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The Call of the Wretched Sea / AHAB
Kamiko ★★ (2006-11-13 19:21:00)
ドイツ産フュネラルドゥーム。
ジャケ見た瞬間MASTODONのLEVIATHANではないか?と思った(笑)。
こっちのジャケもあちらと同様に白クジラが船を転覆させとります。
こっちのジャケの方がやや暗めで霞んでて、不穏な感じがします。いいジャケだ。
TYRANNYやSKEPTICISMあたりの真性暗黒ドゥームをザブンと海に沈めました!のような音。
極限までスローで、引き摺りまわるようなリフが犇いてます。巨大な石を引き摺るようなリフがスゴイ。
オフィシャルサイトのメンバー紹介も「クルー」だし、海が大きなテーマなんでしょう。
大海原を感じさせる奥行きあるエフェクト、ヘヴィなリフに絡む単音ギターが霊的で不穏極まりない。
淡々と展開する王道葬式ドゥームですが、時折挿入されるシンセやアコギなどが絶妙で、決してよくあるメランコリックな感触ではなく、この作品特有の雰囲気作りになっているところはスゴイと思う。
真性な雰囲気とヘヴィさで勝負する同型の葬式ドゥームバンドと比較して、きちんと曲展開が存在して説得力があるところはこのバンドの強みだ。
音楽性は、初期CATHEDRALのような質感のドラム、初期SOLITUDE AETURNUSのようなリフ構成を感じさせるところがツボでありながら、真性葬式ドゥームの範疇に留まっているからスゴイ。
世界観は、BATHORYほど汗臭くないが、冷気を帯びた潮風を浴びながら航海するような感じとか、LEVIATHANのような湿り気たっぷりで濃厚な魔性をも感じさせる。
真性葬式ドゥームがダメな人には向かないが、叙情的でドラマチックで・・聴き応えあります。

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