この曲を聴け! 

VVorldVVithoutEnd / KATHARSIS
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2006-11-06 20:00:00)
2006年発表の3rd。
よく「カレー好きのためのカレー」という表現を目にしますが、この作品は正に「ブラック好きのためのブラック」。

曲のぶっ壊れ具合がかなり凄く、スピーカーで聴くと壊れたラジオに悪霊や怨霊の類が憑依して音楽を奏でたらこうなるんじゃないか…というような、凄まじい混沌が辺りを包みます。第一印象はそんな感じだったんですが、良く聴くと案外整合性があって各要素もかなりレベルが高いんですよね。

まずヴォーカルは…発狂したように捲し立てる禍々しいがなりがメインで、時々声をひっくり返してまでヒステリックに叫び散らしたり、涎を撒き散らしてる感じのイカれた笑い声を入れたりしてかなりイっちゃってます(笑)。「グアッ」とか「ヴァーーーーーー!!」みたいな絶叫も多く気合入りまくり。

リフも時々メロディアスなのにも関わらず、メロウさよりもカオスの方が際立っているものを弾いていて素晴らしい。曲は結構大作が多め(最長16分)ですが、この混沌とした雰囲気に呑まれるのが快感なので個人的にはオッケー…と思ったけど、気分によってはやっぱこの作風で16分は流石に長いと感じてしまう時も。ただ気分が同調した時はもうずっと聴いてたいくらいですが。

よくこのバンドの音楽性を表すのにノルウェーの初期ブラックが引き合いに出される事が多いようですが、確かに雰囲気的に通じる物があると思います。あの雰囲気をもっとアンダーグラウンド臭を強くした感じ。音質は最初ヴォーカルがぶっ壊れてるせいで曇らされてましたが、よく聴くと悪くないです。ドラムはちょっと軽めですが、ギターは丁度良いノイジーさでリフの凶性を損なわず実に気持ち良い。
ブラックメタラー限定で耳に優しい音質かと。

…まあメジャーどころと比べると、確かにややフェチ向けなのは否めませんが、これはブラックを普段から愛好している人は「NO」と言えない音源でしょうね(笑)。混沌と整合性がバランスよく混ざり合ったかなりの好盤です。

→同意