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Knock Out / BONFIRE
cozy_ima ★★ (2007-09-28 22:01:00)
まず、この作品は奥が深く、非常に聴き応えのある超名作と言い切っておきたい。
その所以は、Claus Lessmannとプロデューサーのマックの力量による。
Angel G. Schleiferは決して悪くない。
シュライファーは、マイケルヴォス、マイケルボ-マン、そしてクラウスレスマンと、
私が個人的にジャーマンのビッグスリーと称するツワモノと歴戦を交えた戦士である。
彼のこの功績は本当に大きい。彼は90年代初頭より、この3人とともに、ジャーマン
ハードロックの胎動期を見事に支えた。間違いなく彼のこの功績が、2000年以降の
ジャーマンハードロック隆盛の礎になっている。
しかし、個人的に欲を言わせてもらえれば、シュライファーは完璧ではなかった。
彼のリフやメロディは画一的で、少なくとも私に訴える要素はそれほど大きくない。
で、このBONFIREの4作目だが、確かにシュライファーの貢献もあるが、それ以上に
まずレスマンの編み出すメロディの秀逸さ。これはBONFIREが、一時的な分裂状態の
あと、奇跡的な復活をとげて、現在に至るまでの快進撃で証明されている。
そして、マックのプロデュース力。本作のところどころに見えるアレンジは、
聴き手に衝撃を与える。クイーン的といってしまえば、それまでだが、
メロディの良さとあいまって、これは本当に凄いの一語に尽きる。
BONFIREの、特にバラード系のメロディの秀逸さはもっと評価されていい。
本当に聴き手に感動を与える、素晴らしいメロディが連発されている。
本作に収められている#4,#5,#9,#11は特筆に価する。
VAN HALENのエッセンスを詰め込んだラストナンバーまで、本当に息をもつかせぬ
見事な展開だ。
シュライファーの弱さを逆に感じてしまうが、これは歴史的名盤と言える。
ジャーマンハードロックの、大きな扉を開いた作品。
本作をして、B誌の権威に屈したリスナーは悲しい。

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