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Blood Libels / ANTAEUS
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2006-11-05 09:38:00)
2006年発表の…おそらく3rd(違うかも…)。取り敢えず最新作。あのNorma Evangelium Diaboliからのリリースです!ジャケの手が生々しくて気持ち悪い…オフィだとなんか動いてるし(笑)
このバンドの音楽性はロウ(Raw)ブラックと言われているだけあって、音質はかなり癖が強いですね。ギターの音量が大きめで、ノイズがかなりキツめでノコギリなど刃物を連想させるような強烈な音。ドラムはギターと比べるとやや軽めですが、音の地獄の中を駆け抜けていくようで却って爽快感があって良いです。曲の方は、いわゆるファストブラックで、一応僅かながらミディアムパートもあり、速いパートも時々リズムを変えたりして一本調子にはなっていませんが、基本的には爽快に突っ走る作風です。ギターの音が強いせいでミディアムなパートでも音圧が減らないのが凄い(笑)。
ヴォーカルは中音域でのがなり声ですが、時折憎悪が押さえきれない様子が伝わってくるようなマジな迫力あり。演奏自体まるで嵐のような迫力ですが、そこに邪悪さのスパイスを加えていて素晴らしい。元々高品質なブラックメタルを荒々しい音質でプレイするというのは、どこかKOKの2ndなんかとも通じる作風かもしれません。でもこの音質でこの作風…最初はノイジー過ぎてキツイと思ってましたが、慣れてくると同じファストブラックでもMARDUKや1349では味わえないような独特の気持ちよさがあって良い感じです。特にリフがちょっとメロディアスになるパートはその音圧とも相まって、聴き手をうっとりとさせてくれます。この音像はなかなか個性的ですね。
ブラックメタル特有のノイジーな音質が好きな方で、エクストリームメタルの音に押し流されるような快感が病み付きだという方には強くお勧めのアルバムです。
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