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Sunstorm
anthem ★★ (2006-10-11 14:14:00)
厳密にはジョーのソロ作ではなく、ピンククリーム69のデニス・ワードらも含めたプロジェクトである。
しかし全曲ジョーがヴォーカル、しかも1stソロ『RESCUE YOU』路線で出すハズだった幻の2ndソロ用に用意していた楽曲も新たなアレンジで収録している等、事実上これはフロンティアーズ・レコードの全面バックアップによるジョーのソロアルバムと言っていい。
まぁ成り立ちはどうあれ肝心なのはクオリティなのだが、一言でいうと「素晴らしい!」出来である。まず楽曲。ジョーの関わったものに加え、なんと元サバイバーの頭脳ジム・ピートリックが多数曲を提供している。まさに夢の顔合わせだ。全曲フックに満ちた麗しき“産業ロック"路線であり、豊潤なサウンド・プロダクション、たっぷりフィーチュアされたキーボード・・・
そしてジョーの歌声が何より素晴らしいのだ。ここ10数年ほどの“(無理やり)シャガレたブルージーなジョー"ではない。もちろん適度にハスキーだが、伸びも張りも潤いも、80年代に戻った感すらある。前ソロ作も良い出来だったが、このSUNSTORMこそが“ファンの求めるジョーの理想形"だろう。
音楽性こそ違えど、インギーの『オデッセイ』以来の傑作である。もう中途半端な“レインボーもどきのスピード・チューン"なんかやらなくていい。メロディアスなロックを完璧に表現した本作はまさしく奇跡である。やはりちゃんとしたプロデューサーがいて、ヴォーカルに専念すれば“出来る"んだよな。これは一生ものだよ。

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