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Infidel Eternal / SSORC
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2008-01-29 20:39:00)
2005年発表の1st。

日本のバンドながら、よくノルウェーを始めとした北欧勢が比較対象にされているようですが…確かに、彼らはいかにも日本人好みなメタルをするつもりなんか、さらさら無さそうですね(笑)。禁欲的なくらい真っ黒なブラックメタルをやっております。

甘くなりすぎずに程よくメロウさを加味したリフといい、RAWな音色のドラムといい、どこかSATANIC WARMASTERの1st辺りを思わせるプリミティブな感性がある音だと思いますが、このバンドの場合、ブラスト率高めのブルータリティがあったり、狂気をぶちまけるような曲やメタリックな高揚をもたらす曲も挟み、飽きさせないアルバム構成にしていたりする辺り、ブラック好き以外のメタラーにもよりアピール出来る音ではないでしょうか。
個人的にはどこかMAYHEMのWolf's~とも似た聴き心地があるように思います。ヴォーカルの歌い方も粘りのある高音絶叫でかなり好み。

また、曲の良さだけでなく、音そのものの良さも特筆もの。
まずギターは、「7th strings northern blizzard warrior」のクレジットがある通り、吹雪を思わせる音ですが、DISSECTIONのような雪原にブリザードが吹き荒れる情景というよりも、酸化してドス黒くなった血の霙が打ち付けてくるような情景が浮かぶ禍々しさと太さを備えた音色だし、ドラムの音は前述の通りRAWで抜けがよく、曲のブルータリティを良く伝えてくれるし、ヴォーカルのミックスも丁度良い大きさだと思います。途中一瞬ベースのみになるパートもありますが、ベースだけでも気持ち良い…ブラックらしい黒さ満載で、もう音だけで悶絶できるくらい素晴らしい音質です。

北欧勢に引けを取らない所か、世界基準で名盤といっていいほどの作品ではないでしょうか。日本からこのアルバムが出たことを誇りに思いたいですね。

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