらいの工夫は欲しかったです。
・アルバムの構成。
「靂」はみなさんの意見を見ると、昔のメタルっぽい曲調らしいですが、私は昔のメタルって
正直好きじゃないので、最初はあまりピンと来ませんでした。今でこそ好きになってきましたが…
「我が屍を越えてゆけ」もあまりピンと来なかったです。なんか曲はポップなのに歌が変に
くどすぎるような…失礼ですが、今までは歌はくどいくらいなのがクール、みたいに
思っていましたが、この曲はちょっと何かがずれてる感じがします。
最初と最後の曲が私にとってあまり魅力的では無かったことと、アルバム中4曲も
既聴の曲があったことなどから、アルバムの第一印象は微妙なものになってしまいました。

色々ときつい事を書きましたが、何回も聴いているうちに段々と魅力が分かってきました。
特に陰陽座としては新機軸と思われる「不知火」は、陰陽座の全ての曲の中で5本の指に入ります。

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