この曲を聴け! 

Death - Pierce Me / SILENCER
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2005-08-11 22:50:00)
多分2000年発表の1stと思われる作品。

このバンド、「カウント以上の泣き叫び系」「曲の途中で咳き込む」等、各所でそのヴォーカルの凄さが話題になっていましたが、確かに凄いヴォーカルです。スタイルは高音絶叫系に属するんでしょうが、絶叫と言うには弱々しいような、悲鳴と言うか泣き叫びと言うか、そんな感じの声です。

絶叫の箇所によっては声を歪まそうとすらせず、ただ感情に任せて「ヒィアァァァァ」みたいに叫んでるし、その後に明らかにヨレたような声で「あぁあぁ…」と呻いてみせたり、とにかく被虐的な印象を受ける声です。時々使う中音域でのデス声も、無理矢理声を歪ませたかのような痛々しさがあって、絶望感を醸し出しています。

声がヤバイヴォーカリストというと、「Wolf's Lair Abyss」のMAYHEMや、1stのMUTIILATIONなんかが思い浮かびますが、彼らはまだ声をかっこよく聴かそうという努力が感じられるのに対し、この人はほんとに感情のみで叫んでる感じです。サンクスリストに精神病院らしき名前や「Psychiatric Emergencyのスタッフ」とかがのっているんですが、演技じゃなくてマジだったりして…見た目もDEATH NOTEの死神みたいで凄い事になってるし。

ただ、ヴォーカルに対して曲の方は音質、構成ともにまともです。
キーボードを要所で使っているのが良いアクセントになっているし、リフの鬱メロ哀メロのセンスもなかなかのものなので、ヴォーカルが気に入れば音楽そのものも気に入ると思います。全6曲でうち一曲はインストですが、一曲一曲が長いのでヴォリュームもあります(約49分)。

それにしても、聴いていて疲れるアルバムですね…(笑)

→同意