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Down in Albion / BABY SHAMBLES
ゆうにゃん ★★ (2006-01-12 15:42:00)
神は何故このような男を作りたもうたのだろう。
ドラッグ漬けが原因で数えきれぬほどの逮捕騒ぎを起こし、21世紀最高のバンド(となったであろう)リバティーンズをも葬ってしまった…、おそらく世界一の有名なろくでなしである“ピート・ドハーティ"。
しかしその現実とも非現実とも分からぬ意識から、ロックン・ロールのもっとも熱い核の部分を嗅ぎ分け、表現する素晴らしい力が彼には備わっている。
そしてその痛々しくも美しい剥き出しの心に触れると、我々は忘れかけていた何かを思い起こさせる気持ちになるから不思議だ。
我々を覆っているステータスやくだらないプライド…、そういった鎧を剥がされていく感覚である。
そう思うとピート・ドハーティは明日の我が身ではないかとさえ思えてくる。
吹き溜まりの中で自己嫌悪に陥りながらも自虐的に歌を紡ぎ出すピートは…、実は誰よりも圧倒的にまっとうに生きている。
世界とピート、狂っているのはどっちだ?
世界の大半は、醜く半端ないやらしい存在なのではないか!?
リバティーンズの1stから、ピートの演奏と歌声はどんどんヘロヘロになっていく一方だ。
しかし“凄み"が増しているというのは一体どういうわけだろう。
彼の行く末は誰にも分からないが、彼をせせら笑い切り捨てるような事はしたくないと思った。
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