この曲を聴け! 

Nouveau Gloaming / CODE
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2007-04-13 23:45:00)
2005年発表の1stアルバム。

私もやはり最近のSATYRICONやENSLAVED辺りが比較対象として適当に思います。この作品も、彼らの路線と似た、スピードや狂性を意図的に排す事でブラックの根幹の中毒性を演出するタイプのブラックメタルという事が言えると思いますが、SATYRICONが一緒に叫べるようなヴォーカルパートがあったり、ENSLAVEDには鮮やかなリフや曲展開があったりとブラックのリスナー以外にもアピール出来る要素を備えているのに対し、このバンドがその代わりに取り入れているのは、メロディアスなベースや朗誦というには余りに不気味な普通声ヴォーカル、ドゥームにも通じる引き摺るような音などによって作り出される悪夢のような情景。しかも音質は一般的なメタルと比較すると結構ノイジー。

…なんかブラック好きの立場から見ても、一般的なメタラーの立場から見てもかなりマニアックなんですが(苦笑)。クオリティの高さはSATYRICONやENSLAVEDに劣らないと思いますが、彼らの音楽を聴いていると評価されようなんて微塵も思ってないような気がします。

そういえばSATYRICONも「Now, Diabolical」のインタビューにおいて、初期ブラックの独特な雰囲気の抽出を目指しているというような事を言っていたし、感性的には共通する物があるのかもしれませんね。そういったブラックにも食指が働く人にお勧めです。

→同意