この曲を聴け! 

Scarsick / PAIN OF SALVATION
k.s.m.2 ★★ (2007-02-23 22:07:00)
ライナーでは「冒頭2曲がラップ調で面食らう」とか書いてありますが、これまでの作でも
歌のバックに速い語りが入ることは多々有ったわけで、何を勘違いしているのやら、です。
『Be』のように本当に「語りだけ」に近いトラックがあるわけではなく、『RL』の構造と
『One~』のころの単色さや直接的な社会性を合わせて、全体に静かにしたような、言って
みればいつものPoS。相変わらず、ハードカバーの本を通して読むような作品。
固有名詞ちっくな言葉を組み合わせて出来た曲もありますが、DREAM THEATERが「Just Let
Me Breath」でやった程あからさまではないので、作詞者本人の愚痴には聞こえずに済んで
いますし。
ポップな「America」とリズム楽器が見事に電子音な「Disco Queen」が、違和感なくアルバム
の流れに入ってしまっているのは、ダニエルの能力にキャリアが加わった故か。
ただ、確かにGソロは全然目立ちませんね。Baのクリスが抜けたせいでダニエルが疲れちゃった
んでしょうか。
ブックレット冒頭に、解説無しで「part II」とあることからTPE2と考えてよさそうです
(「King of Loss」に対応していそうな「Kingdom of Loss」もあるし)。しかし、
主人公に程近い視点でのオムニバスの物語を語っていくことでストーリーを作るような
『Entropia』~『RL』までの4作に、『Be』の手法を混ぜたような作りなので、QUEENSRYCHE
の『Operation~II』のような位置付けとは異なりますね。
『TPEI』と『RL』のような血塗れの作品ばかり続いても怖いので、こういう展開もありかと。
欲を言えば、歌メロ作るのも巧いんだから、もう少しそっちで酔える曲を増やしてほしいか。
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相当時間が経ってから追記。
今でも「バンド(=ダニエル)としてのPoS作品」としての価値は十分だと思いますが、
「これまで(特にTPE1~RL)のPoSリスナーのための作品」かというと、もうはっきりと
「No」が出てしまったように思う。
『Be』の20年くらい前のNHKの教養ドキュメンタリー的な構成からして違和感はあったが、
今回はそれが顕在化(もしくは固定化)した印象。
このバンドに対しては、激しい音かつゴシカル、ついでに楽器隊が頑張った上で描かれる
ドラマが見たいんであって、TV評論家っぽい記事ものは期待していない。
「現代のメタル」⇒「現代のロック」なのかもしれませんが、この変化は受け付けられなかったので、
フォローはやめることにしました。

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