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Screams in the Night / HELLION
火薬バカ一代 ★★ (2009-12-20 12:36:00)
ランディ・ローズに師事し、必殺のUPSIDE DOWN奏法(ギターを逆さに構えてタッピングするという死ぬほど無意味な奏法)が
一部で話題を呼んだ(?)ギタリスト、チェット・トンプソンを擁するLA出身の4人組が'87年に発表した1stフル・アルバム。
「女ロニー・ディオ」ことアン・ボレインの男勝りでパワフルなVoと、アメリカのバンドらしからぬ
硬派でダークなHMサウンドが、明るく華やかなLAメタル・シーンの中にあって一際異彩を放っていた彼らだが、
この頃はまだまだ、アンの歌唱といい楽曲といい、お世辞にも垢抜けてるとは言えず、全体的に荒削りな印象は否めない。
尤も、この時点で「正統派HM」という方向性は明確に定まっており、既にアンの歌声からは強力なサムシングが
感じられるし、チェット・トンプソンのGプレイも、エレクトリック・シタールを用いたインスト曲④を筆頭に、
流石「ランディ・ローズ門下生」の看板は伊達じゃねぇな、と唸らされるだけの構築美を湛えていて聴き応え十分。
特に、アルバムの幕開けに相応しい勇壮な①、様式美HM然とした起承転結を有する⑤、そしてアルバム後半の
ハイライトと言うべき、RAINBOWの名曲“STARGAZER"を彷彿とさせる神秘的且つドラマティックな
ラスト・ナンバー⑧といった楽曲は、両者の魅力が十二分に発揮された名曲に仕上がっている。
HELLION入門篇としては次作『THE BLACK BOOK』をお薦めするが、様式美HMファンなら本作もきっと気に入る筈。
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